【橋本マナミ】中国の大河ドラマ『武則天』に触発され…ついに立候補を決意す!?
(写真/黒瀬康之)
――総製作費56億円を投じたという中国の大河ドラマ『武則天-The Empress-』。この作品のヒロイン武則天を、“国民の愛人”橋本マナミはどう見るのか……!?
中国歴代王朝の中で最も華やかだったとされる唐の時代(西暦618~907年)。その第2代皇帝・李世民の統べる後宮に入宮した武則天は、のちに中国史上唯一の女帝として君臨する。彼女の数奇な生涯を壮大なスケールで描いた中国ドラマ『武則天-The Empress-』が、このたびDVD化される。
日本では「則天武后」という名でも知られる武則天は、その功績をたたえられる一方で醜聞も多く、中国三大悪女のひとりに数えられてもいる。しかし本作では、この悪女イメージを刷新。主演にアジアのトップ女優、ファン・ビンビンを迎え、武則天の“純愛”に光を当て、陰謀が渦巻く宮中を、王への愛と自らの才気を武器にサバイブする“美しすぎる女帝”の物語へ昇華させている。
そんなドラマ『武則天』を、下積み時代を経て「国民の愛人」として大ブレイク、放送中のNHK大河ドラマ『真田丸』では細川ガラシャ役を務めるなど、武則天と同じく女性のサクセスストーリーを体現している橋本マナミさんはどう見るのか?
「まず、武則天役のファン・ビンビンさんをはじめ出てくる女性たちがとにかくきれいでセクシーで、衣装もとことん豪華なので、それを眺めているだけでも楽しいですね」
本作では、そんな美女たちが皇帝の寵愛を得ようと策略をめぐらす姿も生々しく描かれている。橋本さんも、おじさまキラーなイメージがあるが……。
「私はこう見えて、自分の実力を評価されたいし、権力のある男性に媚びて仕事を取る行為は大嫌いなんですよ!(笑) 武則天は李世民の寵愛を一身に受けるわけですが、彼女に打算はありませんし、むしろそれは彼女の才能を高く買われた結果なんですよね。だから、そんな彼女を応援したくなりました」
ドラマでは、武則天を引きずり下ろすべく、宮中での裏切りや騙し合いもえげつなさを増していくが、芸能界でもそうした女同士の足の引っ張り合いは珍しくないという。
「ある事務所に占いが得意な女の子がいたんですけど、その子はほかの女性タレントの手相を見ながら『恋してるでしょ?』みたいなノリで彼氏の有無や恋愛の悩みを聞き出して、それを全部事務所の偉い人に密告していたんですよ。その事務所は恋愛禁止だったので……」
まさにドラマの中でも、「唐の世は3代で滅び、女帝武氏が取って代わる」という予言が流布し、武則天が窮地に立たされる場面がある。芸能界にしろ宮中にしろ、周りがライバル=敵だらけという状況下では、何が致命傷になるかわからないのだ。
「だから、私は同じ業界にいる人には気を許さないようにしてるんですよね。おかげであまり友達ができないんですけど(笑)。このドラマでも、武則天の親友の女の子が、李世民との仲を深める武則天に嫉妬して反目するようになってしまうんです。根は悪い子じゃないんですけど、異性や利害関係が絡むと、ねえ」
ところで、武則天は国のトップとして政治の世界でも辣腕を振るったが、橋本さんにも日本のトップに立ちたい、なんて野望は……?
「あはは(笑)。まあ、いまの世の中に対しての不満は当然ありますよ。実は最近、時事問題についてコメントを求められることが増えているんですけど、政治の問題ってたいてい過去からつながってるじゃないですか。だからいま、家庭教師をつけて政治史を教わっている最中なんです」
ならば、ゆくゆくはタレント候補として出馬する可能性も?
「誰も私に投票なんてしてくれないですよ! だって、『国民の愛人』ですよ?(笑) でも、もし私が政治家を目指すとしたら、それこそ武則天のような覚悟としたたかさが必要でしょうね。そういう意味では、国を治める人間の心構えみたいなものも、このドラマから学べるかもしれませんね!」
『武則天-The Empress-』
中国史上唯一の女帝としてその名を轟かす武則天。一介の側室だった彼女は、いかにして時の皇帝・李世民に見初められ、最高権力者の座を手に入れたのか? 中国本国では2015年に放送され人気を博した愛と野望渦巻く歴史エンタテインメントが、日本でもついにDVD化。16年9月2日よりDVDセットが各1万6000円にて順次発売(同時レンタルも開始)。発売・販売/NBCユニバーサル・エンターテイメント
(写真上)10代から80代までの武則天を演じきったファン・ビンビン。1981年生まれで、ハリウッド作品にも出演している。(写真下)チャン・フォンイー演じる唐王朝第2代皇帝・李世民と武則天。彼の寵愛を受け、武則天は徐々に王宮内での地位を獲得していく。
はしもと・まなみ
1984年8月8日、山形県生まれ。身長168センチ。97年デビュー。14年の写真集『MANAMI BY KISHIN』(小学館)で「愛人にしたい女」「平成の団地妻」としてブレイク、以降バラエティ番組、ドラマ、映画、CMと幅広く活躍。