「12プレミア」の記事一覧(11 / 16ページ)

SMAPは解散してはいけない。木村拓哉がそれを知らないはずがありません

――女性向けメディアを中心に活躍するエッセイスト・高山真が、芸能報道を斬る。男とは、女とは、そしてメディアとは? 超刺激的カルチャー論。

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SMAP 「世界に一つだけの花」

 前回の連載の「紅白レビュー」でも書きましたが、私はジャニオタではありません。

 で、今回のSMAP解散報道については、いくつかのスポーツ新聞と週刊新潮に書いてある程度のことしか頭に入れていません。要するに「木村拓哉以外の4人は、自分を育ててくれた大恩あるマネージャーについていくことを選び、事務所を出て行く意思がある。事務所に残る意思を表明したのは木村拓哉だけ」「中居正広、草なぎ剛(変換が出ないので一文字ひらがなで失礼)、稲垣吾郎、香取慎吾の4人が脱退の意思を表明した時期より、木村拓哉が残留の意志を表明した時期のほうが遅い」というニュースを目にしたくらいです。

 先ほど、「私はジャニオタではありません」と言いましたが、かと言ってSMAPのことを何も知らないわけではありません。曲のクオリティがとても高いとか、中居くんの生歌が味わい深いとか、いろいろある「知っていること」の中のひとつに、「木村拓哉の『カッコいい』に対する嗅覚と執着」ということがあります。

 ドラマで演じる役どころや歌っているときの様子はもちろん、バラエティ番組に出ているときでさえ、木村拓哉は何よりも「カッコいい」ということを追求しているように映ります。とは言え、人間のやることに「100%の成功率」というのはありえませんから、ファンなら「見なかったことにする」、それ以外の意地悪な人間(私含む)なら「ネタにする」になってしまう言動・行動もあります。木村拓哉の場合は主にそれが「英語がらみ」で起こるようですが。フリップに書いた英単語が激しく間違っていたり、外タレに英語で話しかけたのに横にいる通訳に聞き直されてしまったり。ただ、結果としてそうなったとしても、動機そのものは「カッコいい」の追求だったわけです。

 で、その「カッコよさ」を、「芸能界の外」にいる「視聴者」だけに向けているわけではないことも、様々な機会で目にしたり耳にしたりします。印象的だったのは、2011年8月、『大竹しのぶのオールナイトニッポンGOLD』にゲストで出演した、しのぶの元夫・明石家さんまが話したこと。東日本大震災のあと、木村拓哉に電話で「お金じゃなくて、僕たちに何かできることはないですかね」と言われるも、あの震災の規模のあまりの大きさを思ったさんまが「俺は…ないなあ」と答えたら、さんまいわく「えらい怒られた」とのこと。そこまでプライベートな電話の内容を「さんまがどこかで話してくれること前提」で木村拓哉が口にしていた、と考えるほどの意地悪にはなれない私は、それを聞いたときに、「ああ、木村拓哉は『内』と『外』で、あまり変わらないんだな」と思ったのです。

 で、今回、木村拓哉のみが残留の意思を表明したという報道に関して、さまざまな意見が飛び交っているようです。「裏切り」とか「保身」なんて単語も目にしました。このコラムを書いているのが1月14日。現時点で木村拓哉のコメントは聞けていない(15日夜にラジオがあるらしい)のですが。その大前提のもとに言わせていただくと、私はかなり違った考えです。

 最初に挙げた、私がかろうじて知っている、今回の報道についての2つの事柄。「これが真実である」と仮定すれば、木村拓哉は「SMAPという『名前』の残し方」を考えていたのではなかろうか。私はすぐにそう感じたし、いまでもその考えは変わっていません。

 5人が5人とも事務所を辞めてしまえば、「SMAP」という名前は、かなりの確率で永久に消えてしまうでしょう。詳しい権利の名称・詳細は素人なのでわかりませんが、「SMAP」という名前そのものにある「権利」は、たぶん事務所のほうが持っているでしょうから。SMAPのファンにとって、「もう『SMAP』という存在が見られない」ことこそが、何より悲しいことなのは、ファンでない私にもわかる。それを防ぎたいのだとしたら、5人(と、マネージャー)の中で、誰かひとりでも、事務所と「SMAPを名乗り続けること」に関して交渉できる人物が必要になってくる。それもできれば、もっとも発言力の強い人間が「SMAPを名乗り続けることを許された」うえで、「許される人の数を増やしていく」交渉を続けていくことが最良の方法なのでは、と。ジャニーズ事務所では初の試みになるでしょうが、「所属事務所をまたいで、ひとつのグループを形成する」という、トライアル。過去には、山口百恵・桜田淳子・森昌子の「中三トリオ」とか、ちょっと前の「羞恥心」とか、いまならAKBグループが該当しますが、それをジャニーズ事務所でも可能にするならば、残るのは木村拓哉しかいないと思います。

 木村拓哉が最後まで去就の意思を表明しなかったのは、もしかしたら、4人の意思を確認し、その意思を尊重したうえで、自分の「仕事」を確認したのではないか、と思っているのです。

