夏菜、2年ぶりドラマ出演も“無風”の窮地! テレ朝「看板枠」決定でラストチャンス?
2012年度後期のNHK連続ドラマ小説『純と愛』でヒロインを務めながら、その後パッとしない夏菜に、久しぶりにビッグチャンスが到来した。来年1月期にテレビ朝日系で放送される、SMAP・草なぎ剛主演の連続ドラマ『スペシャリスト』(木曜午後9時~)に、女優陣の三番手としてレギュラー出演することが決まったのだ。
『スペシャリスト』は13年5月18日、スペシャルドラマとして土曜ワイド劇場枠で初めて放送され、19.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率を獲得。同枠で放送された第2弾(14年3月8日)は16.1%、第3弾(今年2月28日)は14.8%と高い数字をキープしている。そして、12月12日には第4弾がオンエアされるが、その放送前に連ドラ化が決定した。
草なぎ演じる同ドラマの主人公は、ある事件に巻き込まれ、冤罪で10年間服役した京都府警職員・宅間善人。服役中に、犯罪者・受刑者のデータ、犯罪手口などを全て記憶し、“犯罪心理のスペシャリスト”となった宅間が、府警に復職後、特別捜査係に配属され、夫を殉職で失った“オバサン刑事”こと姉小路千波(南果歩)らとともに、京都の街で起こるさまざまな事件を解明していくシリーズだ。
今回の連ドラでは、舞台が京都から東京に移り、宅間らは警視庁に新設されたある部署で、さらなる難事件に挑んでいくことになる。その部署に、夏菜が演じる我妻真里亜が刑事部総務課より転属となったところから、ドラマがスタートするという。夏菜のほかには、芦名星、和田正人、平岡祐太、吹越満の出演が決まっており、脚本は『相棒』『科捜研の女』(ともにテレビ朝日系)などを手掛けた戸田山雅司氏が担当する。
夏菜がヒロインとして出演した『純と愛』は、平均視聴率17.1%と朝ドラとしてはいまいちの結果。終了直後の13年4月期、『ダブルス~二人の刑事』(テレビ朝日系/伊藤英明&坂口憲二W主演)にもヒロインとして出演したが、いまひとつインパクトを残せなかった。その後、映画や単発ドラマへの出演や、連ドラのゲストとして登場することはあったが、「連ドラのレギュラー」は獲得できず。今年7月期のTBS系ドラマ『ホテルコンシェルジュ』(西内まりや主演)で、約2年ぶりに連ドラレギュラーの座を確保したが、端役に近い役回りで、視聴率も7.9%と振るわず、物悲しさすら感じさせたものだ。
ユニ・チャーム「ソフィ」のCMや、MCを務める音楽番組『The Covers』(NHK BSプレミアム)で目にすることがあるため、“消えた”との印象はないが、本業の女優としてはさっぱりな現状の夏菜。そんな中、転がり込んできた『スペシャリスト』へのレギュラー出演は、ヒロイン役ではないものの、夏菜にとって『ダブルス~』以来のビッグチャンスといえるだろう。なんとしても存在感を示して、今後につなげたいところだ。
同ドラマが放送されるテレビ朝日の「木9」枠は同局の“看板枠”で、ここ最近では、『ドクターX~外科医・大門未知子』『DOCTORS 最強の名医』『アイムホーム』などが放送されてきた。今クールの『遺産争族』が視聴率1ケタ台陥落と苦戦を強いられているだけに、次クールの『スペシャリスト』は、同局としても絶対にコケるわけにはいかない。
役の上で、夏菜は“変わり者刑事”の宅間に振り回される若手刑事役となっているが、逆に主演の草なぎの足を引っ張ることにならなければいいのだが……。
(森田英雄)