吉祥寺から消えた映画館から生まれた『PARKS』過ぎ去った記憶と現代とを音楽で結ぶという試み

<p>吉祥寺は地方出身者にとっては居心地のよい街だ。同じJR中央線にある高円寺ほどテンションが高すぎず、国分寺や国立ほどハイソでもない。古い店と新しい店がほどよくブレンドされて並んでいる。そんな吉祥寺という街のランドマーク的存在だった映画館バウスシアターが閉館したのが2014年6月。最終プログラムとなった音楽映画『ラスト・ワルツ』(78)の終演後のあいさつに立ったオーナーの本田拓夫さんは「物語には続きがある」という言葉を残したが、その言葉が実現化した。ハードウェアとしての映画館は消えてしまったけれど、代わりに生まれてきたソフトウェアが映画『PARKS パークス』。バウスシアターにたびたび通っていた橋本愛主演作として、「井の頭公園」開園100周年にあたる17年に完成した。</p>

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