 これはあくまでも私の妄想にすぎません。「木村拓哉に過剰な思い入れを持ちすぎ」というご感想を持つ方がいても当然だと思います。ただ、「派閥」という言葉が、私が目にした週刊誌と新聞ですら公然と使われるようになった現在でも、私は、そうした「力学」への興味より、ファンの気持ちばかりに心を持っていかれてしまっています。つーか、「ファン」とは言えない私ですら、SMAPの歌の何曲かはすごく好きだし、解散はショックなんですよ。ファンの心中たるや察するに余りある。解散するならするで、誰よりもファンが納得する形で幕を引いてほしいし、いまはまだ、そんな状況でもタイミングでもないでしょうに。そして、賭けてもいいですが、そんなことを知らない木村拓哉じゃないでしょうに。

「アイドルとは、ただ『テレビやステージでキラキラ輝いている人』のことではない。その人たちが輝いている姿を見ると、ほんの一瞬でも『生きていくのが怖くなくなる』というほどの切実さで、多くの一般人が応援している人。それがアイドルである」と、私は以前、別のコラムで書いたことがあります。数年単位で現れては消えていくのではなく、10年、20年、30年と続いていく「アイドル」。若さをベースにした「キラキラ」だけでは存続しようがない「アイドル」。日本の芸能史において、そんな無理難題を女性アイドルで最初にクリアしたのが松田聖子なら、男性側でそれをさらにバージョンアップさせた形で実現したのは間違いなくSMAPでしょう。

 しかしそうした現象は同時に、「多くの人たちにとって、生きていくことが、いつまでたっても怖くなくならない」ことの裏返しでもあります。「それは昔から変わっていない」と言われたら確かにその通りですが、だとしたら「少なくとも、そんな思いの受け皿になってくれる存在、そんな思いを抱える人たちと一緒に年を重ねてくれる存在は出てくるようになった」とお答えしたいのです。

 やっぱりダメよ、解散なんて。くどいようですが私はSMAPオタではありません。でも、曲が好きなの。彼らのステージを見るのが好きなの。そして、そのステージを見ることで、一瞬でもいい、「つらさ」を忘れる人たちがたくさんいることを感じるのが好きなの。「いい大人になっちゃたけど、昔から好きなことが、自分のそばに、まだある。だから、なんとか生きていける」と思える人がたくさんいる。そのことが好きなの。だからダメよ、解散なんて。

高山真(たかやままこと)
男女に対する鋭い観察眼と考察を、愛情あふれる筆致で表現するエッセイスト。著書に『愛は毒か 毒が愛か』(講談社)など。新刊『恋愛がらみ。 ~不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』(小学館)が1月下旬に発売予定。

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『スマスマ』は3月で終了!? SMAP解散報道の裏でテレビ局が右往左往!育ての親・飯島氏の行方は?

※1月18日発売の『サイゾー』2月号に掲載予定の記事を、事態の急変を受けて加筆修正しております。

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ジュリーさんの、政治の道具にされてしまったキムタク。今後は仲良く?

 昨年末の音楽特番に向けた動きなどから、ジャニーズ事務所内部と周辺の混乱が漏れ伝わり、2016年は新たな局面を迎えた。 1月14日発売の「週刊新潮」(新潮社)に、「辣腕『女性マネージャー』は追放! 『国民的アイドル』修復不能の内部対立 4対1に分裂! 『SMAP』解散への全内幕」と報じ、それと前後してスポーツ紙などで一斉に報道されたSMAPの解散説。こうした動きは、昨年秋ごろから具体化し、事務所内でその権利をめぐって調整が続いていたという。

「これまで、サイゾーさんでも散々いろんなうわさ話を報じていましたが、ジャニーズ事務所内の派閥争いが、一段落しそうですね。

 それにともなって、ジャニタレの出演がもろに視聴率に影響するテレビ局各局では、この1年をかけて事務所の“正統なる後継者”、藤島ジュリー景子代表取締役副社長率いる “ジュリー派”寄りにシフト【1】しているようです。SMAPマネージャーで同事務所マネージメント室長の飯島三智氏預かりの“飯島派”のジャニタレを使った番組や、番組へのグループ単位での起用を極端に減らす方向で調整しているように見えますね。特に日本テレビは露骨で、続いてTBSとフジテレビも徐々に番組を減らしているようです。『SMAP×SMAP』(フジテレビ)は、3月で放送終了だとか」(某芸能事務所役員)

 ちょっとした芸能通ならご存じだろう。昨年の1月、ジャニーズ事務所の女帝・メリー喜多川副社長は、「週刊文春」(文藝春秋/1月29日号)に掲載されたインタビューで、飯島氏とジュリー氏の後継者争いの有無について、真っ向から否定。後継者はジュリー氏であると明言した上に、取材中に突然飯島氏を呼び出し、もしジュリー氏と対立するのであればSMAPを連れて会社を辞めるよう叱責するなどしていた。

「いくらメリー氏が否定しても、各局には、それぞれ派閥の担当が決められています。例えばテレビ朝日ならジュリー派をJ1、飯島派をJ2と呼ぶといふうにね。担当者は、各派閥に属するタレントの出演番組を受け持つことになります」(同)  

