「シネフィルである事」が、またOKになりつつある 菊地成孔が“ニュー・シネフィル”映画『ハッピーアワー』を分析
【リアルサウンドより】 ◼︎まあ、どこから観ても問題作(批評は混乱するであろう) 『ハッピーアワー』は、これこそ現代日本の作品としか言いようがないです。韓国でこんなことできないと…
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【リアルサウンドより】
2015年最もブレイクした若手女優となると、広瀬すずや松岡茉優、森川葵あたりだろうか。個人的には『表参道高校合唱部!』や『先輩と彼女』と、相次いで主演作が発表された芳根京子に注目し続けた1年であったが、いずれも来年以降さらなる活躍が期待できる女優として、チェックし続けていきたい。
アイドルグループやモデル、グラビア界など、様々な方面から女優業への道を切り開いていく新進女優が毎年のように登場してくる中で、2016年には一体誰がブレイクしてくるのか、誰よりも早く知っておきたいと思う。今回は、来年ブレイクが期待される若手女優を5人ピックアップし、紹介していこう。
まずトップバッターは、何と言っても桜井日奈子である。大東建託の「いい部屋ネット」のCMで「ズンドコ節」に乗せて歌と踊りを披露している彼女は、コロプラの「白猫プロジェクト」のCMでもすっかりおなじみ。まだ女優業の経験はないが、同じ事務所にはモデルとして活躍しながら女優業でも頭角を現してきている山本美月や山本舞香らが所属しており、彼女も2016年には女優デビューを果たすのではないかと大いに期待できる。2014年に行われた第1回岡山美人・美少女コンテストでグランプリを獲得した18歳の現役高校生の彼女は、「岡山の奇跡」というキャッチコピーで注目を集め始めている。現在はまだ仕事のたびに上京してきているようで、この春に高校を卒業し、東京に進出するようであれば、映画やドラマなどに引っ張りだこになること間違いなしである。今のうちに名前だけでも覚えておいて損はない。
「岡山の奇跡」のようなキャッチコピーといえば、大きなインパクトを残したRev. from DVLの橋本環奈のそれに肖るように、「第2の1000年に一度の逸材」というキャッチコピーを付けられたのがマーシュ彩だ。しかし、彼女はそんな二番煎じ感を一切感じさせないほど、とんでもない逸材なのである。若手アイドルを発掘するミスiD2015でファイナリストに選ばれた彼女は、White Laceというアイドルグループの一員で、現在は『Seventeen』の専属モデルとしても活躍している。11月に公開された『劇場版MOZU』では、物語の鍵を握る少女を演じ、ほとんど台詞が無い役でありながら、強烈な印象を残す見事な演技を見せてくれた。モデルとしての活動が主になるだろうが、幅広い分野で活躍できるであろう。
また、マーシュ彩が選ばれる1年前のミスiD2014でグランプリを獲得したのが、まだ14歳でありながらすでに大物感が漂う蒼波純である。2015年1年間の間に、出演映画が4本公開されており、1月公開の『ワンダフルワールドエンド』では橋本愛とW主演を果たし、夏に公開された『劇場版「女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。」』では共演の吉田凜音と共に期間限定アイドルユニットを結成するなど、すでにブレイクの兆しを見せていると言っても過言では無い。だがしかし、彼女はまだまだ大ブレイクできるだけの才能を秘めているに違いない。
同じく14歳で、2016年早々から注目を集めるに違いないのが、1月9日から公開される映画『人生の約束』で女優デビューを果たす高橋ひかるだ。2014年に開催された、第14回全日本国民的美少女コンテストで8万人を超す応募の中からグランプリに選ばれた彼女は、2015年はCMを中心に活動。中でも、春に放映されていた代々木ゼミナールのCMで、Little Glee Monsterの「人生は一度きり」に合わせながら踊る姿が印象に残る。『人生の約束』はテレビドラマ界の巨匠・石橋冠の劇場映画初監督作ということで注目を集めており、数多くの女優を輩出した国民的美少女コンテスト出身者の中でも、これだけ華々しいデビューを飾ることは、将来性が期待されている証である。
