「ICカードを農地に埋める」木村拓哉の母が信仰するスピリチュアル農法

 かねてから雑誌や講演会で「宇宙エネルギー」や「言霊の力」について熱弁し、スピリチュアルに傾倒しているとささやかれている、SMAP木村拓哉(42)の母・まさ子さん(65)。「あの国民的スター・キムタクのお母さんが……!?」というインパクトで、たびたび週刊誌にネタとして取り上げられている。方子さんのスピ信仰が原因で木村との親子関係に亀裂が生じていたり、夫と別居状態にあるとの説もあった。しかしたとえ家族関係がこじれても、まさ子さんのスピリチュアルへの信仰心は変わっていないようだ。

 最新号の「週刊新潮」(新潮社)では、まさ子さんが保証人を務める都内のラーメン屋についての記事が掲載されている。そのラーメン屋では、「アートテン」という技術を使って作られた野菜や肉が材料に使われているという。ラーメン屋の店主はかつてまさ子さんが経営していた薬膳レストランに通っていたことから、彼女に「アートテン」を学ぶようになり、2012年に現在のラーメン屋を開く時に方子さんが保証人になってくれたのだそうだ。

 それだけならば別に普通の話だが、この「アートテン」というものがなかなか不可思議なのだ。アートテンは、「宇宙にはあらゆる情報がある」という理念に基づいている。その情報の中には、野菜、鶏や豚がおいしく育つ情報もあるらしい。その情報をインプットしたICカードを農地に埋めることで、カエルやトンボなどの生物が集まり、微生物が増え、土地から不純物が除外され、最高の農業環境が作られる、よっておいしい食物が育つということらしい。アートテン技術を使えば、すなわちICカードを埋めれば、化学物質・農薬・化学肥料に頼らずとも、生命エネルギーの高い素晴らしい食材を育てることができるのだそうである。

 「アートテン」を用いた農業について詳しい井上祐宏氏の著書「奇跡の農業革命 奇跡はリンゴだけじゃなかった」(コスモトゥーワン)によると、アートテンによって「収穫直前の田んぼに大洪水が来たが被害なし」「売上スピードが三倍になり生産が追いつかない」「薬を散布したキュウリの農薬が不検出」などなどの効果があるという。大洪水を回避したり、農薬をなかったことにするとは、農法というより超科学現象。ICカード、ものすごいパワーだ……。

 ちなみに「週刊新潮」では日本土壌肥料学会の元会長で東大名誉教授の茅野充男氏に取材し、「ICカードを土に埋めることで作物がよく育つという科学的根拠は、聞いたことがありません」との回答を得たとある。ネット上でも、アートテンをいわゆる「農業オカルト」だとして批判する意見は少なくない。アートテン技術普及協会の会長は、悪名高い陰謀論者内科医師・内海聡とも親しく、今年10~11月に東京と大阪で共同の講演会を開催予定だ。

 にわかに信じ難い「アートテン」なるものの存在。これを推進しようと頑張る母の姿を、木村はどう思っているのだろうか。
(ルイコスタ松岡)

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