 こうした担当者は、ジャニーズ事務所の要望とあればすぐに飛んでいき、時には自分と関係ないことであっても呼び出しを喰らうこともある。例えば、ドラマのプロデューサーが、自局のバラエティ番組の件で、呼び出された……といった話は日常茶飯事のようだ。

「一例としてテレビ朝日では、15年3月末まで『関ジャニの仕分け∞』を放送していましたが、そもそも視聴率が振るわずいつ打ち切られてもおかしくない状態だった。そこでジュリー氏は、15年4月クールの『アイムホーム』で、テレ朝初主演となった木村拓哉の起用を指して、『なんで木村なんかを主演に使うのよ!』とバラエティ担当に激怒。関ジャニ∞の同局引き上げをちらつかせて、新番組『関ジャム 完全燃SHOW』を強引にねじ込んだそうです」(同)

 さて、テレビ局がジュリー派に傾き、俄然注目が集まっているのが、飯島氏の動向だ。独立自体は間違いないものの、その具体的な動きは、いまだ憶測が飛び交っている状況。かねてから、独立のうわさは流れていたが、昨年秋頃から頻繁にそうした話が飛び交うようになってきた。時を同じくして、「ちょうどその頃、飯島班のスタッフが、突如異動になって現場に来なくなりました。仕事ができる人が多かったので、てんやわんやです」(制作会社スタッフ)という話も聞かれ、事務所のほうにも動きが見られていた。

 その原因は、やはり昨年初頭のメリー氏のインタビューでプライドを傷つけられたこと。また、それ以降のテレビ局のジュリー派シフトにより、仕事がしづらくなったことにあるという。一部報道では、昨年末の紅白も飯島氏はキムタク、もしくはSMAPでの司会をNHKに打診し、そのためにほかの出演者の調整にも一役かっていた。ところが紅白は、長らく嵐が司会を務めており、ジュリー氏としても飯島氏にその流れを持っていかれるわけにはいかないと、阻止するべく動いたのだという。

 ただし、ある芸能記者は、こうしたうわさに否定的だ。

「正直、飯島さんがジャニーズから独立するメリットが見当たらないんですよね。もともと、事務所のみそっかすだったSMAPを芸能界のトップグループにまで成長させた功績は確かです。そうは言っても、やっぱり事務所の一社員、後継者としてジャニー喜多川氏の後釜に座るなんて、とんでもない話ですよ。飯島氏は、事務所のマネージメント室長や子会社である『Jドリーム』の取締役に就いていて、トップクラスの待遇を受けていますし、いくらテレビ業界に影響力があるからといって、独立なんてしたら仕事は一斉に来なくなるはずです。もちろん、ジャニーズ事務所に代わる強力な後ろ盾があれば別ですが、そんな苦労をしてまで事務所を出る理由が飯島さんにあるのかはやっぱり疑問ですね。

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年末年始の動向で、注目が集まる山P。しばらくは、舞台裏でも目が離せないキーマンになりそうだ。

 ただひとつには、もともとSMAPの一マネージャーだった飯島さんですが、ジャニーさんからその手腕をみ込まれてたくさんの“不良債権”を抱えさせられています。NEWSを脱退した山下智久や、Kis-My-Ft2など、現在テレビで活躍できているのは彼女の交渉術の賜物。とはいえ、飯島さんはすべての仕事を自分で抱えてしまうタイプです。SMAPの人気がジリ貧になりつつあり、事務所内部からも仕事に横やりが入る状況では、仕事が大変。今年の9月にSMAPが25周年を迎えるにあたって、もっと力を入れたいという思いはあるでしょうね」

 確かに、ジャニーズをやめたタレントは、テレビ局が事務所の意向に気を遣うあまり、芸能界でなかなか活躍の場が見いだせずにいる例は多い。郷ひろみや本木雅弘などは、バーニングやフロムファーストのような大手プロに移籍することで、現在もスターとして活躍できている。一方で、飯島氏は各テレビ局に強い影響力を持っており、下積みが長かったKis-My-Ft2をSMAPと抱き合わせでテレビに出演させ、人気を上げた。現場では、圧力をかけるばかりのジュリー氏よりも、細かい気配りができる飯島氏びいきのスタッフが多いという。それだけ影響力があるとすれば、逆に単独の独立だと、事務所からの横やりが入り一層テレビ局内で仕事がしづらくなることも考えられる。

「そこで飯島氏は、芸能界で強い影響力を持つ大手プロに移籍するという話が浮上しています。飯島さんは、ジャニーズとは敵対するバーニングプロとも良好な関係にあるほか、手を上げたのは、田辺エージェンシーとケイダッシュ、と言われています。紅白の一件で今後、テレビ業界はジュリー派が優勢になったと見られる。ジャニーズにいても、飯島氏は仕事がしづらくなる一方でしょうね」(前出・芸能事務所役員)

 こうした状況を受けて、ファンが気になるのは、SMAPをはじめとした飯島派ジャニタレの行方だ。これまで報じられてきたのは、飯島氏がSMAPを引き連れて独立するという話だが……。

「飯島派と言われる山下智久は、出ないとされていた昨年末の『ジャニーズカウントダウン2015-2016』(カウコン)にサプライズで出演し、続いて年始の事務所の初詣にも5年ぶりに顔を出しています。また、ABC-Z、SexyZoneに加え、一昨年のカウコンには出なかったキスマイとデビュー前だったジャニーズWESTも昨年末には出演。徐々にジュリー派に移っているのかもしれません。