そして、2016年に大ブレイクする可能性が最も高いのは、Popteenのモデルとしても活躍している武田玲奈であろう。3月に公開され大ヒットを記録した映画『暗殺教室』で女優デビューを果たし、10月には小規模ながら主演映画『ハロウィン・ナイトメア2』が公開された彼女。1年前まではほとんど無名であったにもかかわらず、2015年に入るとGREEのゲーム「神獄のヴァルハラゲート」のCMで注目を集め、8月にはWOWOWのスペインサッカー中継のキャンペーンキャラクターに選ばれ、10月からは深夜枠の連続ドラマ『監獄学園 –プリズンスクール−』にレギュラー出演を果たす。それまでの間、映画やCMに数多く出演していたわけでもない。出演した作品はほとんど端役が中心で数本程度、CMも“ヴァルハラ”以降の出演はないようだ。彼女を一気にステップアップさせたのは、他でもなくグラビアの仕事であり、初登場から表紙を務めたヤングジャンプでは今年だけで何度も表紙を飾り、「史上最大の逸材」と評された。そう評されるのも無理はないほど完璧なルックスを持つ彼女は、2016年以降間違いなく各方面でのメディア露出が増えるであろう。
紹介した5人以外にも、まだまだ注目すべき若手女優が目白押しである。逸材揃いの若手女優界は、アイドル界にも負けないほど熾烈な戦国時代に突入していると言っていいであろう。実力がなければ注目を集めるのさえ難しい世界で、開花しようと努力する彼女たちの活躍から目が離せない。
■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter
【リアルサウンドより】
1. ウォーリアー
2. マッドマックス 怒りのデス・ロード
3. ワイルド・スピード SKY MISSION
4. 激戦 ハート・オブ・ファイト
5. ベテラン
6. ナイトクローラー
7. ジョン・ウィック
8. カンフー・ジャングル
9. ジュラシック・ワールド
10. 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章
嬉しい悲鳴とは、まさに今年のような事を言うのでしょう。今年は好きな映画が非常に多く、本当に1年を通して楽しめました。まずは来年『貞子vs伽椰子』を監督することでも話題の白石晃士が手掛けた、人気ホラーPOVの完結編『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章』です。心霊ドキュメントという体ながら、河童と相撲対決をしたり、ついには旧日本軍の秘密兵器の謎を追ったり…そのスケール感がドンドン逸脱していくのが楽しいシリーズです。完結篇の名に恥じない、恐怖あり狂気あり、果ては笑いあり涙ありの1本でした。
海外からはアクション映画でも傑作・快作が次々と入って来た印象があります。キアヌ・リーブスが歩く治外法権と化す『ジョン・ウィック』、ドニー・イェンを筆頭に香港を代表するアクション俳優たちが「香港アクションここにあり!」と示すような美技を披露する『カンフー・ジャングル』。『ナイトクローラー』では緊迫感あふれるカーチェイスと、ジェイク・ギレンホールの鬼気迫る熱演に魅せられました。そして、韓国からやってきた熱血刑事映画の傑作『ベテラン』! これらの映画は、どれも観終わった後に自分まで強くなった気がしました。ちなみに私は、『ベテラン』を見て会社を辞める決意を固めました。閑話休題。
そして、今年最大のトピックと言えば、シリーズもので傑作が続出したことでしょう。まずは口コミでも大いに話題になった『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。ポール・ウォーカーの悲劇を乗り越え、全世界で大ヒットとなった『ワイルド・スピード SKY MISSION』、そしてクリス・プラットの魅力全開だった『ジュラシック・ワールド』…どれも完成までは様々な困難があった映画ですが、どれも私の中の「僕は、このシリーズにコレを求めていたんだ!」を満たしてくれました。
そんな中、個人的に今年一番気に入ったのが、『ウォーリアー』ですね。こちらは2013年にアメリカで公開された総合格闘技アクションなのですが、なかなか日本公開の目途が立っていなかった1本です。このたびDVDリリースされ、ようやく観ることが出来たのですが…もうクライマックスは涙で明日が見えない状態になってしまいました。私の中では文句なしのベストです。なお、『激戦 ハート・オブ・ファイト』は、『ウォーリアー』と同じく総合格闘技や家族の絆を題材に扱っていますが、ウェットさとケレン味が強調されていて、同じく熱くなれる1本でした。
