冬休みを前に小中学生の間でも整形ブーム? 芸能人に憧れる子どもたちの危ない欲求

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イメージ画像(Thinkstockより)

 世界有数の“整形大国”として知られる韓国。目、鼻、口、顎など顔の美容整形はもちろん、バストや手相、最近は声まで整形できるという。そんな中、冬休みを目前にした小中学生の間でも、整形がはやっているようだ。

 冬休み前のこの時期、歯科医や皮膚科、整形外科には、母親に連れられた小中学生が増えるという。そういった客を逃すまいと、競争の激しい整形外科も必死だ。ソウル江南の整形外科では、費用を40%割引する“学割”対象を中学生にまで拡大。韓国メディアの取材に対し、ある整形外科医は、「成長期を迎える子どもたちに整形手術を勧めることはないが、小学生の娘を連れてきて『二重まぶたの手術をしてくれ』などと頼む親が多いのも事実」と話している。

 小中学生の間で整形がはやるのは、芸能人の影響が大きいという分析がある。芸能人に憧れて、子どもたちが理想の外見を追求しているということだ。実際、小学生3,303人を対象にした「将来の夢」のアンケート結果を見ると、第1位は「芸能人」だった。韓国の子どもたちは、芸能人への憧れが強いのだ。

 そんな芸能人たちが整形をカミングアウトするようになったことも、関係しているかもしれない。例えば、AFTERSCHOOLのユイは「左右の目が不ぞろいだったので、バランスを取るために手術をした」と告白している。SISTARのヒョリンも「二重まぶたの手術をした」と、整形疑惑をあっさり認めた。元2NE1のミンジも「曲がっていた鼻を真っすぐにする補正手術をしたとき、整形も一緒にした」と告白。また、元KARAのク・ハラもバラエティ番組で「鼻に1回注射して、二重をくっきりさせた」と話している。

 それに加えて、親をはじめとした周囲の大人たちの整形に対する“抵抗のなさ”も、小中学生に多大な影響を与えている。韓国では女子大生10人中3人が大学入学前に整形手術を受けたり、今年は9月の大型連休(秋夕)に合わせて整形手術を受ける“秋夕整形”がはやるなど、ますます整形が身近になっており、小中学生が「だったら自分も」と考えてもおかしくない環境なのだ。小学生が親戚や大人に最も言われたくない言葉の第1位が「外見に関すること」だったというデータもある。

 このような現状について専門家は、「まだ価値観の完成されていない子どもたちに“競争に勝つためなら、手段と方法を選ぶ必要はない”という間違った認識を与えてしまう」と嘆いているが、大勢は変わりそうにない。

 ついに小学生までを取り込むようになった、整形大国・韓国。整形人口は、このまま右肩上がりに増えていくのだろうか?

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