 結局、出ていないのはSMAPだけですね。飯島氏とSMAPの絆は強く、独立ともなれば共に、という話でしたが、さすがにそこまで抱えきれるかどうか……。

 一部報道では、飯島さんは単独で独立したいが、SMAPとの深い絆があり、キムタク以外のメンバーは共に独立するとのこと。要は、キムタクはジャニーズ事務所の人質みたいなもんなんですよ。事務所としては、飯島氏とSMAPが全員で独立して、一緒に活動されたら困るので、キムタクだけ残して、コンサートの時だけ貸し出す……という方向で調整を進めていたようです。現在はSMAPの権利関係を中心に、事務所との協議が続いていて、2転3転しているようです。飯島さんが、権利ごと……と主張したら、事務所側はキムタクを盾にして権利の主張をするのではないでしょうか? どちらにしてもこれの結果次第では、二度と本人たちからは聞けない楽曲がたくさん出てくるでしょうね」

 さて、独立の時期だが一説によれば、飯島氏の独立は、ジャニーズのカレンダーが発売される3月か、SMAPが25周年目を迎える4月とされている(CDデビューは9月)。今月末にも事務所が記者会見を開くというが、果たしてどんな着地を見せるのか?

(黒崎さとし)

【1】“ジュリー派”寄りにシフト
各派閥のタレントは以下のように言われている。ジュリー派:嵐、関ジャニ∞、NEWS、TOKIO、KAT-TUN、Hey!Say!JUMP、V6。飯島派:SMAP、Kis-My-Ft2、山下智久、Sexy Zone、ABC-Z、ジャニーズWEST。ただしWESTはすでにジュリー派に移ったという話もある。なお、それ以外のグループやメンバーは、ジャニーさん派と言われている。

「まるで酒井法子みたい…」「白シャツがあざとい」ベッキーの不倫謝罪会見でCMスポンサー総スカン!?

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ベッキーの公式ブログより。

 今日7日発売の「週刊文春」で、不倫熱愛が報じられたタレントのベッキーとバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音。週刊誌の発売に先だって、6日夜に所属事務所であるサンミュージックプロダクションでベッキーの謝罪会見が行われた。

「会見はベッキーの一方的な謝罪のみで、記者からの質疑応答はなし。さらに川谷とは『ただの友人関係』を強調していましたが、これには現場の記者たちも呆れ顔でした。LINEでの生々しいやりとりや、ツーショットの写真など、かなりの証拠が揃っていますから、さすがに『ただの友人関係』と言うには無理があった」(記者会見に参加した記者)

 さらに今回の会見には、ただの謝罪だけではない事務所側の思惑が透けて見えるという。

「ファンや関係者への謝罪を述べていましたが、本音はCMスポンサーに対してアピールをしたかったのだと思いますよ。現在ベッキーは10社ものスポンサーと契約していますが、彼女がこんなに起用されるのは女性からの人気が高かったから。女性消費者に支持されないタレントは、CMには起用されません。それなのに”不倫”という、女性から一番嫌われる、最悪のスキャンダルを起こしてしまった。これは絶対にCM契約にもひびくことになりますよ」(芸能事務所関係者)

 イメージダウンは避けられそうになく、今あるCM契約が今後どうなるかは、危ないところだ。一方で、週刊誌発売前にも関わらず迅速に記者会見をひらいたサンミュージックにも、「スキャンダル慣れ」した芸能事務所の手腕がうかがえるという。

神田正輝、三船美佳、Perfume・のっち…etc.スポーツ紙の元旦スクープで迷惑を被った芸能人たちの怒り

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『Perfume Portfolio(パフューム ポートフォリオ)』(ワニブックス)

 2016年のっけから、ワイドショーは芸能人の熱愛ニュースで盛り上がっている。日刊スポーツは元AKB48の川栄李奈と俳優の浅香航大の熱愛を、スポーツニッポンは綾野剛と佐久間由衣、芸人のマンボウやしろとPerfume のっち、さらに三船美佳と神田正輝の熱愛を元旦から報じ、各メディアも後追い報道を繰り広げた。しかし、このスポーツ紙の元旦スクープに関して懐疑的な声が聞こえてくる。マスコミ関係者の話。

「元旦スクープはスポーツ紙の恒例行事のようなものですが、今回はちょっとショボすぎる。ネームバリュー的にもいまいち物足りない面々だし、なにより、週刊誌と違って写真有りのスクープじゃないから、どれも信ぴょう性に欠ける。人からの又聞きだったり、ソースが曖昧だったりしますからね」

 熱愛報道で名前が挙がったどの芸能人も即座に報道を否定。特に三船美佳との交際を報じられた、神田正輝が所属する石原プロモーションは大激怒したという。

「神田は、高橋ジョージと離婚裁判中の三船のことを本当に心配していて、親身になって相談を受けていたといいます。離婚はまだ成立していませんから、今回の報道は”不倫疑惑”にあたるわけで、これによって裁判で三船が不利になったら、神田も責任を感じるでしょうね。まあ、もし本当に裁判で三船が不利な状態になったら、ありもしない交際報道を飛ばしたスポーツ紙のせいだと思いますが(苦笑)」(芸能事務所関係者)