ざっと今年の映画を振り返ってみたのですが、正直、今年は10本では枠が足りません。観ただけでも、他にも『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『キングスマン』などの大作・話題作や、『プリデスティネーション』、『神の一手』などの味わい深い小品や変わり種まで、とにかく充実していました。というか、恥ずかしながら、これを書いている時点で「ロッキー」シリーズ最高傑作とも絶賛されている『クリード チャンプを継ぐ者』や、ギャングスタ・ラップの超有名グループN.W.A.を描いてアメリカで社会現象的に大ヒットした『ストレイト・アウタ・コンプトン』をまだ観れていない状態です。日本公開は先になりそうですが、香港アクションの金字塔『SPL/狼よ静かに死ね』の続編『SPL2』も公開されています。とにかく2015年は、ハリウッド大作やアクション映画が好きな私にとっては、「豊作」としか言いようがない1年でした。来年にも続々と話題作が控えており、しばらくは嬉しい悲鳴を上げ続けることになりそうです。
■加藤ヨシキ
ライター。1986年生まれ。暴力的な映画が主な守備範囲です。
『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』に記事を数本書いています。
■作品情報
『ウォーリアー』
Blu-ray & DVD 発売中
監督・脚本・原案・製作:ギャヴィン・オコナー
脚本:アンソニー・タムバキス
脚本・原案:クリフ・ドーフマン
価格:Blu-ray…4800円(税抜)、DVD…3800円(税抜)
発売元・販売元:ギャガ
(c)2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.
公式サイト:http://dvd.gaga.ne.jp/warrior/
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【リアルサウンドより】
2015年も行く末が楽しみな役者をたくさん見ることができた。そのなかでも大きな躍進を果たしたのは、松岡茉優だろう。松岡は、現在20歳の女優。2013年の連続ドラマ小説『あまちゃん』で入間しおり役を演じ、大きな注目を集めた。その後も、『GTO』『斉藤さん2』『リトル・フォレスト』など、コンスタントにドラマや映画に出演し、着実にキャリアを重ねてきた。
そんな松岡が今年演じた役で特に印象的だったのは、フジテレビのドラマ『問題のあるレストラン』の雨木千佳役だ。雨木千佳は、人間嫌いで会話もままならないという設定の女性。夫の女性関係が原因で精神を壊してしまった母親のために、幼い頃からご飯を作ってきた過去を持つ。こうした難しい役を松岡は、見事に表現しきった。このドラマは他にも、二階堂ふみ、菅田将暉、高畑充希など、注目の若手俳優が多く出演したが、そのなかでも松岡茉優は、定評のある高い演技力を遺憾なく発揮。第84回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の助演女優賞でも2位を獲得し、評価を得た。
こうした高い演技力を支える順応性も、目を見張るものがある。今年の松岡は、ドラマでは『問題のあるレストラン』『限界集落株式会社』『She』『コウノドリ』、さらに映画では『サムライフ』や『ストレイヤーズ・クロニクル』など、さまざまな作品に出演したが、似た役を演じるということはなかった。とりわけ、『She』の西澤涼子役で披露したクールな姿は、笑顔を絶やさない明るいイメージが強い松岡とは違う一面も見れて面白かった。このような引きだしの多さは、さらなる躍進をするうえで武器になりえる。
一方で松岡は、MCとしてのトーク力や仕切り能力も高く評価されている。MCを務める『ENGEIグランドスラム』や『ツギクルもん』といったバラエティー番組では、強烈なキャラクターを持つお笑い芸人たちと対等に渡りあい、コメントや切り返しで笑いをとる場面もしばしば見られる。
そのコメントで見られる言語感覚も独特だ。たとえば、11月21日に放送されたフジテレビの番組『正直女子さんぽ』での、「改造されちゃったってこと? 我々近代人に」というコメント。これは、茨城の牛久大仏を見たときのコメントだが、『正直女子さんぽ』での松岡は、こうしたおもしろコメントを連発している。松岡のコメントが面白いのは、視聴者が一瞬で理解できる言葉を使いながらも、その言葉の組みあわせがちょっとズレているところだ。これが本当に絶妙で、筆者は何度もクスッとしてしまう。また、お笑い番組やドラマで見せる姿とは違い、自然体な立ち居振る舞いを見れるのもいい。松岡の面白さをもっと知りたい人は、ぜひ『正直女子さんぽ』も観てほしい。
