何になりたい? どこへ行く? 迷走し始めたGENKING

 “謎の美男子”として急激に注目を集め、目下メディアにひっぱりだこのGENKING(年齢非公表)。前回messyで取り上げた時はInstagram(以下インスタ)のフォロワーが43万越えだったが、それから一カ月も経っていない9月3日現在、16万増の59万越えというすさまじいブレイクぶりだ。金色のロングヘアとメイクでテレビ的にはオネエタレントのような扱いだが、Amebaの公式ブログプロフィールには「男性」とあり、また自身では、“ニューカマー”と“おキャマ”で『ニューキャマたん』という肩書きを創出し、名乗っているようだ。「性別を超越した存在になりたい」とも語っている。

 朝の情報番組『スッキリ!』(日本テレビ系)では“GENKINGのプチプラでおキャワたん”という担当コーナーを持ち、数々のバラエティに出演中。そして番組内やインタビュー記事などで自分について話すことも増えてきた。『人生が変わる1分間の深イイ話SP』(前同)で、10年前に交際・同棲していた元彼がヘアメイクアーティストのおぐねー(46)であることを明かし、8月31日放送の『しゃべくり007』(前同)では中学生時代の写真からその生い立ちを振り返りはじめた。展開が早い。

 『しゃべくり』放送によると中学時代はガングロで日焼けサロンに月10万ほど使っていたほか、男女両方と付き合っていたという。また高校時代の写真としてヤマンバメイクの姿を公開し「この頃から絶対に芸能界行くって思ってたんで」と芸能界入りの決意を固めていたことをカミングアウト。えっ、出たての頃は「(彼氏と同棲してて)専業主婦だったんで~」「全然芸能界とか興味なかったんだけどインスタで注目されちゃって~」と、友達の付き添いでオーディション受けたらスポットライト浴びちゃったんです的なこと言ってなかったか?

 放送後にはインスタでも中高時代の写真をアップ。ヤマンバメイクの写真とともに「隠すのとか嫌だから、早く過去をさらけだしたかった なんかスッキリした」と綴り「ちなみに、普段はヤマンバじゃなくてギャル汚ね」とヤマンバ姿と同じ頃、普段はギャル男だったとも明かした。“過去の自分をさらけだした”ことで、肩の荷が下りたそうだが、GENKINGの“ありのままの自分をさらけだす”キャンペーンはこの前日である8月30日放送『旅ずきんちゃん』(TBS系)でも行われていた。

 一緒に出演していた、たんぽぽ・白鳥久美子に対して「肌ツルツル」と褒め「オカマって毛のちょっとの長さを見ちゃう。温泉も仲良い女の子と一緒に女風呂に入る」と唐突に“女の子と女風呂に入る”ことを語り始めた。「お風呂あがりはポンポンポンッ! と挟んで『見て~! なくなっちゃった』みたいな」とあくまでも恋愛相手としてではなく友人として一緒に温泉に……ということのようだ。

 二日連続によるGENKINGのありのままでキャンペーンにネットは湧いた。温泉に関しては「いくらなんでもそれは気持ち悪い」「この人、女性とも付き合える人でしょ?」「バイセクシャルで男の人の体だったら やめてよ女湯入るの。まじで」など拒否反応を示す書き込みが多く、過去の写真公開については「この人何がしたいのかさっぱりわからない」「ここまで飽きられるの早い一発屋も珍しい」とかなり冷ややかな声が並ぶ。確かに急速なブレイクは急速に飽きられ、結局一発屋になる危険性を多めにはらんでいる。

 7月に公開された、ウートピのインタビューでは過去に「ごはん、洗濯など身の回りのこと全部を僕がやるっていう主婦生活を8年間もしていました」とあらためて語っており、インスタを始める2年ほど前までは「美容クリニックでOL」をしていたというGENKING。ヤマンバ、ギャル男全盛期に高校生だったということは、年齢非公表ではあるがアラサーの可能性が濃厚だ。公式ブログは昨年9月からスタートしており、当初はマルチクリエイター色が強く、ヘアメイクとして働き、自身で靴をペイントするなどして販売している様子が綴られている。雑誌で『器用な手先を生かす職人系マルチクリエイター』として紹介されたことも宣伝していた。その後、いくつかの芸能事務所からオファーがあったというがインタビューでは「自分のお店をやるっていう夢があったんで断っていた」とも語っている。しかしテレビではギャル男時代から「絶対に芸能界行くって思ってたんで」と語っていたわけで……もうアンタ、いろいろブレ過ぎだからお会計して~と言いたくなる。

 インスタのプロフィール欄には「Japanese TV Personality&Model」とあり、現在はタレントとモデルという肩書きを名乗っているが、マルチすぎるがゆえに売りが分からないところに、視聴者や受け手は困惑する。というか、マルチに見せかけているけどその実態はスッカスカの空っぽと違うの?

 今夏までに、「ヤマンバ&ギャル男時代」「主婦時代」「元カレはおぐねー」などの暴露(?)をカマしてきたわけだが、まだまだGENKINGは“自分をさらけだす”ためにクリエイター時代やOL時代の過去なども披露しそうだ。しかし過去の引出しが急速に消費され、さらけ出すものがなくなったとき、GENKINGは果たしてどこへ向かうのか……。あと、「やーよ!」が一向に流行らないのは少々気の毒でもある。
(ブログウォッチャー京子)

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