 さらにPerfume・のっちとの交際を報じられた芸人のマンボウやしろも自身のラジオで交際を否定。熱愛報道によって怒ったPerfumeのファンたちの「PerfumeのCDを割る」「もうライブに行かない」などの発言に対して、いさめる一幕もあった。

「やしろいわく仲の良い友人のひとりということで、強く交際を否定していました。こちらもスポーツ紙の取材不足といえそうです。元旦スクープは『世間が注目するようなでかいネタを』と気合が入るあまり、飛ばし記事になりがちですからね。今回はその典型的な例でしょう」(前述のマスコミ関係者)

優勝は…羽生結弦!? 嵐、三代目JSB、AKB、和田アキ子、紅白歌合戦をレビュー

――女性向けメディアを中心に活躍するエッセイスト・高山真が、サイゾーの記事を斬る。男とは、女とは、そしてメディアとは? 超刺激的カルチャー論。今回は新年スペシャルバージョンでお送りします!

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NHK紅白歌合戦公式HPより。

 サイゾーはじめ、さまざまなメディアでオンエア前から話題になっていた紅白歌合戦。なんだかんだ言っても国民の4割ほどの人間が見ている番組です。「じゃあ実際のとこ、本番はどうだったのか」ということにふれないわけにはいきません。

 底意地の悪いゲイが、同じくらいに底意地の悪いゲイ友たちと一緒に紅白を見ると、どうなるか。それを出演順にたどってみましょう。

 先に断っておくと、私は非ジャニオタ。しかし、「だからこそ見えてくるものがある」と自らに言い聞かせ、あえてジャニーズメンバーを中心にレビューしてみたいと思います。

■Sexy Zone/歌唱曲『ニッポン Cha-Cha-Cha チャンピオン』
 Sexy Zoneの5人が3人体制になったとき、私は別のサイトで連載しているコラムで、「AKB方式(中日スポーツによる表現)だと、『アイドル』というものを切実に信じているファンの女の子たちは翻弄されるばかりじゃないかしら。ファンの子たちまでもてあそぶようなやり方に胸を痛めるわ」と書いた覚えがあります。今回の紅白では5人そろって、色違いの「平等感」あふれる衣装での出場。「ファンの子たち、よかったね」と、すっかり親戚のオバちゃん(ファンの子たちの親戚ね)の気持ちになって見ていました。

 が、戦慄したのは、次の出番だった伍代夏子の応援パフォーマンスに移ってから。ファンの皆さんはご存じなのでしょうが、中島健人、あれは大変な逸材です。ルックスだけの問題ではありません。決して有名な曲とは言えない伍代夏子の歌の、3回あったサビ部分、すべて微妙に歌詞が違うのに、完璧に口ずさみながら踊っていました。

 ちなみに、その後、藤あや子や細川たかしの応援パフォーマンスをしていたAKBやNMBグループの誰ひとり、他人の曲の歌詞まで覚える時間がなかったのか、こういうことはしていません。また、トップバッターだった郷ひろみの出番で、歌い出しから視聴者にもわかるようにハッキリと歌詞を口ずさんでいたのは、司会のイノッチ以外では松田聖子と木村拓哉だけです。

 80年代までの紅白では、「ほかの人の曲を一緒に口ずさむ」というのは一種の風物詩でしたが、いまそれをやれるのは、聖子や拓哉のような芸能界の怪物(褒め言葉です)だけ…。そう思っていた私ですが、「ジャニーズってのは、こんなに若いうちから『日本の芸能界の、ある種のお約束』を自然に身につける子がいるのか」と目を見張る思いです。

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『風と木の詩』『地球へ…』の竹宮惠子が商業誌引退宣言!? マンガ教育で見た業界の未来 

――2014年に紫綬褒章を受章したマンガ家、竹宮惠子。現在、京都精華大学の学長を務める少女マンガ界の巨匠は、マンガ教育を、業界の未来を、どうとらえているのだろうか? そして、タブーと戦ってきた彼女が選ぶ、ボーダーラインに踏み込んだマンガとは?

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(写真/西木義和)

 2014年11月、少女マンガ家としては、「花の24年組」【編註:昭和24年頃の生まれで、1970年代に少女マンガの革新を担った、竹宮惠子、萩尾望都、山岸凉子ら女性作家たちのこと】として共に切磋琢磨した萩尾望都に続く2人目の受章者として、紫綬褒章を得たマンガ家、竹宮惠子。“少年愛マンガの金字塔”とも評され、現在のBLマンガの原点ともいわれる『風と木の詩』【1】をはじめ、同じく少年愛とクラシック音楽を描いた『変奏曲』シリーズ【2】、自身最初のアニメ化作品であり、環境汚染から地球に住めなくなる未来を描いたSF作品『地球(テラ)へ…』【3】、製品マニュアルや会社紹介などの用途を持つ“実用マンガ”でもあるエルメス公式の社史マンガ『エルメスの道』【4】など、彼女の作品はマンガ業界に多大な影響を与えてきた。

 そんな竹宮氏が、京都精華大学芸術学部マンガ学科の教授に就任したのは00年4月。06年には、日本で初となるマンガ学部として認可され、08年にはその学部長に、そして14年にはついに、同大学の学長にまで上り詰めてしまった。

 新たな才能を育てる教職者となった竹宮氏に、マンガを通じた教育のこと、業界のこれから、そして自身の今後について話を聞いた──。

     *   *   *

──学長に就任されて、もうすぐ2年がたちますね。教授に就任されてからは実に15年。就任当初から心境の変化はありますか?

