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都市の「官能性」、都心の空き家率上昇。住む街を検討するときに抑えておきたい新知識!

 個別カウンセリングリポート第2回は、「家を買い隊」メンバーそれぞれの住宅購入に関する疑問に、不動産コンサルタントの田中歩さんが答えます。

 今回は編集者・ライターのまりえさんと、メーカー勤務のよしどめさんのコンサルティングです。

自分にフィットした街を探すには?

まりえさん。36歳
 東京都文京区の3階建て戸建の1階部分を賃貸。未婚。専門職派遣で、ライターとして大手ウェブ媒体の編集部に勤務。年収400万円ほど。

まりえ:前回のレクチャーで2018年に不動産価格が下がるという見通しをうかがって、大きなインパクトを受けました。オリンピックが始まる2020年までは価格が下がらないと思っていたので。2年後となると、1年間は頭金を貯める期間だと思えば、すぐにでも動き出した方がよいですね。

田中歩さん(以下田中):人口が減り、全国的には不動産価格が下がる可能性が高いと考えられます。低金利により不動産価格が上がっていたのは東京都内だけの現象でした。ところが都内でも、今すでにタワーマンションの価格が下がってきているんですね。いずれこの動きは、都内のほかの物件にも波及してくるでしょう。

まりえ:妹が大阪でマンションを買っているのですが、その価格と比べてあまりにも東京の不動産価格が高いので、自分には無理かと諦めそうになっていました。でも、そう遠くない未来に値段が下がってくると思うと、家を買うことに関して俄然、現実味が増します。

田中:今後、東京の不動産価格が下がっていくことは確かですが、地域による価格差は依然として残ります。いえ、さらに開くんじゃないでしょうか。都内のなかでも、差が開いていくと思いますよ。

まりえ:職場は都心にありますし、通勤に便利な場所に住みたい気持ちは強いのですが、土地に対するブランド志向はないのです。いわゆる「住みたい街ランキング」に出てくる恵比寿や吉祥寺などの街は物価も高いので、むしろ敬遠しています。都心へのアクセスがよく、不動産価格が安い“穴場の街”を探したいです。

田中:よい街の基準は人それぞれですから、賢い考え方ですね。実は私自身も住まいは、都外でありながら通勤に便利な街を選んでいます。

まりえ:自分にフィットした街を探すって大事ですよね。ただ、住んだことない街の住みやすさを推測するのって難しい! 以前、東横線沿線に住みたいという理由で神奈川県の武蔵小杉に部屋を借りようと探していたときに、「南武線を使えば5分で武蔵小杉に着くのだから、武蔵新城でも武蔵小杉とあまり変わりませんよ」といわれて、武蔵新城に部屋を借りたことがあるんですが、大失敗でした。武蔵小杉までは確かに5分なのですが、そこから東横線に乗り換えようとすると、さらに5分以上かかったんです。

田中:路線によっては、そういう欠点がありますよね……。急ぎで探さなくてもよいのであれば、一度お目当ての街に住んでみるのもおすすめですよ。いつ頃買いたいという希望はあるのですか?

まりえ:4年後、40歳になるまでには買いたいです。今は年間で家賃に100万円ぐらい払っているので、2000万円ぐらいの物件であれば、賃貸で借りている価格で家が買えるのかなぁと。だったら、漫然と賃貸のお金を払うよりも買ってしまいたいという気持ちがあります。

田中:固定金利1.5パーセント、20年返済のローンで2000万円を借りる場合、月10万弱ぐらいになりますね。

まりえ:本当に今の家賃と変わらないんですね。

田中:ただし、変わらないのであれば焦って買わずに、2年ぐらいの間、じっくり自分に合う街を探したり、少し家賃の安い部屋に住みながら、頭金を貯めたりするという方法もありますよ。

まりえ:確かにそうかもしれませんね。今気になっている街が北区なんです。東京駅へのアクセスが抜群な点が魅力的ですが、環境はどうなのでしょうね。外国人の方が多く住んでいたり、飲み屋が多かったりするなど、混沌としたイメージがあります。

田中:僕は好きな雰囲気ですけどね。赤羽など北区の街は、その混沌としたところが味です。街の魅力を分析するための指標はさまざまあって、「住みたい街ランキング」や地価だけでは割り切れないものです。近年では「センシュアス・シティ・ランキング」という、都市の“官能性”を指標にした基準も話題です。

まりえ:“官能性”ですか?

「官能性が高い街」とは?

田中:「ロマンスの機会があった」「豊かな食文化を楽しんでいる」「共同体に帰属している」など、その土地に住んでいる人が、実際に“体験したこと”を調査したデータをもとに、全国の都市をランキングしたものです。不動産屋の広告では、駅から何分で、都心まで何駅とか、スーパーや公園があるか否かとかの、街の“外的情報”しか分かりません。しかし、本当の住み心地の良さは、“外的情報”だけでは分からないのではないかという考えのもと、新たに作られた指標なのです。

まりえ:なるほど。とはいえ人によっては「豊かな食文化」は求めていても「共同体への帰属」は求めていない場合もありそうです。総合的な官能性が高いから、自分にとってよい街ともいえないでしょうね。

田中:まさに、その街がフィットするかどうかは、住む人のキャラクターと大きく関係しています。

まりえ:本当にそう思います。もう武蔵新城に住んだときのような不便を感じたくないし、買ってしまえば簡単に引っ越しもできませんし……。まずは、自分にどんな街がフィットするのか、考えていきたいと思います!

*   *   *

「港区に住んでいる人はお金持ち」「目黒区に住んでいる人はおしゃれ」ーー多くの人が無意識のうちに住む人と街のイメージを重ねあわせています。人々が抱く最大公約数的な街のイメージが不動産価格にも直結し、よりブランドが強化される……。でもステレオタイプなイメージのフィルターを外してみれば、意外な掘り出し物件に出合えるかもしれません。

 そのためには、日頃の行動範囲を出て、気になる街に行ってみることが第一歩。筆者は仕事で物件取材を多くしているのですが、内見とあわせて近場で人気の飲食店などをまわってみると、物件情報を見ただけでは分からない土地の表情が見えてくると実感します。

 物件を見たからといって買わなければならないこともないので、散歩のついでくらいの気軽な気持ちで内見を申し込んでみるとよいのではないでしょうか。

年齢が上がると賃貸しにくくなるから…

よしどめさん。41歳
 以前はひとり暮らしをしていたが、4年前に都内の実家に戻る。現在は家族と4人暮らし。未婚。勤続年数3年の会社員(メーカー)で、年収は600万円ほど。

よしどめ:実家暮らしなので買うタイミングを焦ってはいないんですけれど、41歳という年齢が気になっています。そろそろ独立しなければと……。年齢が高くなると、賃貸も借りにくくなるといいますし。

田中:ローンを定年までに完済しようと思うと、タイミング的にはそれほどのんびりしない方がよいかもしれませんね。ただ、老齢になると賃貸が借りにくくなるということは、今後は少なくなってくるでしょう。全国の空き家率が上昇しますから、家主は年齢問わず借りてくれる人に貸すしかなくなると思いますよ。

よしどめ:都心でも空き家率は上昇しているんですか?

田中:都内で一番空き家率が高いのはどこか知っていますか? 実は池袋で、15.8%なんです。ちなみに日本全国の空き家率は13.5%です。

よしどめ:えー! 池袋は大学もあるし、都会のイメージがあるのに空き家が多いんですね。

中古マンションへの不安が拭えない

田中:これは全国的な傾向で、2030年までには空き家率は30%を超えるとも言われています。要するに、家が余る時代なんです。

よしどめ:じゃあ、借りられないという心配はなさそうですね。でも、不動産サイトを見ていると築30年とか40年の物件がきれいにリノベーションされて、3,000万や5,000万円で売られているんですが、今後家が余ってくるのに、今そんな値付けをして……売れるんでしょうか?

