「勝利+セーブで250なら……」“投手に厳しすぎる”日本プロ野球名球会、ついに資格改定へ
実績ある名選手でつくる「日本プロ野球名球会」の入会資格が、2020年頃の改定に向け、準備が進められているという衝撃情報を入手した。
ご存じ日本プロ野球名球会の入会資格は、投手が通算200勝以上、もしくは通算250セーブ以上。バッターは通算2,000本安打以上となっている。ちなみに、いずれも日本プロ野球で記録がスタートする場合に限り日米合算しても認められている。
この歴史ある名球会の入会資格だが、その裏で、とんでもない不公平感があるという。
「はっきり言って、現代野球においてはバッターの入会資格は十分達成可能な設定だが、ピッチャーの入会資格は難易度が高く、不可能に近い数字となっている。ピッチャーの入会資格を150勝もしくは、『勝利数+セーブ数』で250にしようという動きが出てきていて、規定が東京オリンピック前後に変わる可能性がある」(プロ野球関係者)
ここ最近、バッターの入会者が急増。今年も、メジャーリーガーの青木宣親や中日の荒木雅博が2,000本安打達成目前となっている。ところが、ピッチャーの加入者はここ5年で、元広島の黒田博樹だけ。今後達成しそうな候補をみても、米・マリナーズの岩隈久志は残り30勝、ソフトバンクの松坂大輔は残り36勝と、まだまだ実現しそうにない。
前出のプロ野球関係者は「昔は先発完投が当たり前。登板間隔も短かった。でも、今はピッチャーの分業制が発達した上に、先発投手は中6日や中7日でしか投げない。1年で20勝以上を挙げることが難しくなり、実際最多勝も15勝前後で決まる。その一方で、バッターは選手寿命も延び、昔に比べて1年143試合と試合数も増えた。10年ちょっとレギュラーに定着すれば、名球会入りは目前なんて言われている。バッターの入会者が次々出ている一方で、ピッチャーはなかなか出ない。そんなこともあって投打の不公平感が激しいのは明らか」と指摘する。
今月行われた日本プロ野球名球会総会では、実際、ピッチャーの入会資格緩和が審議された。一部、強硬に反対する会員もいたというが、流れは緩和へと向かっていきそうだという。プロ野球の発展のためにも、より良い議論をしてもらいたい。