竹宮惠子(以下、竹宮) 最初は、教員みんなで合宿をしたりしながら、試行錯誤してカリキュラムを作ったり大変だったんですが、実は、就任して1年目の段階ですでに、「あ、そもそも私は先生をやることが好きだったんだな」と実感したんです。

──思想家の内田樹さんとの共著『竹と樹のマンガ文化論』(小学館)の中で、もともとマンガ家は「職人」であって、徒弟制度ならまだしも学校で教えることは無理だと思っていた、とおっしゃっていました。でも、もともとアシスタントさんを抱えて仕事をされていたわけですから、ある意味、ずっと「先生」ではあったわけですよね?

竹宮 マンガ家のアシスタントについては、技術は教えるんですけど、マンガを作り上げる方法を教えたりはしないんです。どちらかというと、その人の生活を保障してあげる、下支えをしてあげる、という関係性です。その中で下手に教えてしまうと、その人自身を育てることになるのか、自分の仕事を手伝ってもらう上での良いアシスタントを育てることになるのか、難しい。

──その点、学生たちは学費を支払って「教えてもらうこと」を前提として集まっているわけで、手取り足取りになるのですか?

竹宮 もちろん、4年間では短いですが、原稿用紙の使い方などの基礎的なことから、技術的なバックアップはします。対面で「なぜここをわかるように描けないのか」といった、細かい話もするんですよ。ただ、作品づくりにおけるその人の個性にかかわる部分に手を添えたり、自分の個性を出してアドバイスをするようなことは、学生にもしないように気をつけています。

──これまで、『うどんの女(ひと)』(祥伝社)のえすとえむさんや、『日々ロック』【5】の榎屋克優さんなど、卒業生から話題のマンガ家さんたちを輩出されてきましたが、最近では、中国や韓国、インドネシアなどからの留学生も増えているそうですね。

竹宮 中国からは、熱意のある方がたくさん来ています。ただ、中国ではそれが職業として成り立つほど、まだ市場が成熟していません。なので、「これからの人生を考えると、あくまで趣味として置いておくしかないのだけれど、うまく描けるようになりたいから教えてほしい」というようなケースが多いんです。彼らにとってマンガは自己実現の手段であり、存在意義を示すことなんだろうと思います。1作でも上手く描き上げられたら、次にいけるんじゃないか、という感覚があるんでしょうね。また、中国は表現規制も厳しいので、日本にいるうちにマンガの中で言いたいことを思いっきり表現して、母国に帰ったら、趣味の範囲でウェブなどにアップする、という留学生が多いですね。

大ヒット『下町ロケット』で話題沸騰!元フジ女子アナ・高島彩が本格女優進出!?

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『高島彩 彩日記-Birth-』(KADOKAWA)

 最終回も22.3%と高視聴率を記録し、有終の美を飾ったTBSドラマ『下町ロケット』。内容もさることながら、視聴者の話題となったものが意外なキャスティング。特に終盤のキーマンとなった高島彩には注目が集まった。連続ドラマ初出演ということで本人は緊張の毎日だったとか。

「これまで単発のドラマにチョイ役で出演したことはありましたが、本格的な役付きは初めて。しかも池井戸作品のドラマということで、現場ではかなりナーバスになっていました。休憩中も独り言のようにセリフを反復し、スタッフが声をかけても気づかないこともあったようです。お世辞にも上手い演技とは言えませんでしたが、そこがかえって医療ジャーナリストという役にハマったようです。本人も、『機会があれば、また演技に挑戦してみたい』と満足気でした」(TBS関係者)

 また今回は『下町ロケット』の出版元である小学館の、週刊ポスト編集部でも撮影が行われた。ポストは何かと女子アナを取り上げることも多く、高島も“被害者”の1人。気合を入れて敵地に乗りこんだと思いきや、

「ポストに限らず週刊誌には良いことも悪いことも、相当書かれてきたのでドラマスタッフも気を遣っていましたが、『こんな雰囲気の中で記事を書いてるんですね』と妙に感心していました。編集部も全面的に協力していますし、これでしばらくポストに高島の変なスキャンダルが載ることもないのでは。高島がドラマ内で『週刊ポスト』を連呼しているのは演出的にもやりすぎで笑いました。『下町ロケット』効果か、早くも別のドラマのオファーも来ているようです」(前出)

 女優高島彩の姿がまた見られるかも!?

大ヒット『下町ロケット』で話題沸騰!元フジ女子アナ・高島彩が本格女優進出!?