田中:それが今のところ、どんどん売れているんです。特に都心7区(中央区、千代田区、港区、新宿区、渋谷区、目黒区、品川区)のヴィンテージマンションは、高額がつけられていますね。今後立地によって不動産価格の差が開いていくので、価格が下がりにくいと考えられている立地で管理のよい物件は人気が高いのです。

よしどめ:でも、港区の「広尾ガーデンヒルズ」のようなブランドマンションでなくても、よいお値段がついていますよね。本当にその価値があるのでしょうか……。実は築40年のリノベーションマンションに住んでいる知り合いが雨漏りでひどい目に遭っていて、築古の物件に対する不安があるんです。中古マンションにリスクはないんでしょうか?

田中:それはマンションが建てられた時代や、建て方によります。分かりやすい指標が「新耐震基準」に準拠しているかどうか。1981年6月1日以降に建築確認申請を出したものなら全て、現在の建築基準に準拠しているのですが、それ以前のものだと耐震性に問題がある物件もあるので、特に気をつけて欲しいですね。

よしどめ:知り合いのケースを見ているので、中古マンションを買う前は専門家に見てもらいたいです。

田中:本当にケースバイケースで、新耐震基準以前でも堅牢な建物もありますが、それは実際に建物を見たり、設計図を取り寄せてみたりしないとわからないのです。ホームインスペクション(住宅診断)は数万円でできますから、心配を感じたときは利用してみてください。契約前にホームインスペクションを利用すれば、事前に雨漏りや給排水管からの漏水などもチェックできる場合が多々あります。ちなみに、私たちさくら事務所は、ホームインスペクションの草分けでもあります。お知り合いのような欠陥住宅の購入を避けるため、仲介会社でも売主でもない第三者の目線で、住宅を診断する必要を長年訴えてきているのです。

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 築古のリノベーションマンションは、新築にはないオリジナリティあふれる内装や値ごろ感が人気です。とはいえ住宅は一世一代の買い物。つくりの悪い中古物件をつかんでしまったら後悔してもしきれません。

 一方で新築は値下がり幅が激しいので、価格がこなれてから買いたいのも本音。ホームインスペクション(住宅診断)を使えば、最終判断に自信が持てそうですが、金銭的にも全ての購入候補を診断してもらうことは現実的ではありません。結局自身の見る目を磨く必要があるのです。

 次回以降、「家を買い隊」のメンバーたちが実際の内見を体験しながら、住宅の選択眼をやしなっていきます。

(蜂谷智子)

木村拓哉 「世間のみんなが何を言おうが俺は全然気にしてない」と芸人を擁護

 2月1日より動画サイト「GYAO!」にて公開されたトーク番組『よしログ』に、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の元レギュラーメンバー・三中元克が出演し、2014年7月に放送された『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)で、元SMAPの木村拓哉にケガを負わせたときの裏話を語った。SMAP解散騒動の勃発から「裏切り者」のレッテルを貼られ何かと叩かれやすくなっているキムタクだが、ここでは大らかな一面が明かされ話題になっている。

 当時の騒動を振り返ると、水上で木村拓哉と相撲をすることになった三中は、木村の水着が破れるほど全力で掴みながら試合を行った。破れた水着からは赤く腫れ上がった木村の肌が露出し、その痛々しい様子がテレビに映し出された。三中のガチ過ぎる振る舞いには「空気読め!」「ケガをさせるとかマジありえない!」「アイドルをひっかくなんて!」と批判が集中。会場でも三中に対し「ひっかいただろ!」と非難する声が上がったのだが、木村は「大丈夫だよ」と怒る素振りを見せることはなかった。

 岡村隆史はラジオ番組で、収録の次の日に三中とスタッフと共に木村の元に謝りにいったことを明かしていたが、その時も木村は「三中は悪くないよ」と一切怒らなかったという。今回公開された『よしログ』ではこの当時の様子を、さらに三中が詳しく振り返っている。三中によると、やはり木村の脇腹あたりを思いっきりひっかいてしまったと自覚していたそうだ。そこですぐに謝りにいくと木村は“超笑顔”で「全然大丈夫だよ。気にしないで」と言ったのだという。

 しかしそれでも謝り足りないと思った三中はさらに後日、再び木村の元を訪れて謝罪。すると木村は「全然大丈夫だからホント気にしないで」「三ちゃんは仕事をしたんだよ。世間のみんなが何を言おうが俺は全然気にしてないから」と、当時ネットで叩かれ続けていた三中を気遣う言葉をかけたという。さらに三中が「母親も心配してて……」と漏らすと、木村は三中にその場ですぐ母親に電話をかけるよう求め、自ら母親と通話し「三中くんは仕事をやったんです。心配なんか1ミリもしなくていいです。むしろ『仕事をした』と彼を誉めてあげてください」と語りかけたという。

 俺様エピソードも多い木村だが、共演者からの評判は良い。現在放送中のドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)で共演している、木村よりも1つ年下の浅野忠信は「お兄ちゃんみたい」と評し、少年時代から木村に憧れていたという松山ケンイチは「1聞いたら1プラスアルファで10くらい返してくれる。面白くして返してくれる」と嬉しそうに語っていた。ちなみに松山は少年時代、浜崎あゆみにも憧れていた。

 今年4月29日に公開される映画『無限の住人』で共演した戸田恵梨香は「アクションに無知な私にコツややり方をすごく丁寧に教えてくれた。安心感をくれる存在です。木村さんが恐怖心を忘れさせてくれた」と感謝のコメントを出し、同じく共演者の福士蒼汰は、木村は自身が映らないシーンでも福士の目線を合わせるためにそばに立ってくれていたことなどを話し「僕にはできないことばかりで、人としての勉強になった」「すべてがカッコよくて」と大絶賛。

 つい最近は『関口宏の東京フレンドパーク2017新春ドラマ大集合SP!!』(TBS系)のエアホッケーコーナーでのワンマンプレーが総叩きにあっていたが、かつて木村が三中にかけた言葉や仕事への姿勢を考えると、ただただ全力で仕事をしたという風にも捉えられる。ストイックでカッコつけたがりな性格ゆえ誤解されがちだが、仕事に一生懸命な相手には真摯な態度で接し、応える。それが木村拓哉、ということなのかもしれない。

(ゼップ)

GACKTの性奴隷・喜び組メンバーは、同胞の「首吊り自殺未遂」に何を思うのか

 GACKT(43)の愛人が「首吊り自殺」未遂……2月2日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、センセーショナルな見出しの記事を出した。そこには、芸能事務所に所属するグラビアアイドルのA子さん(26)が、2012年11月から2016年1月まで愛人関係だったこと、そしてA子さんがGACKTのマネジメント会社の代表取締役社長H氏と婚約したが二股をかけられており婚約破棄されたショックで自殺未遂を起こし後遺症に苦しんでいる、ということが書かれている。

 一見、自殺未遂に至る経緯にGACKTは無関係なように見えるが、しかしH氏に裏切られ、助けを求めたGACKTにもLINEブロックされて「茫然自失となった」ことがA子さんの精神崩壊につながっている、とある。10代の頃からGACKTのファンで彼に心酔していたA子さんにとってGACKTは精神的支柱だったという。

 だが、同記事をよく読めば、GACKTには複数の愛人がおり、キャバクラなどで働く女性たちが「喜び組」として仕えていたともある。彼女たちはGACKTを「若様」と呼び敬語で接し、3Pでも乱交でも呼ばれれば参加し、運転手つきのシボレー車内で口淫要求にも応える従順な性奴隷。A子さんだけが特別扱いということはなかったように思える。

 また、GACKTにとってこのようなスキャンダルは、もはや動じるほどのことではないのかもしれない。2013年に「FLASH」(光文社)が「スクープ告白『私はGACKTに6時間レイプされた!』」という見出しで、キャバクラで働く女性へのレイプ疑惑を報じたことがある。都内キャバクラに勤務していた女性が、客として来店したGACKTの迎えの車に連れ込まれ、性行為を強要されたうえ、自宅でも暴行されたとして、強制わいせつと強姦の被害届を警察に提出した、という内容だった。そのほか、GACKTは男性器に30個近いシリコンボールが入っていた、女性の両手を縛り延々4時間も口淫を強要した等、生々しい証言の多かった同記事。このとき、GACKTはブログで徹底反論した。

