レッド・ツェッペリン、『天国への階段』の盗作疑惑で訴えられる
レッド・ツェッペリンの結成メンバー、ロバート・プラント(67)とジミー・ペイジ(72)が、あの名曲『天国への階段』のイントロ部分を盗用したとの疑惑で訴えられている。1960年代にレッド・ツェッペリンと共演していたバンド、スピリットを率いていた故ランディ・カリフォルニアが、同曲の制作者としてクレジットに名を連ね、印税の一部を受け取るべきだと主張がなされ、ロバートとジミーは1971年にリリースされた同曲の制作過程について説明せざるを得ない状況となっている。
ロサンゼルス地方裁判所のゲイリー・クラウスナー裁判官は、『天国への階段』の2分間の導入部分とスピリットの楽曲『トーラス』のコード進行に類似性が見られるとしたうえで、陪審での判断が適当と結論づけている。「半音階づつ下がっていく4つのコード進行は音楽業界では一般的であるのが事実であるものの、今回の類似性については、この核となる構成を超えています」「とすれば、この2曲間における『コンセプトや感覚』に対する主観的評価が判断材料となります。もはや裁判官の判断ではなく陪審のほうが適しているでしょう」
この陪審は来月10日から始まる予定だ。
ランディは1997年、当時12歳だった息子を離岸流から救出するためにハワイで溺死しており、ランディの受託者マイケル・スキッドモアが今回の訴訟を起こしたかたちだ。
ランディは若干45歳でこの世を去る少し前に、1968年と1969年にスピリットがレッド・ツェッペリンのサポートアクトをしていた間にロバートとジミーが自身の楽曲『トーラス』をよく聞いていたと主張し、『天国への階段』が自身の曲の盗用だとしたうえで、リスナー誌に自身の不満をこぼしていた。「あいつらは、何百万ドルも稼いで、『ありがとう』とか『ちょっとお金を払おうか?』との一言もなかったよ」「あれは自分には悔しいところだね。いつか、奴らの良心が何か行動を起こしてくれるかもね」
一方のロバートとジミーは、曲の中で使われているコード進行は、一般的過ぎることから、著作権を守られることは難しく、また『天国への階段』はスピリットの音楽を聴く環境にない英ウェールズ地方のコテージ内で制作されたものだと主張している。