韓国で最近、教師による犯罪が増えている。韓国では「師の影を踏んではならない」という格言があり、尊敬の的になってきたはずの教師たちだが、いまや“反面教師”の対象となっているようだ。
先月、小学校の教師を務める30代の男性が、家庭内暴力を振るっている動画がネット上に公開され、大きな波紋を呼んだ。男性の妻がDVを受けながらも必死の思いで撮ったというその動画には、とても小学校教師とは思えないほど凶暴な人間が映っていた。男性は、まるでゴミを叩きつけるように妻を殴り、1歳の息子にまで暴力を奮っていた。
妻の妊娠発覚と同時に始まったDVは2年近く続き、さらには変態的な性行為も強要し、妻を苦しめたそうだ。日々深刻化する夫のDVに耐えられず、妻は夫が勤めている学校に助けを求めたが、学校側は「そんなことをするような人ではない」の一点張り。夫の職業が“教師”というだけで、誰にも信じてもらえず、仕方なくネット上へ公開するに至ったようだ。
50代男性教師が夫婦ケンカの挙げ句、娘にケガをさせ、妻を凶器で殺害した事件も発生して、世間に衝撃を与えた。
また、小学校教師がクラス内のいじめを主導したというケースもあった。宿題をしてこなかったり、発表がうまくできない生徒を教師が“特別対象”に指定し、ほかの生徒とのおしゃべりを禁止したというのだ。特別対象になった生徒は5分以内に給食を食べ終え、席にじっと座っていなければならないという体罰まで受けていたそうだ。
高校教師が大学入試試験の問題を流出させ、波紋を呼んだことも多々ある。大学入学能力試験問題の出題作りに参加した教師が、塾の講師や保護者に問題を渡していたという話は、もはや珍しいことでもない。大学入試といえば生徒はもちろん、保護者にとっても一大事なだけに、教師への不信は募るばかりだ。
教師による性的暴行事件も、後を絶たない。韓国教職員労働組合の調査によると、同僚から性的暴行の被害を受けたことがある女性教師は70.7%。さらには、女子生徒や一般人女性まで犯行のターゲットにされている。学校内のセクハラや性的暴行は「ほぼ毎日起きている」と言っても過言ではなさそうだ。
教師による事件の頻発を受け、ネット上には「“師”ではなく、“死”だな」「教師には変な奴が多い」などと辛辣な批判のコメントが続出、教師たちの威厳も地に落ちた状態だ。果たして韓国の教育は、これから先、どうなってしまうのだろうか?
(文=S-KOREAs-korea.jp>)
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