CM違約金は折半? ゲス極のメディア対応舞台裏とベッキー騒動の着地点

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ゲス極の最新アルバム『両成敗』のポスター。中心にいるのが川谷! イケメン!

「SMAP」分裂独立騒動から元プロ野球選手清原和博の覚せい剤取締法違反による逮捕まで、年明けからセンセーショナルなニュースが続いている。両者とも、今後の動向や捜査状況に注目が集まるが、ベッキーとロックバンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音との不倫騒動【1】もかなりのインパクトだった。21日より公開予定の第2特集も参考にしていただきたいが、ある音楽関係者は騒動の“伏線”をこう語る。

「昨年末に開催された『COUNTDOWN JAPAN』で、ロックバンド『アルカラ』のボーカル、稲村太佑がライブ中のMCで『(川谷が別に所属するバンド)indigo la Endの楽屋に行ったらベッキーがいた』と話したんですよね。観客からは、どよめきが起こりました」(芸能事務所スタッフ)

 さて、ベッキーの芸能活動休止により、幕引きの様相を醸し出しているこの騒動だが、そもそも、所属事務所の対応も裏目に出たようだ。まずはベッキーサイドを見てみよう。

 騒動後、即謝罪会見を行ったところまではよかったが、交際はおろか、川谷の妻に対して謝罪もなし。さらに報道陣の質疑応答は一切認めないという厳戒態勢での会見に、芸能マスコミの間では「あれではクライアント向けの会見」だとの声が多い。事実、「週刊文春」(文藝春秋)による続報により、先の謝罪会見で「もう二度と彼には会わない」と口にしていたベッキーが、その裏で「逆に堂々とできるキッカケになるかも」「ありがとう文春!」「センテンス スプリング!」などといった、開き直りとも受け取れるやりとりをLINEで交わしていたことが発覚。結果、テレビ局やCMスポンサーも契約解除を決断。

 そして2月5日、当面の芸能活動休業発表へと至るわけだが、その直前、2度目の会見の噂が業界内を駆け巡った。

「会見情報が流れ、各社とも待機を余儀なくされました。“本命”は1月30日。しかし同日にスポーツ報知が『会見は白紙になった』と報じたことで会見の可能性は低くなったものの、急遽行われることも考えられ、情報が錯綜しました」(スポーツ紙デスク)

 そうした中、事情をよく知る芸能関係者は、水面下の動向をこう明かす。

「最初の会見の“塩対応”でマスコミ各社を敵に回してしまったのもそうだが、その後、宮根(誠司)が『情報ライブ ミヤネ屋』 (日テレ)で『休んでいる間も、なんで休むのか言っておいたほうが楽。次の会見では質疑応答がないと、マスコミも納得しない』『できるなら(会見を)早めにやったほうがいい。やってから休んだほうが気が楽だし、治りも早い』などと発言したことも大きかった。宮根のバックに“芸能界のドン”がいることは、この業界では有名だから」

 宮根アナや同じくフリーの羽鳥慎一アナの所属するテイクオフといえば、芸能界で一大勢力を誇るバーニングプロダクション系列として広く知られており、特に宮根はバーニング総帥“芸能界のドン”こと周防郁雄社長直轄の案件といわれている。

「最近の周防社長は、片腕といわれる某大手出版社の社長K氏や有名芸能リポーターI氏、TBSのスタッフを中心にマスコミ対策を仕掛けています。中でも宮根は、はっきりとした物言いから出役として重宝している。今回のベッキー案件についても、宮根にテレビを通じて所属事務所へのプレッシャーをかけさせる一方で、 裏では民放テレビ局の芸能デスクを中心としたスタッフに『所属事務所へ会見をやるようプッシュしろ!』と指令を出していた。こうした見えざる力により、ベッキーが所属するサンミュージックの一部関係者も一時は会見開催に向けて動き、その情報が一気に業界内に拡散した。宮根本人は過去に隠し子騒動を報じられたこともあり、ベッキーの話題に触れるのは乗り気じゃなかったようですが(笑)」(同)

 さらに、ベッキー騒動の新展開を狙うマスコミ各社の思惑もあり、2度目の会見の開催は現実味を帯びていったわけだが、すんでのところでサンミュージックサイドは回避した。

「冷静に考えれば、すでに多くの仕事を失った休業前に2度目の会見をやる意味はない。そもそも体調不良が休業の表向きの理由なわけで、会見に出ようものなら『会見できるくらい元気じゃないか!』と叩かれるだけ。最終的に懇意のマスコミ関係者からアドバイスをもらったサンミュージックの相澤正久社長自らが、マスコミ各社の圧力に屈しそうな広報担当を一喝、会見は白紙となった。ベッキー本人も、会見に強く抵抗していたと聞いている」(同)

 こうしてベッキーは公の場に再び姿をさらすことなく休業に突入し、川谷との愛に邁進しているようだが、なぜドンは、側近を駆使してまでベッキー潰しに精力を注ぐのだろうか? 別の芸能プロ幹部は語る。

「ベッキーを完全に潰すことで、彼女のポジションに自社ないし、傘下の事務所のタレントをブッキングしようとしていたからだろう。10本のレギュラー番組と10社のCM契約は、やはり魅力的なのだろう」

 一方、ゲス極・川谷サイドの対応を見てみよう。公式プロフィールによると、スペースシャワーミュージックがマネジメントを担当している。

「純粋な音楽レーベル/流通部門の人間がマネジメント業務を行っているので、いわゆる芸能プロにありがちな懐柔策には慣れていない。マネジメント業務を本格的に行うようになったのも、2011年の組織変更からですが、タレント的なアーティストではなく、通好みのアーティストが大半を占めていました。しかし、ゲス極の人気によってメディアへの出演が増加し、昨年末の紅白歌合戦出場から本腰を入れるようになりました」(音楽メディア関係者)

 ベッキー騒動で社内も騒然としていたようだが……。

「報道から2週間後くらいでしょうか、すでに社内は落ち着いていたように思います。マネジメント事業部ではないスタッフは、『隣のシマは忙しそうな時期もあったみたい……』と苦笑していましたよ。もちろん一時は電話が殺到したそうですが、各部署に箝口令が敷かれることも、対応マニュアルが用意されることもなかった。ただ唯一、“ゲス極担当窓口”ができたと聞きました」(芸能事務所スタッフ)

 だが、アルバム発売元のワーナー・ミュージックは、そうもいかない。

「騒動発覚直後から、厳戒体制が敷かれていたそうです。外部からの電話で、“ゲス”というワードを出したら即ガチャ切り、取り次いでくれません(苦笑)。ですが、紅白出場が功を奏して、話題性や音楽性そして、今回の騒動で、ゲス極の最新アルバムが好調なセールスを記録したのは事実。ワーナー側がベッキーのCM違約金半分を肩代わりするという話も聞いています」(週刊誌記者)

 売れっ子ミュージシャンによる不倫騒動などは、巷間ではよくある話。今回は、ベッキーの休業とゲス極サイドとの違約金の折半で“両成敗”ということだろう……って、このフレーズ、どうしても使ってしまいますね。

(編集部)

【1】不倫騒動
「週刊文春」(文藝春秋/1月14日号)で、“スキャンダル処女”といわれたタレントのベッキーと「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音の不倫が報じられた。生々しいラインのやり取りや、続報では川谷の妻がインタビューにこたえるなど、ただの不倫騒動では終らない問題に発展した。

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