世界を変えるか!? 史上最年少ノーベル賞授賞者マララの半生に迫った『わたしはマララ』
(C) Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
今週取り上げる最新映画は、山田洋次監督が吉永小百合と二宮和也を主演に迎えて描くファンタジックなドラマと、ノーベル平和賞を最年少で受賞したパキスタンの少女を追ったドキュメンタリー。静かな語り口に込めた反戦の願いや、言葉の力で暴力に立ち向かう少女の勇気が、師走の心に温かな感動をもたらす力作たちだ。
『母と暮せば』(12月12日公開)は、劇作家の井上ひさしが広島を舞台にした戯曲『父と暮せば』と対になる物語として温めていたアイデアを、山田洋次監督が自ら脚本も手がけて映画化。1948年8月9日、長崎で助産婦をして暮らす伸子(吉永小百合)の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二(二宮和也)が現れる。2人は思い出話に花を咲かせながらも、一番の関心は浩二の恋人だった町子(黒木華)のこと。町子の幸せを願いながらも、諦めきれない浩二と、そんな息子を優しくなだめる伸子。2人が心を通わせる大切な時間は永遠に続くようにみえたが……。