激しい会話劇『黒い十人の女』で見せる、天才・バカリズムのロジック

<p>「全員狂ってるよ」</p> <p> そこに集まったのは10人の女たち。テレビプロデューサー・風松吉の9人の愛人と、ひとりの妻である。つまり風は“10股”しているゲス野郎なのだ。</p> <p> 集まった10人を前に、ひとりの愛人が口を開く。</p> <p>「一緒に風を殺さない?」</p> <p> もともと『黒い十人の女』は市川崑が監督し、船越英二が主演した昭和の名作映画である。これを、お笑い芸人・バカリズムが脚本を担当してリメイクしたのが、ドラマ版『黒い十人の女』(日本テレビ系)だ。</p>

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