3月から文化放送で始まったラジオ番組、『松岡茉優ト文化的交流』も見逃せない。ここでの松岡は、『正直女子さんぽ』での自然体な姿にくわえ、軽快なテンポが光るマシンガン・トークも披露してくれる。リスナーからのお便りにも真摯に答えるなど、丁寧な心配りもうかがえる。そして何より、ひとりで喋るからこそ垣間見れる自由な姿。話のボキャブラリーも豊富で、12月8日の放送では、アニメ『デジモンアドベンチャー』ネタのトークを繰りひろげるなど、意外な一面も見られた。
そんな松岡茉優の魅力は、フィールドによって顔が違う多彩さと、その多彩さが生みだすギャップにある。このギャップはファンを翻弄しつつも、決して飽きさせない魅力だと言える。こうした魅力に、筆者も含めた多くの人たちはトリコなのだ。(文=近藤真弥)
【リアルサウンドより】 年末年始は大型の特別ドラマが最も多い時期だが、今年は超目玉の作品がある。12月28日(月)に放送される立川談春原作の『赤めだか』は、累計18万部のベストセ…
【リアルサウンドより】
1. マッドマックス 怒りのデス・ロード
2. アクトレス 〜女たちの舞台〜
3. EDEN/エデン
4. セッション
5. 岸辺の旅
6. バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
7. マイ・ファニー・レディ
8. インヒアレント・ヴァイス
9. 恋人たち
10. 草原の実験
「今年は良作が多すぎて年間ベストを決めるのが難しい」と毎年思うのですが、今年は特に難しかったです。メガヒットシリーズや人気作の続編、しばらく作品を発表していなかった監督の数年ぶりの新作、カンヌやヴェネツィアなどで賞を獲った話題作…などなど、挙げだしたらキリがありませんが、苦渋の末に選んだ今年のベストが上記10作です。
『薄氷の殺人』、『裁かれるは善人のみ』、『共犯』、『ジャッジ 裁かれる判事』、『あの頃エッフェル塔の下で』、『きみはいい子』なども、ベスト10に肩を並べる傑作でした。
1位の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は、やはり外せません。『ジュラシック・ワールド』、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネーション』、『007 スペクター』、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『クリード チャンプを継ぐ男』など、往年の人気シリーズの新作も粒ぞろいでしたが、どうしても“過去作ファンのためのもの”という感じが否めなかった中、シリーズ30年ぶりの新作となった『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では、ジョージ・ミラー自らメガホンを取り、全く新しい『マッドマックス』を見せてくれたことに興奮しました。2D字幕版、3D字幕版、IMAX 3D字幕版、立川シネマシティの極上爆音上映の計4回観ましたが、何度観ても飽きさせることのない、ジョージ・ミラーの執念のようなものが映画の中に溢れていた。この先、歴史に残る1本になるでしょう。
2位の『アクトレス 〜女たちの舞台〜』と3位の『EDEN/エデン』も、自分の人生を改めて見つめ直すという意味で、非常に心に残る映画でした。それぞれの作品を手がけた、オリヴィエ・アサイヤスとミア・ハンセン=ラヴが夫婦というのもすごい。一時のジェームズ・キャメロン&キャスリン・ビグロー、スパイク・ジョーンズ&ソフィア・コッポラのように、今最も才能のある現役映画監督夫妻ではないでしょうか。
2016年公開作も期待作が目白押しです。リアルサウンド映画部では、今後も素晴らしい映画を広く伝えていくために、様々な記事を掲載していきます。2016年もどうぞよろしくお願いいたします。
■作品情報
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
Blu-ray & DVD 発売中
監督・脚本・製作:ジョージ・ミラー
出演:トム・ハーディー、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キース=バーン、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー、ライリー・キーオ、アビー・リー 、コートニー・イートン、ネイサン・ジョーンズ、ゾーイ・クラビッツ
