派手女装→恐妻家→クレーマー…迷走し続けたIZAMの18年
6月29日に放送された『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)に、元SHAZNAのIZAM(43)がVTR出演。“迷走している人”として直撃インタビューを受ける様子が放送された。
IZAMと言っても、いま10代の若者たちはピンと来ないかもしれない。1997年にヴィジュアル系バンド・SHAZNAのボーカルとしてデビューし、「Melty Love」や一風堂のカバー「すみれ September Love」等のヒット曲をリリースしてから18年の歳月が流れている。当時のIZAMは派手な女装姿がトレードマークで、そのクオリティーの高さに「キレイすぎる」との声も多く、女性ファンを熱狂させた。99年2月にモデルの吉川ひなの(35)と電撃結婚したが、同年9月にスピード離婚。以降はバンド活動を休止してソロ・アーティストや俳優としてもデビューしたが、芸能界での存在感はどんどん薄れつつあった。
だが06年、タレントの吉岡美穂(35)と再婚してからは、夫婦でバラエティー番組に出演することが増えたIZAM。癒し系グラドルとして人気を博した吉岡が、家庭では“脅し系”だということで、IZAMは“恐妻家キャラ”となってプチブレイクを果たした。芸能界で恐妻家キャラといえば、野々村真や峰竜太、野村克也に落合博満らがいるが、パンチの効いたエピソードをいくつも持つ彼らの恐妻に比べれば、吉岡は優しすぎたのか、IZAMの恐妻家キャラは定着しないままテレビ露出が再び減少。その後も“料理好きキャラ”、“イクメンキャラ”等、様々なキャラを押し出すも、どれも中途半端に終わった。
また、以前『私の何がイケないの?』(TBS系)で、こだわりの強い神経質な性格から、外食時に店員に料理の作り直しを要求したり、スーパーでの買い物時に自分が求めていた商品がなかったことへの不満を店員にぶつけるといった“クレーマー予備軍キャラ”も展開したことがあるが、視聴者から批判が続出していた。
さて、『月曜から夜ふかし』では、そうした迷走についてIZAM本人を直撃。するとIZAMは「本当迷いながら走ってますからね」「(今後のキャラは)機会があって皆さんに決めていただければそれにします」と、弱腰な姿勢を隠さなかった。この時の彼の様子に視聴者からは「目に光がない」「疲れてる?」との心配もあったが、「また歌手として歌ってほしい」との応援の声もあった。
IZAMが自身の迷走ぶりを認めたのは今回が初めてではない。2013年に『有吉反省会』(日本テレビ系)に出演した際にも、「自分がどうなりたいのか方向性を完全に見失ってしまった」と明かしていた。この時には、“料理好きキャラ”を目指していたタイミングで、速水もこみちが『ZIP!』(日本テレビ系)の料理コーナーで大ブレイクしてしまった(ために断念した)り、原点に戻ろうと女装をして後輩バンドのMVに出演した際、妻に「子供たちが動揺してしまう」と指摘された(ため再び断念した)というエピソードを話していた。それから約2年が経つ現在でも迷走を続けるIZAMだが、いまだに「迷走している」ことでテレビ出演ができるというのもある意味すごい。実は“迷走キャラ”こそ彼に一番合ったキャラなのかもしれない。
(ルイコスタ松岡)