ニットをフロシキに? 紗栄子と知花くららの「ワンアイテムを100通り着回す本」が謎だらけ
「ZOZOTOWN」を運営する株式会社スタートトゥデイの代表取締役・前沢友作(39)との交際でワイドショーを賑わせている紗栄子(28)。18日に同熱愛報道を「日刊スポーツ」が報じた後、高頻度で更新される紗栄子のブログは7日間更新が止まっていた。その沈黙期間中の23日に、紗栄子が表紙を飾った『this is me!』(小学館)なるムック本が発売された。
同書は、『ひとりのモデルがひとつのアイテムを100回着回す、業界初のワンコイン・ワンモデル・ワンアイテムマガジン』をコンセプトとしたファッション誌。実はこのムックは2週連続で創刊されており、16日には2006年のミス・ユニバース・ジャパン・知花くらら(33)が“ワンモデル”として登場している。
知花版の“ワンアイテム”はUNIQLOの黒ニット(7,890円)。このニットを「100回着回す」とは、果たしてどんなコーディネートが出てくるのかと期待を込めてページを開いてみた。まずはデニム、ベスト、プリーツスカートなど、ベーシックな着回しを展開。しかし早くも9パターン目には、首の詰まったロングニット×ロングコートを着ており、ユニクロのニットが見当たらない。不思議に思いクレジットを見てみると「手に持ったニット」として紹介されていた。て、手に持ったニット!? 確かに同ページの知花はニットらしきもの手に持っているが、ニット部分は加工されているため、それがニットだということはクレジットを見るまではわからなかった。そもそもコートを着用してニットを手で持ち歩くとは、どんなシチュエーションなのだろう。バッグ……いや、フロシキ代わり?
そして次のページは、知花の顔面どアップ。身につけているものはブレスレットしか見えない。クレジットによると、どうやら肩にかけているとのこと。10着目にして見えない上に着ていないとは……。「黒ニットがおもわず恋してしまった『4つの時計とは?』」という特集では、案の定黒ニットはほとんど写っておらず、時計と顔面がフォーカスされている。終いには「黒ニットにはコンバースのハイカットが似合う」とハイカットコンバースの物撮り、「黒ニットにはレイバンのサングラスが似合う」とサングラスの物撮り、「黒ニットにはターコイズ×シルバーが似合う」とネックレスとバングルの物撮り……。これらの物撮りが100通りの着回しのひとつとして紹介されている。
「着回し」への疑問も然ることながら、コーディネートの他アイテムにも首をかしげてしまった。黒ニットとともに紹介されているアイテムはTODSのバック(860,000円)、Editionのコート(210,000円)、ムートントップス(142,000円)など、高額商品ばかりを使ったスタイリングが紹介されている。これらの商品を購入する人は、UNIQLOの黒ニットを着回す必要があるのだろうか。
知花版で感じたこれらの不思議は、もちろん紗栄子版にも山ほど詰まっていた。紗栄子版の“ワンアイテム”はリーバイスのデニム(16,000円)。さすがに「デニムを手に持つ」というスタイリングはないものの、「デニムには昨日と今日、違う“顔”が似合う」とハットとキャップの物撮り、「デニムにはアンティークな雰囲気のイヤリングが似合う」とイヤリングの物撮り、「デニムにはローテクなスニーカーが似合う」とローカットコンバースの物撮り(とはいえ別ページでは、ハイカットコンバースを着用したコーディネートもあり)の【デニムが写っていない着回し】が掲載され、ブライトリングの時計(779,500円)、ロジェヴィヴィエのバッグ(313,000円)、シャッツィ・チェンのブラウス(118,000円)と安定の高額商品だらけ。
紗栄子版の最大の特徴は、デニム×ブラジャーのみを着た4ページと下着類を紹介した2ページ。「着回し」と言われても、下着姿で出歩くわけにはいかない。ランジェリーブランド「ピーチ・ジョン」との広告契約上の都合かと思いきや、オペークやハンキーパンキーの商品も……。そもそもデニムに合わない下着なんて存在するのか?
「7,890円のニットを100通り着回す」「16,000円のリーバイスのデニムを100通り着回す」「ワンコインのムック」というフレーズを全面に出した本は、もっと庶民的な層が手に取るのではないだろうか。早くも知花版のamazonレビューには「庶民にとっては何の参考にもなりません」との声が寄せられている。着回しアイテムと他アイテムの購買層の差異、「着回し」と謳いながらも、帽子や時計など付属品の物撮りページ。果たしてこのムックは、誰に対する何のためのムックなのか……。第三弾、第四弾と続き、その答えが解き明かされる日が来ることを期待したい。
(夏木バリ)