『金スマ』タイトル変更の裏でTBS制作トップが「うちは中居を守る」宣言! TBSは3年前にメリー派と対立していた
『中居正広の金曜日のスマたちへ』番組名変更の裏にあるTBSの事情とは?
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
『金スマ』の突然のタイトル変更はやはり、SMAPが原因だったらしい。
今日、SMAPの中居正広がMCを務めるTBSのバラエティ『中居正広の金曜日のスマたちへ』が『中居正広の金曜日のスマイルたち』とタイトルを変更したことが正式に発表された。
この事実が発覚したのは2月8〜10日のこと。TBSの番組表やテレビガイドで『中居正広の金曜日のスマイルたち』に変更となっていることがわかり、ファンの間でちょっとした騒ぎになったのだ。
そして、理由として、2つの説がささやかれた。ひとつはもちろん、SMAP解散問題の影響。解散危機は今後も予断を許さない状況であるため、中居が独立しても番組名を変えずにすむよう、『金曜日のスマたちへ』がSMAPの「スマ」ではないことを宣言したのではないか、という見方だ。
もうひとつは、同番組に出演していたベッキーの不倫問題。『金スマ』のタイトルは、1985年に同局で放映されたドラマ「金曜日の妻たちへ」をもじっていたのだが、「金妻」は不倫ドラマだったため、シャレにならない、と判断されたというものだった。
まあ、基本的にはどっちでもいいわ、というレベルの話なのだが、TBS 関係者に取材したところ、意外な事実が判明した。
「これは、『金スマ』のプロデューサーで、うちの音楽・バラエティ制作のトップでもある阿部龍太郎制作部長のツルの一声で決まったらしいですよ。阿部さんはその際に『うちはこれから何があっても中居を切らない、守っていく』と宣言したらしいです。つまり、今回のタイトル変更は、中居がジャニーズを追われても番組をおろしたりしない、その決意の表れということらしいですね。おかげでこっちはいい迷惑です」
こう語ったのは、同局のワイドショー担当スタッフ。たしかに、阿部部長は『うたばん』をたちあげたプロデューサーで、SMAP、とくに中居正広との関係が深い。『火曜曲』『UTAGE』『Momm!』そして『金スマ』と、中居司会の番組にはほとんどかかわっているし、『吾郎の細道』『Goro's Bar』『ゴロウ・デラックス』など、SMAPの他のメンバーの番組も積極的につくってきた。
また、東日本大震災を契機に始まった大型音楽特番『音楽の日』も、阿部氏が手がけたものだが、毎年、中居が司会をつとめ、昨年もジャニーズからはSMAP、Kis-My-Ft2、Sexy Zoneと飯島派だけが出演した。
つまり、この数年、ジャニーズ事務所で起きていたメリー喜多川・藤島ジュリー景子母娘と SMAP・飯島三智マネージャー派の派閥対立の中で、阿部氏は明らかに、SMAP・飯島派についていたというわけだ。
しかし、今回、飯島派の独立が頓挫し、すべてのテレビ局がジャニーズ事務所の報復を恐れて、メリー・ジュリー派についたと言われた中で、中居派の旗幟を鮮明にするというのは、なかなかの勇気のある行動といえるだろう。
「阿部さんにその話をしたら、フジがジャニーズ派に寝返ったけど、フジのやることは全部裏目に出ているから、うちは逆張りをしようと思って、なんて軽口をいっていましたが」(音楽業界関係者)
しかし、今回の背景には、TBSの音楽・バラエティ制作部の特殊な事情があるらしい。実は、阿部氏率いるTBSの音楽・バラエティ制作部は、かなり前からメリー・ジュリー派に相手にされていないのだという。
ジャニーズ事務所内で派閥対立が表面化したのは2012 年くらいだが、その際、テレビ局で真っ先にメリー氏とジュリー氏が標的にしたのが、中居の番組を多く手がけていたTBSだった。
始まりは、2012年のクリスマスに放映された、TBS系音楽番組『火曜曲!~聖なる夜の4時間生ライブSP~』。この番組、司会は中居がつとめ、嵐がゲスト出演する予定だったのだが、メリー氏とジュリー氏の意向で、嵐がドタキャンしたのである。
さらに、2013年3月には、それまでTBSが放映していた嵐の冠番組『秘密の嵐ちゃん』が打ち切りになったが、これも、ジャニーズ側が、阿部氏のSMAP偏重に腹をたて、引き上げたのだという。
「普通なら、そこでTBS側が土下座して、ということになんでしょうが、阿部氏の手がけた中居くん司会の番組はバラエティ班の稼ぎ頭で、阿部氏の発言力もどんどん高くなっていった。それで、TBSとしては仕方なく、ワイドショーを管轄する情報制作局担当で、『櫻井有吉アブナイ夜会』をやることにして、話をおさめたんです」(前出)
ただ、これがきっかけでどんどんTBSとジャニーズ本体の関係は希薄になっていったようだ。ドラマにもジュリー派・メリー派のタレントが出ることはめっきり少なくなり、パイプをもっているのは、『櫻井有吉アブナイ夜会』を担当し、今、国分太一を『白熱ライブビビット』司会に起用した情報制作局だけだという(ただし、情報制作局はメリー・ジュリー寄りのため、TBSのワイドショーが絶対にジャニーズの批判が一切できないという構図はむしろ強化されているらしい)。
強いものに「右へならえ」する風潮の中でこういう情報を聞くと、流れに逆らって中居くんとやっていこうというTBSの音楽・バラエティ制作班を応援したくなるが、まあ、テレビ屋なんてゲンキンな生き物だからいつ手のひらを返すかはわからない。中居くんにはくれぐれも安心しないよう忠告しておきたい。
(時田章広)