散髪よりイッパツ!? 気持ちイイ床屋と忍者屋敷の秘密「美人床屋」
<p>「どうでした、楽しめましたか?」</p>
<p> ピョ氏とチョ氏と3人で江南(カンナム)の海鮮居酒屋へ。濃厚なのにキレがいいCASSビールで乾杯し、刺身と海鮮鍋の夕食をとりながら、オフィステルでの一戦を話す記者に、ふたりともニヤケ顔で聞き入る。男同士のエロ談義の楽しさは、日本も韓国もまったく同じなのだ。その後、タクシーで向かったの</p>
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<p>「どうでした、楽しめましたか?」</p>
<p> ピョ氏とチョ氏と3人で江南(カンナム)の海鮮居酒屋へ。濃厚なのにキレがいいCASSビールで乾杯し、刺身と海鮮鍋の夕食をとりながら、オフィステルでの一戦を話す記者に、ふたりともニヤケ顔で聞き入る。男同士のエロ談義の楽しさは、日本も韓国もまったく同じなのだ。その後、タクシーで向かったの</p>
マンションの中は完全なプライベート空間。だからか、女のコはこんなセクシーなスタイルで迎えてくれた。コーディネーターのチョ氏、その友人のピョ氏と3人で宣陵(ソルルン)駅から江南(カンナム)に続くテヘラン通り沿いを歩きつつ、ソウルのニュー風俗の話題に花を咲かせる。
「このテヘラン通り周辺は、オフィスがたくさんあります。だから、風俗店もたくさんあります。キスバンの他にも“オフィステル”という風俗があります」
韓国語なまりの優しい口調でチョ氏が言った。それこそ、記者が入りたかったソウルのニュー風俗なのだ。
「オフィステル」とは、事務所兼用のワンルームマンションのことで、それを舞台とした風俗がある。いわばマントルだ。昨年、摘発されたオフィステルには、日本やヨーロッパからの留学生の女のコもいたというニュースがあった。
「あっ、このビルは、ボクがよく行っていたオフィステルが入ってるビルです(笑)」
小さな部屋がずらりとならぶオフィスやマンションに、最新風俗が入ってる可能性が高い。駅三(ヨクサム)駅近くを歩いているとき、そう言いながらチョ氏は笑った。どうやって店を探すのかというと、日本のデリヘルのように、オフィステルの検索サイトがあり、そこからそれぞれのホームページにアクセスし、電話予約するというシステムだ。ということは、ここでも言葉の壁が立ちはだかってしまったことになる。
「日本人じゃ断られるかな?」
そう嘆く記者にピョ氏が言った。
「めんどくさいけど、全部の店に電話して聞いてみるしかないです。やってみましょう」
オフィステルの検索サイト。帰国してからわかったが、日本人用に日本語サイトを持つオフィステルもあるが、2万円以上とお値段は高めだ。ピョ氏はサムスン製の巨大なスマホで検索した店に電話して、日本人でも大丈夫か聞いてくれたのだ。そして数軒目に可能な店が見つかり、潜入できることになった。料金は60分15万ウォン(約1万5,000円)で、パガジ(ぼったくり)されることもなかった。
向かったのはカンナム駅近くにあるマンション。指定された部屋に行くと、迎えてくれたのは、ブスでも熟女でもないけど、超美人でもない20代半ばのフツーの女のコだ。カタコトの英語で話すと、昼間はOLをしているという。
まあ、ここまでくれば、もうそれほど多くの会話は必要ない。彼女の部屋に遊びに来たという感覚の、いわば逆デリヘルだ。その内容は、日本の風俗とは違って、もちろん最後までのカンナムスタイルだった。
照明が暗いので、明るくしてほしいと言うと「恥ずかしい」と言われてしまった。しかし、このあと、楽しみにしていた、ある期待をくつがえすことがソウルの街で起きようとは、知る由もない初日の夜だった。つづく……。
(写真・文=松本雷太)
宣陵駅駅近く、テヘラン通り沿いにあるオフィス。この通りは昼間、ソウルで最も渋滞する道路で、夜も周辺の繁華街はにぎやかだ。タイムズスクエアとちょんの間という、韓国社会の表と裏が同居した路地の取材(記事参照)を終え、地下鉄で向ったのはソウルのオフィス街・宣陵(ソルルン)駅。ここで今回、風俗店取材のコーディネートをしてくれるチョ氏と待ち合わせをしている。最後に会ってから5年ほどたつので、お互い顔の記憶も怪しいところだったが、以前と変わらぬひょうひょうとしたチョ氏が現れた。
「オー、元気ですか。じゃ、行きましょう」
再会の感動も何もなく、また、ひょうひょうと早足で歩き出すチョ氏。その後を追って、ソウルのニュー風俗取材が始まった。
“韓国風俗イコールちょんの間”という図式は、あながち間違ってはいない。が、それは、西欧人が、ニッポン風俗イコール「ゲイシャ&ソープランド」と考えるのと似たようなもの。性売買特別法施行後の韓国風俗は、徐々に本番ナシのソフト風俗、もしくは、地下風俗へとシフトしている。
5~6年前、東京・池袋にも現れたが、どんな店なのか行ってみようと思っているうちになくなってしまったのが、韓国のソフト風俗の代名詞ともなった「キスバン」である。直訳すると“キス部屋”という意味で、その名の通り、小さな個室で女のコとキスができる店だった。
しかし、15分も20分もずっと唇や舌を舐め合ったり吸い合ったりしてるわけにもいかず、手持ち無沙汰な男の手は、隙があれば女のコの体に伸びていくのがサガであり、世の道理というもの。キスバンは早々にキス屋から風俗店へとシフトを始めた。
「キスバンは、今では手コキやフェラが常識デスよ。最初の頃は“kiss○○”というわかりやすい看板を出してる店もあったけど、今はケイサチュに目を付けられているので、PCバン(ネットカフェ)やゲームカフェの看板で営業してるところが多いです」(チョ氏)
仁川イエローハウス近くにあったPCバン。一応、こんな看板だが、実際はキスバンかもしれない。途中で合流した、チョ氏の友人で日本語が堪能なピョ氏(記事参照のP氏)も風俗のアングラ化を指摘する。
「ネットで見つけて、電話で店の場所を教えてもらって行くんだけど、全然違う店でシャッターが閉まってる。それでまた電話すると、シャッターを開けてくれるんですよ。最初は15分3万5,000ウォン(約3,500円)くらいだったけど、今はフェラ付きで30~45分12万ウォン(約1万2,000円)くらい。あとは交渉です。普通っぽいコが多いですね」
そのキスバンが集まっているのが、宣陵駅から江南駅にかけてのオフィス街だという。気になるのは、日本人でも入れるのかというところだが……。
「うーん、キスバンは、ちょんの間と違ってムジュカシイです。韓国語が話せないと交渉もできないし、第一、オモシロくないですよ」(チョ氏)
記者もそう思う。セックスには会話は不要かもしれないが、キスや手コキ、フェラだと、イマイチ盛り上がりに欠けそうだ。キスバン潜入は、もっと韓国語を勉強してからのお預けとなった。その頃には、さらにディープ化しているかもしれないし……。
イメージとしては日本の出会い部屋のような場所で、手コキ屋やオナクラみたいなプレイができると思えばいい。(写真、文=松本雷太)
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