「ボクが数年前に暴行や監禁、レイプをしたのが事実なら、警察も動いてすぐに逮捕されてんだろう? 女子高生のスカートの中を盗撮したサラリーマンさえすぐに逮捕される国なんだぞ」

「あのな、声を大にしてハッキリ言いたい。世界中のみんな耳をかっぽじってよ~く聞いてくれ。『ボクは嫌がるオンナを縛りつけて欲求を満たさなきゃならないほど、まったくもってオンナには困ってな~~い!!!!』」

 とのことだった。結果的に、GACKTは不起訴処分となったが、2013年といえばすでにA子さんはGACKTと関係を持っていた時期だ。当時、A子さんはこの報道をどう受け止めていたのだろうか。また、今もGACKTの周囲には複数の喜び組員がいるとして、彼女たちは今回の「文春」報道も含めこうした記事をどのように見ているのか。A子さんの友人は「端から見れば、宗教的な世界観に洗脳されているように感じました」と語っているが、そうした状態に陥っている以上、外野が何を吹き込んでも当人たちには響かないのかもしれないが……。その世界観に夢中になればなるほど、第二、第三のA子さんが出現しそうで心配である。

西川貴教、女子大生とのセックススキャンダル! マスコミから「みっともない」と呆れられるワケ

 2月2日発売の「女性セブン」(小学館)が、T.M.Revolution・西川貴教に“ポイ捨て”されたという女子大生・A子さんの告発を掲載している。記事では、当時19歳だったA子さんに対し、西川の方から熱心にアプローチしていたなどと報じているが、マスコミ関係者の間ではその報道内容よりも「西川が同誌の突撃取材に応じた際の態度こそがみっともない」などと呆れられているようだ。

 同誌によると、A子さんが西川と出会ったのは、昨年12月初旬に開かれた飲み会の場。西川に誘われてデート、そして自宅を訪問するようになり、12月下旬に肉体関係を持ったそうだ。しかし1月中旬、A子さんが「私たち、体だけの関係じゃないんだよね?」と確認すると、この日を境に連絡が途絶えたという。「西川は同誌の直撃インタビューに対し、A子さんを『お友達』とコメント。“なぜ突然連絡を断ったのか”という問いには、無言で去っていったといいます」(スポーツ紙記者)

 西川がA子さんを弄んだのが事実ならば、あってはならないことだが、“女子大生と芸能人”といえば、昨年11月に俳優・斎藤工も同じく「セブン」で火遊びが報じられた。

「斎藤は21歳の女子大生と“一夜限りの関係”を持ったことがスクープされましたが、これに対して斎藤の所属事務所は『好意を持っていた女性ではありましたが、すでに終わっております』と、2人に接点があったことを暗に認めるような回答をしたんです。斎藤は独身なので不倫をしたわけでも、また18歳未満に手を出したわけでもないし、こうやって正々堂々と回答されてしまっては、マスコミはそれ以上叩くことはできません。そのため、実に賢い対応だと、マスコミ関係者の間で好意的に受け止められました。西川だって、斎藤と同じパターンなのだから、もっと堂々としていれば良かったのに、言い訳だけして逃げてしまったことで、逆に評価を下げた印象です」(同)

 また、普段の西川のイメージとの“ギャップ”も、マスコミをガッカリさせた一因だとか。

「西川は日頃から業界内での評価が高く、特に後輩の面倒見がいいことで男気ある“兄貴キャラ”として親しまれている。それなのに、ひたすらだらしない下半身事情を暴露されてしまったとあっては、周囲からしてもドン引きでしょう」(テレビ局関係者)

 それでも西川は、A子さんとは「友人関係」と言い張るのだろうか。

高い身体能力、太い声! 長澤まさみが初主演ミュージカル「キャバレー」で花開かせた、セクシー以外の魅力

 劇場へ足を運んだ観客と演じ手だけが共有することができる、その場限りのエンターテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、時に舞台では、ドラマや映画などの映像では踏み込めない大胆できわどい表現が可能です。

 過激な性描写や社会風刺など、舞台でしかできない刺激的な表現の中に身を置くことは、演じ手にとっても大きな成長の糧となるもの。演劇という手段だからこそ可能なエロティックさの演出と、そこへ挑む俳優の輝きについて考えてみたいと思います。

 第1回は、鬼才・松尾スズキが演出を手掛けた傑作ミュージカル「キャバレー」で、初めてのミュージカルに主演している長澤まさみに焦点を当てました。

 若手清純派女優の筆頭として活躍し、映画『モテキ』での日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞をきっかけに、艶めいた演技もできる大人の女優へと脱皮しつつある長澤まさみ。現在上演中のミュージカル「キャバレー」は、ナチスが台頭しつつある1929年のベルリンを舞台に、場末のキャバレー「キット・カット・クラブ」で繰り広げられる退廃的で魅力的なショーと、そこに生まれた愛、そして別離を描いています。

「キット・カット・クラブ」は、司会役のMCが場を盛り上げ、歌姫サリー・ボウルズの踊りと歌によるショーで毎夜にぎわっています。そこへ訪れた若いアメリカ人作家クリフとサリーは恋に落ち、同棲をスタート。ふたりが住む下宿の女主人もユダヤ人果物商と心を通わせ婚約しましたが、色濃くなるナチズムにそれぞれの人生に暗雲がたれこめて――、というストーリー。

アイドル女優の箔付けとしては、難易度が高い?

「キャバレー」は、クリストファー・イシャーウッドの短編連作小説「ベルリン物語」とジョン・ヴァン・ドゥルーテンによる同作の戯曲化「私はカメラ」をベースにミュージカル化。ブロードウェイの巨匠ハロルド・プリンスの演出により1966年に初演、翌年のトニー賞で最優秀作品など8部門を受賞しました。1972年には振付家ボブ・フォッシーの手により映画化され、サリー役を演じたライザ・ミネリは同作で一躍スターにのしあがっています。

 松尾は2007年に自身初の翻訳物ミュージカルとして「キャバレー」を手がけ、今回の上演は再演。長澤が演じるのはもちろんサリーで、MC役に元劇団四季の看板俳優で近年では人気ドラマ「半沢直樹」などへの出演で舞台ファン以外にも知名度をあげている石丸幹二などが出演しています。

 キャバレーという設定上、冒頭から華やかなショー場面が展開。手に持ったステッキを股間に挟んで男性器に見立てたMCが自慰行為を模しながら踊ったり、アンサンブルのダンサーがバストトップやおしりを丸出ししていたり、描写は猥雑で直接的です。

 なぜ長澤は今、「キャバレー」に出演したのでしょうか。

 昨今の長澤の出演作は、是枝裕和監督自身から“セクシー担当”を指示されたという映画『海街diary』や、夢の実現のために音楽プロデューサーから肉体関係を強要されてしまう歌手志望の女性を演じたフジテレビ系ドラマ「若者たち2014」など、女性としての色っぽさを重視して打ち出していることは明らかです。サリー役は露出度の高い衣装ばかりでセクシャルな振り付けも多く、出演がアナウンスされた際は抜群のスタイルを出し惜しみしないという下世話な一点に多くの注目が集まりました。

 鬼才の手による名作への出演で、“アイドル女優の箔付け”としてなら、厳しい選択ではないか。「キャバレー」には、作品自体の愛好家が多数存在します。ミュージカルの専業演出家ではない松尾が手がけるからといってミュージカルファンが「ミュージカル」としての完成度を大目にみてくれることはなく、また、松尾作目当ての演劇ファンからも過度にシビアな目でみられるのは明らかです。

 個人的には、きっと及第点はあげられないだろうけど挑戦する意欲だけは買おうという、少し意地悪な気持ちで観にいきました。が、そんな想像を、長澤は見事に打ち返してくれました。

