篠原涼子『オトナ女子』は「オッサン目線の女子考察」!?  敗因は「40女をバカにしすぎ」

 「高視聴率確実」との下馬評を覆し、放送内容に対するネットユーザーのツッコミが飛び交っている篠原涼子主演ドラマ『オトナ女子』(フジテレビ系)。「篠原の髪をかきあげる仕草がうっとおしい」との意見が殺到した初回視聴率は9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東 以下同)を記録し、その後も1ケタ台が続く低調ぶりだ。

「ほかにも『とにかく古臭い』『ベタなトレンディドラマすぎて見ていられない』といった意見が出ています。フジの亀山千広社長は、視聴率が伸びないことについて『涼子ちゃんがあまりにも美しすぎるので、痛くないんですよね。痛くなってくれるといいなあ』と、篠原が40代独身女性の痛さを表現できていないとコメントし、『全然わかってない』とネットユーザーから総スカンを食らいました」(芸能記者)

 そんな『オトナ女子』の低迷について、テレビ批評で知られるライターの吉田潮氏はこう分析する。

「40代の女性をあまりにも稚拙に描きすぎているのが、最大の敗因ではないでしょうか。女性たちが集まってワイン飲みながら、感度を上げるためのエクササイズだの、色気を感じさせる“モテ仕草”研究だのって、40女をバカにしすぎで衝撃的でした」

 篠原をはじめ吉瀬美智子、鈴木砂羽ら人気女優陣をキャスティングし、“40歳独身女性をリアルに描く”と謳っていた同作を、吉田氏は厳しく切り捨てる。

「『40女は自分の性欲をもてあましているわりに解消できていない』『衰えと蔑みにいちいち目くじらたてて、いちいち傷ついている』『何でも金で解決しようとする』といった、胡散臭いデータリサーチの結果を、ただ単にドラマに落とし込んでいるだけなのでは。全体的に流れるイメージが、昔懐かしいフジの番組『どーなってるの?!』や『こたえてちょーだい!』の、チープな再現ドラマに近いニオイがします。栄華を極めた頃を忘れられない大人たちがフジにはわんさかいて、それを引きずっているだけのような」

 フジテレビが自社の番組を批評する『新・週刊フジテレビ批評』(14日放送)でも、ドラマ制作センター室長・現王園佳正氏が「スタッフには女性ディレクターもプロデューサーも、脚本家も入っていない」と、中心スタッフが全員男性であることを明かし、同作に『オトナ女子』に登場する女性がリアルさに欠けることを明言している。

「たぶん『女はいくつになってもバカで可愛いのが一番』と思っているのではないでしょうか。知恵と知識と生き抜く強さと金があっても、そういうのは邪魔だよね、と言いたいのだろうなと。まさに『オッサン目線の女子考察』。今後はそういう目線で視聴すると、ほんの少しだけ楽しさがアップするかもしれませんが」(同)

 「涼子ちゃんがあまりにも美しすぎるので」と発言した亀山社長然り、『オトナ女子』の低迷はトップ以下の意識そのものが原因なのかもしれない。

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