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『高島彩 彩日記-Birth-』(KADOKAWA)

 最終回も22.3%と高視聴率を記録し、有終の美を飾ったTBSドラマ『下町ロケット』。内容もさることながら、視聴者の話題となったものが意外なキャスティング。特に終盤のキーマンとなった高島彩には注目が集まった。連続ドラマ初出演ということで本人は緊張の毎日だったとか。

「これまで単発のドラマにチョイ役で出演したことはありましたが、本格的な役付きは初めて。しかも池井戸作品のドラマということで、現場ではかなりナーバスになっていました。休憩中も独り言のようにセリフを反復し、スタッフが声をかけても気づかないこともあったようです。お世辞にも上手い演技とは言えませんでしたが、そこがかえって医療ジャーナリストという役にハマったようです。本人も、『機会があれば、また演技に挑戦してみたい』と満足気でした」(TBS関係者)

 また今回は『下町ロケット』の出版元である小学館の、週刊ポスト編集部でも撮影が行われた。ポストは何かと女子アナを取り上げることも多く、高島も“被害者”の1人。気合を入れて敵地に乗りこんだと思いきや、

「ポストに限らず週刊誌には良いことも悪いことも、相当書かれてきたのでドラマスタッフも気を遣っていましたが、『こんな雰囲気の中で記事を書いてるんですね』と妙に感心していました。編集部も全面的に協力していますし、これでしばらくポストに高島の変なスキャンダルが載ることもないのでは。高島がドラマ内で『週刊ポスト』を連呼しているのは演出的にもやりすぎで笑いました。『下町ロケット』効果か、早くも別のドラマのオファーも来ているようです」(前出)

 女優高島彩の姿がまた見られるかも!?

商品アピール後回しのau「三太郎シリーズ」は本当にいいCMなのか?

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『深呼吸-Shin・Kokyu-』(集英社)

 2015年のCM好感度ランキング1位を獲得したのは、松田翔太、有村架純、桐谷健太といった若手人気俳優が出演しているauの「三太郎シリーズ」。これまで8年連続で好感度1位を維持してきたソフトバンクの「白戸家」シリーズの牙城をついに崩した。

 しかし、広告業界には「これが本当にいいCMなのか?」といった異論の声も多いという。大手広告代理店社員が語る。

「このシリーズのように、昨今の大手企業のCMは、有名俳優たちの茶番劇を見せられるだけで、何の商品のどんなサービスをアピールしているのかまったく伝わらないものが増えています。堺雅人が鉄腕アトム役を演じるソフトバンクのCM、キムタクが織田信長を演じるドコモのCMも構造はauのCMとまったく同じ。人気の役者に『国民的キャラクター』を演じさせているだけのお手軽な企画ばかり。ソフトバンクに至っては『鉄腕アトム』『セーラームーン』『北斗の拳』『ゴルゴ13』といった名作への冒涜では?との声もあります」

 テレビ業界もマンネリ化とともに衰退していった感があるが、CM業界も同じ道をたどりそうな気配だ。

連ドラ11年ぶり出演もやっぱりショーケン暴走で新人俳優が降板!?

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春日太一著の『あかんやつら』にも詳しい東映京都撮影所。通称、太秦。

 俳優のショーケンこと萩原健一が、来年1月からスタートするNHK BSプレミアムの連続ドラマ『鴨川食堂』に出演することが発表されたのが今年9月。ショーケンにとっては、テレビドラマの出演自体が11年ぶり。NHKドラマだと、02年の大河ドラマ『利家とまつ』に出演して以来、実に14年ぶりとなった。

 そのほかのキャストには、連ドラ初主演となる忽那汐里ほか、岩下志麻や吉沢悠など、民放のドラマとは、一味違ったラインナップだと一部で話題になった。

 しかし、この発表を見るにつけ、芸能関係者の間からは「本当に大丈夫か?」と囁かれていた。というのも、ショーケンといえば、芸能界の問題児としても有名な人物。1970年代に爆発的な人気を誇り、その後も国内の映画賞で俳優賞を受賞する一方で、83年に大麻取締法違反で逮捕されたり、その後も交通事故を起こして業務上過失致傷罪や、恐喝未遂事件で逮捕されるなどしてきた。結果、彼をドラマや映画に起用しても、何かしら事件や事故が起こり、撮影スケジュールはめちゃくちゃに。また、それでなくても共演者と揉めごとを起こすなどし、彼との共演を拒否する芸能事務所もあるという。ある芸能記者は語る。

「彼を煙たがるタレントは多く、その逸話はいたるところから聞こえてきます。面白い話だと、ある時、石原プロの俳優たちが、京都にある東映の撮影所(通称:太秦)で休憩を取ろうとしたところ、テーブルがめちゃくちゃに荒らされていた。それを目にした渡哲也さんが『一体何ごとなんだ?』と、職員に聞くと、別の撮影で来ていたショーケンがやったと話した。渡さんはそれを聞いて『あいつを探せ!』とものすごい声で怒鳴り、近くにある喫煙所でタバコを吸っていたショーケンはそれを聞いて、撮影をほったらかして撮影所から逃げ出したそうです(笑)」

 と、このようなショーケン伝説【1】は数知れず、今では、ほとんど業界から干されている状態。単発の仕事ならともかく、長くスケジュールを押さえるドラマや映画の撮影に、彼を起用する制作者さえも「どうかしてる」と言われる始末だ。本人も、妻とシンガポールに居を構え、お声がかかった時にだけ帰国しているのだという。