 恵まれた肢体は過激な衣装を存分に着こなしていて、踊る場面では大きく揺れる胸元が目立ったのは確かですが、その体形が何より生かされていたのはダンスそのものでした。

 映画版でライザ・ミネリも着ていた黒いボンデージ姿で、楽曲「マイン・ヘル」を歌いながらのイスを使ったダンスは振り付け自体が十分セクシーとはいえ思い切っていて、大きな開脚からはエロチックさとともに身体能力の高さが感じられました。冒頭のショーナンバー「ヴィルコメン」でも、技巧を凝らした振り付けではないからこそダンスの素養があるかないかの粗が出てしまうものなのに、体の使い方がとても上手で、特に下半身の動きを意識していることがうかがえました。

意外な歌声、意外な演技力

 では、ミュージカルにとっていちばん大切な歌はどうか。昨年の大河ドラマ「真田丸」でも指摘された舌足らずな話し方からは想像もつかないほど太くて、なによりもとてもよく伸びることに驚きました。低い声なのに、歌い終えたあとに口角があがる笑顔のチャーミングさ。

 そのギャップが、欲望うずまくキャバレーで毎夜笑顔を振りまく可憐で奔放なサリーの華やかさと、それと裏腹の孤独そのものを体言しているように感じられたのは新しい発見でした。クリフ(小池徹平)とのすれ違いや身ごもった子どもの堕胎、ナチスを嫌悪し帰国するクリフと歌姫としての生き方を捨てられずに別れる哀しみと毅然とした姿を、口角の上がった笑顔のままで演じ分けることができるのは、映像の世界でもまれてきたからなのかもしれません。

 名作の主演でも技術的な見劣りがなく、くわえて映像で磨いてきた武器を遺憾なく発揮しているさまは、「キャバレー」こそが長澤まさみの魅力をいちばん発揮できる作品だったからなのだと納得させるもの。思い返せば、所属事務所の東宝芸能は大手芸能事務所であると同時にミュージカルの制作を手掛け、舞台出演がメインの俳優も多く所属しています。

 カーテンコールで、大きく胸元の切れ込んだドレス姿から谷間を覗かせながら客席に向かって深く頭を下げる姿に大きな拍手を送りながら、新しいミュージカルスターの鮮烈な誕生に、今後の出演作にも大きな期待を感じました。

▼ミュージカル「キャバレー」特設ページ
http://www.parco-play.com/web/play/cabaret2017/

(フィナンシェ西沢)

Hey!Say!JUMP・伊野尾慧、二股疑惑で……宇垣アナが三上アナに「ブチ切れ生電話」していた!?

 昨年、TBS・宇垣美里アナ、フジテレビ・三上真奈アナとの“二股疑惑”を報じられたHey!Say!JUMP・伊野尾慧。報道については、三者とも公には一切触れることはなく、これまでスルーを貫いているが、その裏側では“ド修羅場”が繰り広げられていたという。

 Hey!Say!JUMPといえば、1月29日に情報解禁された「music.jp」のCM出演が話題に。メンバー全員が坊主姿に学ランで登場するという、インパクト大の新CMとなっている。現在 “第二の嵐”として、事務所内で最も期待がかけられているグループだけに、デビュー10周年の今年は、大きな仕事が次々と展開されるとみられるが……。

「昨年は中島裕翔が、吉田羊との熱愛スクープと痴漢騒動を、そして伊野尾もAV女優・明日花キララとの密会デートを報じられ、スキャンダルが相次ぐ年になりました。そして年末には『週刊文春』(文藝春秋)が、伊野尾と宇垣・三上両アナの三角関係を報じるに至っています」(スポーツ紙記者)

 この報道について、番組降板などの処分や謝罪などは行われず、“なかったこと”とされているが、ジャニーズ関係者は伊野尾の素行の悪さに怒り心頭だったようだ。

「記事では、伊野尾が単に遊んでいただけに見えますが、少なくとも宇垣アナは本気だったようです。記事が出ると知るや、伊野尾の目の前で三上アナに電話をかけて、『一体どういうつもりなんですか?』と怒鳴りつけたといいます。結局伊野尾は、ジャニーズ関係者から厳重注意を受け、この両者とプライベートで会うことも禁止されてしまいました」(情報番組デスク)

 女性スキャンダルを連発したとあって、伊野尾はスポンサーから問題視され、密かにCM1本を降板させられるという事態に発展したという。

「現在オンエア中の飲料水のCMで、別のイケメン俳優が出演していますが、本来は伊野尾が担当する予定でした。ジャニーズ事務所としても、素行だけはきちんとするよう再三注意しているようですが、本人はどこ吹く風。二股報道の際にも、まったく反省しているように見えない態度で、幹部を激怒させていたそうです」(同)

 結成10週年を迎え、大きく売り出したいというジャニーズサイドの思惑が、各メンバーの意識の低さによって阻害されているのは残念としかいいようがない。

早くも視聴率爆死の月9! 結婚願望ガン無視で「会いたい」と迫る男、逃げ切れない女/『突然ですが、明日結婚します』第二話レビュー

 フジテレビの看板ドラマ枠として高視聴率獲得の命題を背負ってきた月9(月曜21時~)枠ですが、もうその期待をかけるのは酷なように思えてきました。西内まりや主演『突然ですが、明日結婚します』1月30日放送の第二話は、平均視聴率6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。前クール『カインとアベル』の全話通じて最低視聴率(第三話)と同じ数値に早くも到達してしまいました。ただ月9枠の最低視聴率は『ラヴソング』の6.8%なので、ギリギリ0.1ポイント差でセーフ……か? ともかくも、初回は8.5%だったので、下落した時点でアウトですかね。

 原作はコミック誌『プチコミック』(小学館)にて2014年5月号より連載中の同名漫画で、「専業主婦になりたい女」高梨あすかと「絶対に結婚したくない男」名波竜のラブストーリー。第二話レビューの前に、登場人物紹介をしておきましょう。

■高梨あすか/西内まりや
大手の都市銀行・いずみ銀行の法人営業部で働く優秀な会社員。仕事熱心で努力を怠らず、金融情報に詳しい。実家暮らし。母のような優しく温かく家族を支える女性になりたいと思っている。恋する相手と結婚して専業主婦になることが夢。5年交際してプロポーズ待ちだった彼氏にフラれた。

■名波竜(ナナリュー)/flumpool山村隆太
朝の情報番組で司会を務めるテレビ局アナウンサー。イケメンで主婦層人気が高い。過去に女優・桜木夕子と不倫するも略奪できず、心に傷を負っている「結婚したくない男」。嫌婚意識は実家の家庭環境にも由来しているらしい。あすかの先輩・小野と親友で、小野の住む豪華マンションに居候中のため頻繁にあすかと顔を合わせる。

■莉央/中村アン
銀行員。あすかの先輩でいつもつるんでいる。結婚には興味がないと公言。

■桃子/岸井ゆきの
銀行員。あすかの同期で、いつもつるんでいる。効率よく結婚すべく婚活に勤しむオカッパ。三上にときめいている。

■小野/森田甘路
銀行員。あすかの先輩。金持ち一家の御曹司で、タワマン最上階の立派な部屋に住み、名波を居候させている。莉央のことが好きで積極的にアタック。

■神谷/山崎育三郎
あすかが勤める銀行の系列・いずみ証券のエース営業マン。名波の勤務するテレビ局で経済番組に出演することになる。あすかに興味津々。

■桜木夕子/高岡早紀
人気女優。既婚。かつて新人時代の名波と不倫関係になった。ゲストを招いてプレミアムなトークを引き出す新番組『ココロシアター』の司会を名波とペアですることになり、久々に再会。

■三上/沢村一樹
テレビ局アナウンサー。名波の先輩でアナウンス室長。既婚だがチャラい。

ドン引きしたり、されたり

 なんでPR料金もいただいてないのに、こんな丁寧に人物紹介しちゃってるんだろう……と我に返りましたが、このドラマ自体はそんなに嫌いじゃないです。西内まりやちゃんはカワイイし、山村さんは演技悪くないですし良い声してますよ。あり得ない話であるドリーム系少女漫画をそのまま三次元にした内容なので、モヤモヤポイントは特になし、むしろスッキリです。清々しい! まりやちゃんが山村さんに口説かれるシーンのたびに萌えたり胸キュンしたり、要するに寝るときベッドで妄想を繰り広げるためのオカズ収集の目的で見るといいと思いますよ! flumpool山村隆太、美味しいオカズです★ 前歯がげっ歯類ぽくて可愛いですし。実生活で既婚である、という一点だけでもうオカズとして無理、な人もいるでしょうけど逆もまた然りですし。