発売・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
(c)2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
【リアルサウンドより】 今年も残すところあとわずか。もはやテレビも、すっかり特番ばかりです。ということで、本稿では、この年末年始、気になるスペシャルドラマを一挙ご紹介することにし…
【リアルサウンドより】 クリスマスに観るのが適切かどうかはさておき、世の中には男女が延々と会話し続けるだけという類の映画が存在します。かつてはフランス映画のお家芸だった男女の会…
【リアルサウンドより】
1. インヒアレント・ヴァイス
2. ブラックハット
3. アメリカン・ドリーマー 理想の代償
4. シェフ 三ツ星フードトラックはじめました
5. EDEN/エデン
6. ヴィジット
7. マッドマックス 怒りのデス・ロード
8. クーデター
9. 薄氷の殺人
10. ナイトクローラー
『アメリカン・スナイパー』、『岸辺の旅』、『アクトレス 〜女たちの舞台〜』、『君が生きた証』、『フレンチアルプスで起きたこと』あたりも入れたかった! 個人的な思い入れの強い作品が並ぶ中、既に世界中で評価を確立している『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をどこに入れるかも悩みました。『スター・ウォーズ フォースの覚醒』も目一杯楽しみましたが、作品単体の評価としてはトップ10には入りませんでした。
空前の大作シリーズ(主に70年代生まれ)復活ラッシュ、ますます進行中のTVシリーズへの監督&キャストの才能流出と、2015年も重要なトピックは多々ありましたが、90年代以降のアメリカ映画の進化を担ってきたデヴィッド・フィンチャーとスティーブン・ソダーバーグのチルドレン的な監督たちの台頭に最も興奮しました。J・C・チャンダー(「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」)、ベネット・ミラー(『フォックスキャッチャー』)、キャリー・ジョージ・フクナガ(『ビースト・オブ・ノー・ネーション』)、そして2016年にはその筆頭的存在であるドゥニ・ヴィルヌーブの新作(『ボーダーライン』)も公開待機中!
失望と憤りを覚えるのは、一部の大作に宣伝費が集中する一方で、メジャー配給外国映画の公開作品が年々減ってきていること。数年前ならば当たり前のように公開されていた中堅どころの監督の作品の日本公開が、水面下でどんどん見送られています。Blu-rayスルー、配信スルーに耐えうる視聴環境の整備、輸入ソフト&海外配信も楽しめるための語学力の修練など、個々で打つべき対策はいろいろありますが、やはり映画は映画館で見たいというのが本音。リアルサウンド映画部としても、ブロックバスター作品とインディー作品の間にある「普通の良作」を今後も積極的に取り上げて、この世知辛いファースト・オーダー的状況にレジスタンスしていきたいと思います。
■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)、2016年1月16日発売。Twitter
■作品情報
『インヒアレント・ヴァイス」
Blu-ray & DVD 発売中
監督・製作・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
原作:トマス・ピンチョン
音楽:ジョニー・グリーンウッド
出演:ホアキン・フェニックス、ジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソン、キャサリン・ウォーターストン、リース・ウィザースプーン、ベニチオ・デル・トロ
発売・販売元:ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
価格:3790円(税抜)
(c)2014 Warner Bros. Entertainment Inc., Interactivecorp Films, LLC and RatPac-Dune Entertainment LLC.
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