 そして今回、そうした関係者の心配が、現実のものとなっているようだ。

「『鴨川食堂』は京都にある食堂が舞台。撮影も太秦でしています。当然、京都弁での会話が必須なのですが、関東出身のショーケンにはそのイントネーションが難しくて、うまくしゃべれないそう。それにショーケンが苛立っていて、なかなか撮影が進まず、関係者は手を焼いているようです。結果、制作サイドが押さえていた太秦のスケジュールがいっぱいになり、ロケは京都でやりながら、セットの撮影は、東京の撮影所での延長となっています」(芸能関係者)

 また、ほかの出演者にも相当当たり散らしている様子だ。内情を知るドラマ制作関係者の話。

「ヒロインを務める映画『海難1890』が公開中の忽那は、NHKですが初の連ドラ主演ということで、意気込んで撮影に臨んでいました。ところが、ショーケンから厳しい“演技指導”が相次ぎ、相当疲弊しているそうです。映画の舞台あいさつなどで忙しい時期ですが、撮影がずれ込んだため、東京と京都を行ったり来たりするはめになっているようです。

 また、忽那と同じ事務所のアイドルグループ、X21のメンバーも何人か出演が決まっていて、すでにショーケンとの顔合わせも済んでるそうですが、12月頭の時点でまだ撮影していないそう。1月からのドラマなのに……」

 ある意味、期待にたがわぬ活躍を見せているようだが、その“活躍”ぶりはさまざまなところに影響を及ぼしている。

「まず、撮影日程が延長になり、京都から東京へスタジオも移ったので、制作費が膨大にかさんでいます。製作会社が『もしかしたら、うちがかぶらされるんじゃ……』と戦々恐々としてますよ。

 それからもっとかわいそうなのが、第1話のメインゲストだったという某大手芸能プロの新人俳優です。撮影スケジュール延長の結果、自身の仕事の調整が合わずに出演を断念することになったそう。彼が撮影していた部分はほかの役者で撮り直しており、それもあってさらに撮影が難航しているようです。そうした結果、1月から開始のドラマなのに、いまだにウェブサイトが公開されていません。なにせ、配役が変わるかもしれないですからね」(前出の芸能関係者)

 タレントが不祥事を起こしたことでドラマが再撮になることは、まったく無いことではない。ただ今回の件は、タレント本人に落ち度はなく、さぞや、無念だろう。

「彼も、NHKドラマのチョイ役などで、結果を積み重ねているところだっただけに、相当無念でしょうね。通常、民放ならば他局同士で連携を取り合って、ある程度タレントさんのスケジュールに調整を効かせます。例えば、今クールのジャニーズタレントなら、どこの局は、どのユニットの誰を使う……みたいな情報をやり取りしますよね。その分、バーター出演など政治的なやり取りが行われたりするのですが、NHKは基本的に他局との政治を気にせずキャスティングをする。逆に、例えば大河に出るならその間は他局のドラマに出るな、という縛りをつけたりさえしますからね。

 ただ、そもそもショーケンは過去の人。うちではまずキャスティングの話題に上がりませんよ」(前出・ドラマ制作関係者)

 ともあれ、ショーケンを使えば、何か不測の事態が起こってしまうことは、想像に難くないはず。一体なぜそのような無茶なキャスティングをしたのだろうか?

「今回、制作陣にチーフ演出として元NHKの佐藤幹夫氏が入っています。また脚本は、同じくNHKで『坂の上の雲』の脚本監修などを手がけた池端俊策氏。一部では、彼がくすぶってる昔なじみのショーケンを復活させようとして、企画を立てたという話もありますが、実際は違うようです。

 彼らは、同局制作のドラマで実績のある人間ですが、さすがに最近はNHKを離れて、その影響力は低下している。このご時世、なかなか企画も通らなくなっているそう。そこで、昔から懇意にしているショーケンを起用し、話題性を狙うことで、なんとか企画を通したようです。実際、企画がきまった当初には、いけると周囲に漏らしていたそうです」(前出の芸能関係者)

 こうなってくると、もしかして悪いのはNHKのOBと、それを許した同局なのでは……? という気もしてくる。どちらにしても、内情がこうも荒れていては、作品にはあまり期待が持てない。彼らの裏で苦汁をなめされられた新人俳優や制作会社、スタッフたちの苦労がしのばれる、“傷だらけ”の作品になってしまいそうだ。

【1】ショーケン伝説
今回聞いた話の中で、もうひとつ面白いものがあったので紹介しよう。俳優の佐藤浩市がまだ若手の頃、東京の東映撮影所で主演ドラマの収録をしていた。そこへ、別のスタジオで収録をしていたショーケンが現れ、カメラが回っている時に「親父(三國連太郎)に似て、下手くそだなぁ!」と大声で叫んで帰ったそう。もちろん、撮り直しでスタッフに戦慄が走ったが、佐藤が冷静に「皆さん落ち着いて。撮り直しましょう!」と笑顔で言ったらしい。佐藤の大人っぷりと、ショーケンのダメっぷりが垣間見えるエピソードだ。こうした話は枚挙にいとまがない。

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