 で、第二話。まず初回のラストで、名波はあすかに「結婚したくないけど付き合いたい」と意思を表明し、あすかが「結婚しないんならお断りだ!」と拒絶しました。でもあすか的には、イケメン人気アナウンサーである名波に好意を持たれて若干うれしいし、気になる……みたいな心境が継続しています。

 ごくごくフツーにお仕事している社内で、小野はあすかに、莉央への恋心を打ち明け、「莉央さん結婚願望ないですよ」と返されるも、「知ってるよ。だから頑張るんだよ。莉央ちゃんの気持ちが変わるように」と前向き。これを受けてあすかも内心、嫌婚派の名波も“変わって”くれるかも……と期待を持ち始めます。

 一方の名波は、結婚する気はないけれど、あすかのことは好き。いつものメンツ(あすか、莉央、桃子)が小野ハウス(=溜まり場)にお邪魔すると、当然、名波とあすかは二人きりになり(喫煙するわけでもないのに、極寒のバルコニーで!)、あすかを口説き落とそうとします。

あすか「私にとって結婚して専業主婦になることは大切なことなんです。ま、あなたはバカにするでしょうけど」
名波「しないよ。専業主婦は立派な仕事だと思ってる。自分の生き方を持ってる人間は尊重する。だから、そのままでいいと思うよ。でも、オレには理解できない。結婚は」
あすか「変わらないの?」
名波「変えられない、と思うよ」
あすか「ずっと?」
名波「……ごめん。でも、一緒にいたい」
あすか「ハァ……(ためいき)意味わかんない」

 ……今を楽しめよ~~~いいじゃん付き合っちゃえば、最初は絶対楽しいぞ? あすかの「20代のうちに結婚して子供を産みたい」気持ちが強固すぎてツライです。呪縛です。いっそだいしゅきホールドで固めてデキ婚狙ってもいいのでは。いや現状の名波だったら「認知だけ」スタイルで応戦するでしょうからリスク高すぎか。

 あすかの結婚観は完璧に凝固してまして、「大好きな男の人と結婚して、専業主婦になって、子供を産んで育てる。家庭を夫にも子供にも安心できる場所にして守る」。てことは、その“大好きな男の人”はそれなりにたくさんのお金を稼いで扶養してくれる職業の男性じゃないといけません。でもさあ、35年ローン組んでも平気なくらい安定して稼ぎ続けられる前提での結婚って、後先考えてないのとイコールじゃないですか? 為替相場と同じく、どんな変動があっても柔軟に二人で対応していこうねって約束ができればそれでいいんじゃないかなあ、って……。

 これまたいつものメンツ(あすか、莉央、桃子)で料理婚活に参加したときも、あすかは「法人営業の銀行員です。あ、でも結婚したら専業主婦になりたいです」と言って参加男性にドン引きされガッカリします。それでもって、「専業主婦志望なんです」発言に「素敵じゃないですか!」と共感してくれた男性が「僕も専業主夫志望なんです」と言うと、あすかドン引き。そこは「わかるぅ~家族を守る安心基地になりたいよね~★」とか共感し合えばよくないか。

なんだかんだ言っても膣キュン

 婚活イベントでは良い男性に巡りあえず、やっぱり名波のことが気になってしまうあすか。明らかに好意を示されてるしね。ある夜、ホテルのラウンジで名波と桜木夕子が打ち合わせ後(局の会議室でやれよ!)、一緒に出てきてタクシーに相乗りするところを偶然見てしまい、胸をザワつかせます。「あの女ったらし、やっぱり信用できない。私のこと口説いてるくせにっ」みたいなね。

 あすかがホテルを訪れたのはいずみ証券の神谷に渡す資料があるからで、神谷がそのホテル内で三上さんと経済番組の打ち合わせをしているからなんですが、そのまま三人でバーで飲む流れに。ヤケ酒かという勢いで強いカクテルを飲み干すあすか、酒に強いんだねと指摘されて「だから男の人に逃げられちゃうんですよ」とやさぐれた顔をするのですが、ソコ。そういうとこだよ、そういうとこが面倒くさいんだよ! “男に好かれる女”のポイントを全部押さえておかないと結婚できないと思い込んでるところね! 酒に弱くて料理上手で仕事も腰掛けで三歩下がって微笑むタイプの女が全員結婚して幸せな専業主婦やってるかといったらNOでしょうが~。

 翌日、三上から「昨日、高梨さんと三人で飲んだよ」と報告を受けた名波は、神谷に嫉妬していることを自覚。15:11、あすかへ「今夜、メシでも行かない?」とLINEします。10分後、あすかは「何のために?」とつれないレス。その3分後、名波の返信は「会いたいから」。ここでラリー(というほど長くもない)は終了しますが、なぜか行動範囲が激狭の彼らは偶然の再会しまくりなので、夜にばったり道端で会えます。

あすか「なんで会いたいとか言ってくるんですか」
名波「会いたいから」
あすか「意味わかんない」
名波「だめなの?」
あすか「無駄なこととかしたくないんです。もう連絡とかしないでください(半泣)。ここであなたみたいな女ったらしに引っかかってるヒマないんで。桜木さんとホテル出てくるところ見ました」
名波「夕子さんのこと? 駅まで送ってもらっただけだよ。何もないよ」

 嫉妬されてたんだということを知って、うれしそうな名波。と、そこへ! まさかの! あすかパパが通りかかるっていうね。親まで行動範囲狭すぎかよ。そのうえパパはフレンドリーな性格ですぐ他人を家に連れて帰っちゃう人なので、「うちの奥さんナナリューの大ファンなんだよ!」と名波を自宅にお持ち帰りしちゃいました。意味わかんないのはこっちだよ! もちろんあすかママは大歓迎です。いただきもののタラバ蟹を解凍したんでしょうね、豪華な夕食を並べて名波を団欒に迎え入れました。名波が「この味噌汁絶品」と褒めれば、「毎回ね、かつおぶしを削って出汁とってるの」とニコニコ。そうね、理想の専業主婦の味噌汁が茅乃舎の出汁なわけないですよね。さらにユズがあるということで、名波にユズ湯の入浴をすすめ、泊まっていくよう促す家族たち。あすかも困惑しつつ受け入れます。もっと驚いてもいいと思う。

 そんな感じで思いがけずあすかの実家にお泊りし、個室であすかの手を握り抱きしめて「あすか、って呼んでいい?」と迫る名波に、あすかも満更でもない笑顔を見せました。だから早く付き合っちゃえよ。もうひとつ、名波が大事にしている<世界の車窓から>的な出演番組があるのですが、あすかもその5分番組がお気に入りで「好きだなあ~この声。誰がやってるんだろ、知ってます?」とたずねるシーンがあったんですよね。クレジット出ないにしても気付くだろうがよ。まったく同じ声だろうが! 第二話はその後、いきなり神谷からあすかがプロポーズを受けるシーンで終了しました。神谷を演じる山崎育三郎さんが、舞台やミュージカルではイケメン役かもしれないんですけど、テレビドラマで同じイケメンオーラを放つのは無理があるっていうか、残念ながらあまりカッコよくは見えないので、このまま三角関係に発展してもキュンキュンが増幅することはなさそう。本当に残念ながら。

 まあとにかく「お前ら早く付き合っちゃえよ!」の連呼で一時間終了した感じですが、どうでしょうね、オカズになりそうですかね? 個人的には名波があすかの結婚要求をガン無視して「一緒にいたい」「会いたいから」と都合よく迫るところに、暇な女子大生さんが言うところの膣キュンに近い感覚を覚えましたが。<男がグイグイ押す、女がイヤがりつつも内心キュンとしている>展開は気持ち悪いくらいド定番ですが、三周まわってもうそれでいい、そういうことにしとこ、みたいに思えてきちゃったのかもしれません。

