中居正広の明かした「解散危機」。森且行とSMAPの共演が実現する日は近い?
10~20代の若い読者の中には、あのSMAPがかつて“6人”で活動していた時期があったことを知らない人もいるかもしれない。1988年の結成時からSMAPに在籍し、今はオートレーサーとして活躍する元メンバー・森且行(41)が脱退したのは1996年。その年に生まれた赤ちゃんがもう19歳になるほどの歳月が経過している。そんな森の近況を、10月20日発売の「女性自身」(光文社)が掲載している。
記事によると、10月12日静岡・浜松で開催されたレースを終えて出てきた森には、出待ちの女性ファンが6人いたという。この日、レースの成績が8人中3人とふるわなかったせいか、手を振るファンに特に応えることもせずに帰路についたという森。週刊誌に掲載された写真を見る限りでは、相変わらずスレンダーなスタイルをキープしており、ボーダーTシャツにデニムというカジュアルなフッションをさらりと着こなしている。もうアイドルを卒業して20年近く経つというのに、今もかなりカッコいい41歳であると言えるであろう。
17年前に結婚し、現在高校生の息子がいるという森の賞金収入は、成績の良い年は5000~6000万円。年収500万円の平均的なサラリーマンと比べればかなりの高収入だ。だがもしもあのままSMAPにいたとしたならば……おそらく毎年、億を稼ぐ活躍を見せていただろう。脱退時にはすでに冠番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)がスタート、木村拓哉(42)も“抱かれたい男”化した時期で、SMAPは完全に上り調子だった。ここで、ジャニーズアイドルのSMAPの一員の座を捨ててまで、幼い頃からの夢を貫きオートレーサーになった森の脱退当時の様子を少し振り返ってみたい。
SMAPの結成は前述のように1988年4月のことで、森の脱退は1996年の5月である。当時22歳だった。ジャニーズ事務所への入所も自ら志願してのことではあったが、そもそも森は幼い頃から「オートレースの選手になりたい」との夢を持っており、どうやらそれは彼の父親の夢でもあったようだ。森の兄もオートレース選手になるための試験を受けたようである(結果は残念ながら不合格だったようだ)。
オートレーサーとジャニーズ事務所所属のアイドル、俳優、歌手。芸能界は華やかな居場所だが、森にとってはオート―レーサーになりたいという気持ちのほうが強かったようで、試験に受かった彼はあっさりと芸能界を引退してしまう。ジャニーズ事務所に内緒でレーサーの試験を受け、SMAPが軌道に乗り始めたにも関わらず脱退を申し出た森は、事務所の逆鱗に触れてしまったそうで、脱退時には、送別のコンサートなどが行われるということもなかったようだ。
森の脱退以降、音楽番組などで森が加入していた頃のSMAPの映像が流れると、森が写り込みそうな場面は徹底してカットされるようになった。メンバーがメディアなどで森の名前を出すことすらタブーとされていたようで、まるで結成当初からSMAPは5人でしたと言わんばかりの日々が続いていたのだ。
しかし2009年頃から、その不文律に変化が見られるようになってきた。出演番組などで昔の映像が放送されると、SMAPメンバーが「森くん、見てる?」とカメラに向かって手を振ったりするように。もっとも大きなターニングポイントとなったのはやはり、2014年に放送された『SMAP×FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)だろう。同番組内で、森がメンバーひとりひとりに宛てた手紙が放送され、視聴者を驚かせ、また感動を誘った。放送されるや否や、「SMAPと森くんの友情、最高!」とネットでは大騒ぎとなった。この番組をきっかけにして<森など最初からいない>という流れに大きな変化が生じるようになったのである。
さらに最近では、森とSMAPがテレビ共演を果たす可能性も見えてきた。10月18日に放送された、中居正広(43)がMCを務めるバラエティ番組『中居正広の神センス☆塩センス』(フジテレビ系)では中居は「森くんが辞めた時は、解散危機だった」と当時を振り返る発言をしたのだが、『27時間テレビ』以前なら考えられないほど踏み込んだ内容だったのだ。
番組内でドランクドラゴン・鈴木拓から「SMAPって解散の危機ってあったりしたんですか?」と訊かれた中居は「30年近くやっていればあるんじゃないですか?」と言い、さらに「みんな解散しようとは思ってない。喧嘩したりだとか、小競り合いはあったけれど。森くんが辞めた時が一番……6人から5人になるって時が一番覚悟を決めないといけないと思った」と続けた。
さらにカンニング・竹山隆範から「一回辞めちゃう? みたいにはなったんですか?」と尋ねられると、「5人でやっていくのか、森が抜けると同時にバラバラになるのか。それが1996年ですね。森くんが辞めたのが96年の5月だったんだけど、96年の4月にスマスマ(『SMAP×SMAP』)(フジテレビ系)がスタートしてる。番組の中のコーナーの『ビストロSMAP』は森くんが料理が上手かったから始まったんです。森くんの料理を見せられればっていうことで始まったコーナー。その2カ月後に本人(森)辞めちゃったからね」とぶっちゃけた。
SMAPにはかつて森且行というメンバーが所属していた――。この事実が業界のタブーでなくなってきた最近の流れからすると、そろそろ手紙や映像ではなく、森本人とSMAPとの共演が実現してもおかしくはない。オートレースの知名度アップのため、広報担当として積極的に活動している森にとっても、かつてのメンバーとの共演は悪い話ではないはずだ。
森が抜けた当時はまだ人気が出始めたばかりだったが、SMAPは今や押しも押されぬ国民的グループとなった。ただのアイドルではない、俳優でも歌手でもコメディアンでもなく、そのすべてである稀有なグループだ。いまの彼らなら、事務所のタブーなどこっぱみじんにぶち破り、ファンを驚かせる大型企画をやってのけるパワーがあると思うのである。
(エリザベス松本)