「待たせたな!」久々に帰ってきた“ザ・王道”朝ドラ『あさが来た』

<p>「待たせたな!」</p> <p> 山本耕史演じる新選組副長・土方歳三が、画面に向かって叫んだ時、「待ってました!」と多くのドラマファンが歓喜した。なにしろ、10年余りの時を経て蘇ったのだ。</p> <p> 2004年に放送された三谷幸喜脚本のNHK大河ドラマ『新選組!』で、山本は土方を演じた。この作品はドラマファンの記憶に深く刻み込まれており、放送終了から10年以上たった今でも語り草になっている名作だ。主演の香取慎吾はもちろん、このドラマで一躍知名度を上げた堺雅人や藤原竜也、オダギリジョーといった若い世代の俳優たちが、瑞々しい青春群像劇のような大河ドラマを作り上げた。その中で山本は、ドラマ上でもドラマ外でも、チームのまとめ役としてドラマを引っ張る存在だった。正直、放映開始前は他の主役級のキャストと比べると格落ち感があり、『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)での車いすの内気な弟役のイメージが強く、彼が“鬼の副長”役でホントに大丈夫かという不安が拭えなかった。だが、終わってみれば、山本主演のスピンオフドラマが作られるほど、彼の土方歳三はハマり、愛されたのだ。</p>

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