(ドラマ班・下戸)

元SMAP「1.31」事務所離脱報道の舞台裏! ジャニーズ幹部が「絶対あり得ない」

 ジャニーズ退所説がささやかれる元SMAPメンバーについて、きょう1月31日にジャニーズを離れる可能性があると、一部女性週刊誌で報じられた。ジャニーズ事務所関係者は、この記事こそ強く否定しているが、年内に何かしら大きな動きがあることは、確実視されつつあるという。

 同26日発売の「女性セブン」(小学館)は、「1.31緊急事態」と題して、木村拓哉をのぞく4人の元メンバーが、ジャニーズ事務所から離れる可能性があると報じた。その理由として、1月中にSMAPの公式HPが閉鎖されること、また当日は香取慎吾が誕生日であることが挙げられている。

「さらに同誌では、昨年、飯島三智元マネジャーがジャニーズを離れたのが2月の上旬であったこともその理由の1つであるとされています。芸能界には、マネジャーを辞めたら、その後1年はマネジメント業に携わるのは自粛するというルールがあり、元SMAPの面々も、1月31日に事務所を辞め、2月1日から再び飯島氏の元に集結して、再始動するのではないか……という推測です。しかし、ジャニーズ幹部に確認したところ、1月独立は『絶対にあり得ない』との回答でした。実際に周囲を探っても、少なくとも今月中に独立や移籍という話はまったく聞こえてきません。しかし、やはり年内、6月から9月にかけて何か大きな動きがあることもまた、間違いなさそうです」(テレビ局プロデューサー)

 1月、元メンバーに関しては、中居正広が気管支炎と肺炎のため、約1週間入院したことが話題に。その際、中居は「おかしいんだよな、体調崩さなくても生きていける人間だったのに」「おかしいな、何がそうさせたのかな?」など、「ジャニーズ事務所を批判しているとも深読みできる思わせぶりなコメントをしていました」(同)という。

「1.31ジャニーズ離脱報道ですが、中居の入院に引っかけて、なにかしら大きな話を出したい……という思惑があったのでは。御用達女性週刊誌である『セブン』が、ジャニーズの意図しない記事を堂々と出せるようになったのも、それだけ事務所と木村を除く4人の元メンバーの間に溝ができているともいえます。昨年の分裂騒動時からそうですが、ジャニーズの意向を無視して、年末に木村を省いた『打ち上げ』を開催したことで、双方の仲はもう修復不可能に近い状況ですから」(同)

 そんな中、同31日には、中居が登場する「キリン 氷結」の新CMがオンエア開始。このタイミングでCMが決まるということは、「ジャニーズが中居の仕事を妨害しているわけではない証拠」(同)というが、果たして今年の夏、中居らに何が起こるのだろうか。

女性器整形でイキまくるボディを手に入れたグラドル、ノーハンドオナニー成功体験を語る!

 昨今、整形をカミングアウトする芸能人が増えているという。昨年4月には水沢アリーが『有吉反省会』(日本テレビ系)にて、「(顔も変わったというツッコミに対し)でももういじってない!」と白状、12月には『旅ずきんちゃん』(TBS系)にて、「(整形箇所は)あちこちっていうかちょっとずつ。どーんとやったときも1回あったんだけど、ちょっとずつもたまにしてた」と、繰り返していたことも告白。が、箇所の詳細は語らずじまい。

 ほかにも、ここ数年で森下悠里がヒアルロン酸注入をテレビ番組で告白している。ちなみに、以前の芸名のときよりもだいぶ成長した胸については、「男の人に触ってもらって大きくなった」と、しらこいことを言っているのだが。と、このように、“整形をカミングアウト”とは言うものの、奥歯にものが挟まった感が否めない。

そこに現れたひとりの女性。名は雨宮瑠菜さん、現役グラビアアイドルでビッチアイドルグループ、乙女♡BITCHリーダーだ。

「私、最近、マンコの開発を頑張っているんですよ。マンコに注射を打ったりしているんです」

 なんと雨宮さん、整形をカムアウトしてくれたのだ。しかも、マンコの! アイドルなのに!!

マンコ整形、150万円

 雨宮さんがマンコの整形をしたきかっけは、「マンコの限界に挑戦したかったから」だという。

「周りのAV女優やグラドルの友達が、乳首を触るだけで潮吹きできるとか、見られるだけで濡れるとか、超人エピソードを披露するんですよ。あるとき、AV女優の友達が、『クリトリスにピアスを開けて、死ぬほど痛かったんだけど、イキやすくなった』と言うんです」

 なんでもその友人は、クリトリスに直接刺激を与えなくても、イケるようになったというのだ。

「ピアスに意識を集中して、マンコのことを考えたら、それだけでイケるって言っていました。またまた〜、そんなことあるわけないじゃん、と言うとマジ顔で『チンコとマンコのことを想ってクリトリスに集中するだけで、全然イケる。瞑想するだけで』と念押ししてきたんです。なんなら、電車に乗っているときもイケるって」

 まるで超能力者のような特殊能力だが、雨宮さんはこれに触発された。気づくとスマホで、

<マンコ 開発>

 とグーグル検索していた。

「検索結果の一番上に出てきた、“女性器整形”をやっているクリニックにすぐに駆け込みました」

 クリニックの院長は手慣れた様子で、女性器整形の説明をしてくれたという。

「施術は何種類かあり、マンコの入り口を狭くする“タコツボ”。膣を狭くする“巾着”。膣の上に肉ひだを作る“数の子“。下につくる“ミミズ”、などなど。これらの施術は“M(名器)ショット”と呼ぶそうで、『どのコースにする?』と。プラス、Gスポットにヒアルロン酸を打って感度を上げる“Gショット”というのもある、と説明を受けました。ヒアルロン酸は1本3万円。すべての施術を網羅すると、1000万円近くかかることもあるそうです」

 そこで雨宮さんは「なけなしのお金、約150万円で」、Gスポットと巾着&ミミズのコースをチョイス。マンコに麻酔クリームを塗られながら、「彼氏いるの?」「今はいないですけど、これやってできたらいいですよね」などと談笑しつつ、無事施術を終えた。雨宮さんはマンコを整形し、晴れて名器となったのだ。

ノーハンドオナニー絶頂達成

 あっさりと話す雨宮さんだが、施術中、痛みなどはなかったのだろうか。

「麻酔をしましたし、痛みはそんなにありませんでしたね。強いて言うなら、“違和感”レベル。歯の治療と同じくらいだと思ってもらえれば。でも、施術中より施術後の違和感がすごかったんです。ヒアルロン酸を入れたばかりということもあり、マンコがパンッパンすぎて歩けないほど。まるで麻薬を密輸しているような歩き方になっていました。入浴時、洗おうと思って入り口を指で触れると、指が全然入らないしケツより固いんです!」

 そんな違和感も3日でなくなり、整形が馴染んだマンコには、驚くべきことが起こり始めた。

「お腹を押すだけでイケるようになりました。あるときは、電車に乗っていて暇だな~と思っていたときに、手持ち無沙汰でお腹をグリグリ押してみたんです。すると……あ、キタ……キタ……キターーー!! となって……」

 雨宮さんは、電車でイッた。憧れだった、友人と同じ能力を手に入れた瞬間だった。

「となると、チンコでも試したくなるじゃないですか。元々、巾着などは、男性相手へのサービス精神というか、おもてなし精神ゆえの整形だったので。モテたかったんですよね。離したくない女になれるかな、って。でも……」

 効果は薄い、と雨宮さんは自嘲気味に笑った。

「チンコって神経が少ないから、わからないんですかね? 『もしかしてキミ、巾着やってるでしょ!? やったー! 俺、巾着マンコが大好きなんだよね!』なんて言われたことないですし。好かれると思ってやったんですけどね。ヒアルロン酸なので、そのうち皮膚に馴染んでなくなってしまうので、効果が切れる前にもっと試したいですね」

 ともかく、雨宮さんはマンコに触れずにオナニーをする能力を手に入れた。

「私ってボディビルダータイプなんですよね。ビックリ人間的な。だからこういう話をしても、ファンは『頑張れ!』と応援してくれるんです」

 彼女のファンはその膣に触れることがなくとも、声援を送る。アイドルとファンの尊い関係がそこにある。

 女性は自らの高みを目指すため、マンコも整形をする。名器=愛される・モテる、という方程式は成り立たないが、自分の快感が高まったならそれで良い。雨宮さんには、ヒアルロン酸による一時的な特殊能力を存分に堪能してほしい。

(有屋町はる)

人肌をたくさん摂取して孤独の苦しさを知った。『一人交換日記』永田カビ×牧村朝子

漫画家・永田カビさんが、昨年12月に『一人交換日記』(小学館)を刊行された。本書は昨年話題になった『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(イースト・プレス)のその後を描くもので、前作でさびしさのあまりレズ風俗に足を運んだ永田さんが、もう一人の永田さんと「一人交換日記」を交わすという体裁で、家族や愛、孤独と向き合う作品となっている。

今作で、長い葛藤、紆余曲折を経て一人暮らしを始めた永田さんは、その後どんな生活を送られているのか。家族との関係、探しているという「自分のものさし」は見つけられたのか、そして今はもう「さびしくない」のか。文筆家の牧村朝子さんがインタビューを行った。

「そっちの人だったのね」というひと言

牧村 『一人交換日記』が出てから1カ月が経ちましたが、最近の生活はどうですか?

永田 『一人交換日記』で描きましたが、『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』に「孤独とは物理的に一人で居ることじゃなく、周りの人に自分の能力や人格を認められないことだと思います」という感想をいただいたんですね。そのときは納得したんですけど、一人暮らしを始めてからは、ずっと一人で自分のためだけに家事をしていることにどんどんさびしくなってきちゃって。半年以上帰っていなかった実家にときどき帰るようになりました。しばらく離れてみたことによって実家との関係はいろんな意味で変わりました。メールしていても関係が良くなったのを実感しますし、帰れば温かく迎えてくれて。

牧村 ご家族はカビさんの作品を読まれているんですか?

永田 父親は漫画の読み方がわからないらしくて、読めなくて読んでないようです。最初の本が出たときは、読めないなりに「親の顔に泥を塗った」って怒っていたみたいで、恐ろしくて実家にしばらく帰れませんでした。最近、母親が友達に「娘が本を出した」と話が出来るくらい開き直ってくれるようになって、父親も「重版したらしいよ」と母親が話すと「そうか、すごいな」と言ってくれるようになったみたいです。この半年で多少は変化があったのかもしれません。

牧村 お母様は前作の「レズ」「風俗」という言葉に反応されたと描かれていましたけど、今作についてはなんておっしゃっていました?

永田 今作の最後に、好意を寄せてくれた女性に私が応えようとしたシーンがありますが、たぶんそれをみて母親が「そっちの人だったのね」と言ったんです。すごい傷ついちゃって。アラウンド60歳くらいの、「同性愛は川岸の向こう側のこと」って感覚は根強いんだなあと感じました。

「好き」に名前はいらない

牧村 お母様は「そっちの人」って表現をされたんですね。ご自身はそう思いますか?

永田 まだわからないし定義する必要はないと思ってます。好きになったら、ただ好きになればいい。「好き」がどういう種類のものを考えて名前をつけないといけないわけじゃないと思います。

『ユリ熊嵐』ってアニメを見ていたら、「恋人」「友達」とかじゃなくて、ただ「スキ」とだけ言っていたんですね。お母さんのことも、子どものことも、友達のことも、どんな相手でも「スキはスキ」って言っているんです。「LGBTがどうたら」「何々愛」みたいにわけてない。『ユーリ!!! on ICE』だと「愛」とだけ言ってました。コーチと教え子でも、選手同士でも、「愛は愛」って描かれている。それが心地よくて。世間がそうなっているならいいことだなあって私は思っています。

牧村 今作の感想を見ていたら「作者はレズビアンじゃないんだなと思いました」という方も、逆に「この作品を読んで作者はレズビアンだと確信しました」っていう方もいらっしゃいました。

永田 決めたいんですよね、みんなね。人間って、もやっとしたままにしておくのが苦手だから、何か決めたいんだと思うんですけど……前作が最後までもやっとしたままだったから、今作に答えを見つけようとするところはあったのかもしれないです。

牧村 なるほどね。でも今回の作品は、ご自身のセクシュアリティを探求される描写はなかったですよね。なさっていましたか?

永田 していないし、しなくていいと思ってます。むしろしないままでいたいかなあ。

『一人交換日記』は永田さんであって永田さんじゃない

牧村 『一人交換日記』は、カビさんがカビさんに向けて日記を描く、交換日記という体裁になっていますよね。中学時代から「一人交換日記」をされていたそうですが、セクシュアリティについて今の考えに至るのに、この方法って役に立ちましたか?

永田 中学生のときは遊びでやっていただけなので役に立ってなくて。そういう感動的な繋がりはないんですよね(笑)。

牧村 そうなんですね! 何か繋がりがあるなら聞きたいと思っていたんですけど(笑)。

永田 あの頃は本当に友達がいなさすぎて暇だったので、名前をつけた自分の別人格たちと「今日の部活は嫌だった」とか他愛のないことを会話していたんです。今回の作品は担当編集さんが「一人交換日記」というワードを拾って、やり方を提案してくださって出来たもので中学時代のものとは繋がってなくて。

牧村 無理矢理繋がりを見出そうとするならば、出てくるのは全部自分というところですかね。cakesのインタビューでは、「(今回の作品で)永田カビさんが嫌われないように」って担当編集さんがおっしゃってましたね。

永田 実は「言われた記憶ないなあ」って話を聞きながら思ってました(笑)。私が人の話をちゃんと聞いてないだけかもしれない……。「これは永田さんだけど、キャラクターだから」とは打ち合わせで繰り返しおっしゃっていたのはちゃんと覚えてます。

牧村 カビさんは、別人格としての永田カビを描いている認識ではない?

永田 人に伝わる形にする作業をしている時点で、自分とは一段階違うものになるだろうな、とは思います。

孤独なのは人を信用していないから?

牧村 そんな作品の中の自分に対して、読者の中には「早起きしろ」とか「お酒を減らせ」とか言ってくる人がいますよね? 「21時までに帰ってこい」とカビさんに言ったお父様と被って見えるんです。

永田 確かに当時の父親の「想定内にいて欲しい」「自分のコントロール下に置きたい」っていうのと通じる部分があるかもしれませんね。

牧村 うーん、でも「想定内にいて欲しい」って表現をすると、その人たちの気持ちもわからなくもないかなあ。カビさんは「誰かを愛したい」って思っていらっしゃるんですよね? そういう人が見つかったときに、同じようなことをするでしょうか? どうやって人を愛すると思いますか?

永田 えー難しい。どうなんでしょう。されてきたのと同じようにしてしまうだろうから、しないようにしようと思いつつも、気を抜いた瞬間にしてしまうのかも……。

牧村 「23時なんて遅いじゃない、21時には帰ってきてよ!」って言ってしまうかもしれない?

永田 気を抜いたらしてしまいそうだなあ。親からされてきたことをしてしまうんだろうから。

牧村 そっかあ。最近、恋愛関係はどうですか?

永田 特に何もなくて。でも『一人交換日記』が出てから新しく友達が二人できました。友達って表現をしてますけど、みんなのことをただ好きなんです。だから、もしかしたらそういう関係になるかもしれないし、ならないかもしれないくらいのつもりでいます。でも友達はみんな、結婚していたり結婚を考えたりしているから、私とはときどき会って話したりする相手って認識って感じで、ちょっとさびしくはありますね。

牧村 『一人交換日記』の中で、あまりにさびしくて、布団を被っても寒さがとれないシーンがありますよね。今もなりますか?

永田 あのときの寒さは、実家にいたときのさびしさだったんですけど、一人暮らしを始めてからもっとすごいさびしさがあることを知りました。寒いとかじゃない、胸がぎゅうっと締め付けられるような……孤独ってこんなに苦しかったんだって思い知りました。

牧村 何なんでしょうね、その源にあるのは。

永田 私が人を信用してないからかもしれません。人から愛されているって実感を覚えても、「いや、そんなことないんだ、どうせそんな愛していないんだろう」って思ってしまっていて、勝手にさびしくなっているんじゃないかなって。

牧村 そのことに気づいてから、何かされてますか?

永田 なんだろう……愛されていると信じようとか、自分を大事にしようとか、心がけているんですけど、出来てないですね。

牧村 時間がかかることなんでしょうね。

永田 そうですよね。いつかきっと出来るようになると思って、心がけ続けることが大事なんだと思います。

抱きしめられて知った「人肌に触れればすべてが救われる神話」

牧村 「人肌との接触によって救われる神話」がウソだったことに気づいた、でも脱せていないって今作で描かれていますよね。

永田 それは、最近脱せられたと思ってます。既に結構時間がかかってるじゃないですか。

牧村 作品2個分の時間がかかってますね(笑)。

永田 そうなんです(笑)。今は「人肌を摂取しにいかなくては!」って脅迫的には思わないし、メールの文面で温かい気持ちになれたらそれだけで嬉しいです。「人肌に触れればすべてが救われる神話」はないと認識しています、最近は。

牧村 「人肌に触れられれば救われるんだ神話」から脱することが出来るようになったきっかけって思い当たりますか?

永田 うーん……。「抱きしめられたい」ってめちゃくちゃ描いたからか、会う友達会う友達みんなが抱きしめてくれるんですよ。「外国人かよ!」ってノリで、自然に抱きしめてくれるんです。抱きしめられたい欲が満たされてきているのに、でもさびしいんですよね。たぶん人肌に触れられてもさびしさがあるということがわかったんだと思います。

牧村 人肌をたくさん摂取したのに満たされないというのは、今作の最後に描かれていたことに通じるんですかね? 交際を前提にお友達になってくださいと声をかけてきた方とデートするとき、相手の方がすごく嬉しそうな顔をされているのをみて「私は、この人のことを、あんなに嬉しそうな顔できるほど好きじゃない」って描かれていたり、「相手のことをもっと思っていないとホテルに行っても楽しめない」って描かれてましたよね。

永田 あの方については、失礼なことを描いてしまいがちなんですけど……最近、誰でもいいから抱きしめてもらいたかったわけじゃなかったんだって分かったんです。自分が心から信用しているし、大好きな相手が抱きしめてくれたら嬉しいけど、何回か会っただけの人に抱きしめられても居心地が悪いだけなんだって。

牧村 カビさんがツイッターで『ユニコ』の話を書いていらっしゃったでしょう? 「人と会えるようになってからの孤独」って。もしかしたら、美味しいものを食べちゃったから空腹がつらいって気持ちに近いのかなって思ったんですけど……。

永田 そうそう、そうなんです。前作で描いたように、3年くらい人と会わなかった期間があって、その間は、人と会わなくても、さびしくても平気だって思い込むことでやりすごしていたんです。でも人と会うようになってきて、こちらから声をかけられるようになってから、今までは心を鈍化させて平気だって思い込んでいたんだって気づいたんです。

牧村 だからいま一人暮らしが染みているんですかね。

永田 そうだと思います。さびしさが意識にがんがんのぼってきているんです。

いまは「ものさしのゼロ」を探している

牧村 カビさんはどうして漫画を描き続けていらっしゃるんですか?

永田 この前、pixivのインタビューでも答えたんですけど、背水の陣なんです。他のことはどれも続かなかったし、普通に会社勤めができなかった。でも漫画だけは、こういう風にちょっと売れたりお金が入ってきたりしてる。だから、もうこれしかないんだって思って。たぶん良くないんですけどね、そんな風に思いつめてやるのは。

牧村 やりたいから描くといよりは、これしかできないから描くに近い?

永田 やりたいのはやりたいです。会社勤めが出来てしまったとしても、たぶん空いた時間に漫画は描くと思うから。漫画はやりたいし、本当にこれしかないっていうのと、両方ですね。

牧村 描き続ける先に何をご覧になっていますか。

永田 「どこにたどり着けばいいんだろう?」って本当に思っていて……。一人暮らしもそうだし、漫画もそうだし。「家電がどんどん揃ってきたけど、一体どこが到達点なんだろう」って思っちゃうんですよね。「洗濯機を買った。で、なに?」って……。何のために頑張っているんだろう? って思っちゃうんです。いまは「どこまで走ればいいんだろう?」って息切れしながら走っている感じですね(笑)。

牧村 自分のものさしを持つことについて描いていらしたでしょう? あれからものさしを持つことは出来ましたか?

永田 最近ふと思った仮説なんですけど、昔の、本当にダメで、「これが自分だなんて認めたくない」っていう自分も自分の一部だって認められたところから、ものさしが出来るんじゃないかなって。

牧村 正確に理解できているかな。「ものさしの目のゼロを書く」みたいなことであっていますか?

永田 あー、そうかも。

牧村 そしたら3cm上がって2cm下がるのがわかりますもんね。ゼロはどこにあるんでしょうね。

永田 ゼロに向き合えていないのかもしれないですねえ。ゼロがわかればいいのかなあ。底辺の自分を自分と認めること……。

牧村 まずはゼロを探して、そのあとに、「あのときの自分よりは出来るようになった」「これだけ預金残高もあるし、本も売れた。ケータイの連絡先も増えてきた」って目盛りをちょっとずつ増やしていくのかもしれませんね。じゃあ今は、ものさしのゼロになるかもしれない自分のどん底も探しているし、行く先も探している状態なんですね。

永田 そうですねえ。その間でふわふわしている感じかな。

人を救うほうにはいきたくない

牧村 読者に伝えたいことはありますか?

永田 特に……(笑)。本当に好きに読んでくれたらいいなあって思います。よく「同じような境遇の人が励まされたと言っていたら嬉しいですか?」って聞かれるんですけど、もちろんありがたいんだけど、年齢層も性別も関係なくいろんな人が読んで「全然理解できない」でも「こんな奴許せない」でも、なんでもいいので好きに感想を持ってもらえたらいいなと思っています。

牧村 カビさんって去年12月に『果てしのない世界め』(平凡社)を出された少年アヤさんをお読みになりますよね。少年アヤさんについてある評論家の方が「この人は共闘してくれている。だからみんなアヤさんの幸せを願う」と書かれていたんです。もしかしたらカビさんもそれに近いのかもしれないって思いました。例えば美輪明宏さんは教祖じゃないですか。高いところにいて導いてくれる人。でもアヤさんとかカビさんは、一緒に迷ってくれて、悩んでくれて、一緒に道を歩いてくれる、そんな人なのかもしれません。

永田 そうなれていたらいいですけど。人が、自分のことをそんな風に思ってくれていることをまだ信じられないです。

牧村 だから「好きに読んでください」ってなるのかもしれないですね。

永田 ああ……期待しちゃうと辛いと思って、好きに読んでくださいって言ってるのかな。実際に「エンターテイメントとして消費してくれていてもいいんだけどな」って思っているところもあるんですけど。

牧村 「力になれたら嬉しいです」「寄り添えたら嬉しいです」って思ってはいるけど、でもそれを表に出すのは怖い?

永田 そこまで力になれるとも思ってないんです。最後まで責任を持てるかというと、もてないと思うし。だから人を救うほうにはいきたくないかなあ。

牧村 これからも作品は読ませていただきたいですし、どのくらい時間がかかるのかわからないけど、カビさんがものさしを見つけられたときのことをなにより読みたいです。

永田 ありがとうございます。ぜひ描き続けたいと思っています。
(聞き手/牧村朝子、構成/カネコアキラ)

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