「本」の記事一覧(7 / 16ページ)
2016年9月3日 [03カルチャー, 05本, 最新芸能ニュース, 本]
<p> 警察当局の取り締まりが厳しくなり、ヤクザの“シノギ”がなくなったことで構成員の数は軒並み減っている。当局の努力の賜物だが、一方のヤクザはどうなのだろう? ヤクザといえど家族や恋人だっているだろうし、何よりドラマでみかける毎月の上納金や事あるごとに必要になる“カネ”。彼らはどんな生活を送っているのだろうか?<br />
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本書『ヤクザライフ』(双葉社)は、長い間ヤクザと密接に関わり取材を続ける上野友行の一冊だ。ひとえにヤクザといっても、さまざまな形で不特定多数の人間が関わっている。若い衆を多く抱える兄貴や、その若い衆と親分との間に挟まれる中間管理職的ポジションで日夜苦悩する中堅のヤクザ。さらには、入社した企業がたまたま組のフロント企業だったせいで、劣悪な環境下で働く30代の男。また、ヤクザ映画になくてはならない“愛人”だが、本書でも“ヤクザ専門の愛人”として数々のヤクザを渡り歩く女や極妻まで登場。まさに“2010年代の任侠の世界”を網羅している。<br />
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2016年9月1日 [00芸能, 12 AKB48, AKB48, その他AKB関連グループ, アイドル, 乃木坂46, 最新芸能ニュース, 本, 本日のオフレコ!, 衛藤美彩]
乃木坂46公式サイトより
グループ人気と相まって人気急上昇中の乃木坂46・衛藤美彩だが、簿記資格を持つというキャラを生かした著書を出版したものの、現場レベルでは「反響が皆無」といった声が出ていたという。
衛藤は8月25日、都内で自身初の著書となる簿記会計入門書『なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?』(PHP研究所)の発売記念イベントに出席。「学生時代に勉強したことが生かせて、運命的な仕事だった」としみじみとPRしたというが、肝心のイベントがまったく盛り上がりに欠けていたのだという。
「イベントは、本の共著の澤昭人氏と簿記会計の専門家を交えたシンポジウム、ファンへの本の手渡し会、マスコミの囲み取材と、3部構成で行われましたが、メーンとなるシンポジウムでは簿記という堅いテーマだったためか、居眠りするファンもいるなど、まったく盛り上がりませんでした。手渡し会も、予定ではたっぷり45分も取っていたにもかかわらず、30分に満たない短時間で味気なく終わってしまい、囲み取材を20分も前倒しにする始末。囲み取材から参加予定だった記者数名が、大慌てで会見場に駆け込んできていましたね」(スポーツ紙記者)
目下、乃木坂46では注目メンバーのひとりといわれる衛藤だが……。
「乃木坂46の中では握手会人気が高いと言われながらも、なかなか選抜入りできずにいましたが、ここにきて急成長。かつて、AKB48の元メンバー・仲俣汐里が現役早大政経学部生の肩書で経済本を出したものの、あまり話題にならなかったことがありましたが、衛藤の著書もテーマが簿記だけに、ファンの関心も低く、安易なソロ活動が裏目に出てしまう可能性があります」(同)
まずは、自身の活動内容の簿記会計からやってみたほうがよかったかも!?
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2016年9月1日 [02社会, 21インタビュー, インタビュー, 暴力団, 最新芸能ニュース, 本]
<p> 昨夏に勃発した山口組分裂騒動から、1年の月日が経過した。この間、ヤクザに対する世間の注目は高まり、多くのヤクザ関連書籍が書店をにぎわせている。一方、2011年の暴力団排除条例の施行に伴い、一般人と暴力団組員との交際は厳しく禁止され、銀行口座の開設や保険の加入ができなくなり、賃貸契約も結べないなど、ヤクザたちは、かつてないほどの窮地に追い込まれている。一般社会から見れば、反社会的な勢力が弱体化することは健全だ。しかし、ヤクザの生活を奪い、人権を侵害するこの条例に対しては、憲法違反を指摘する専門家も少なくない。</p>
<p> 犯罪社会学者・廣末登による著書『ヤクザになる理由』(新潮新書)は、元ヤクザ組員たちと寝食を共にしながら、彼らがヤクザになった理由を追い求めた1冊だ。本書によれば、家庭、学校、地域などにおける、さまざまな理由が重なって、若者たちはヤクザの世界へと足を踏み入れているという。ヤクザは今、どんな状況に置かれているのだろうか? そして、彼らの真の姿とは、どのようなものなのか? 廣末氏に話を聞いた</p>
「「山口組分裂騒動は“チャンス”だった」異色の社会学者が語る、暴排条例の“穴”とヤクザの苦境」の続きを読む
2016年8月28日 [03カルチャー, 05本, 最新芸能ニュース, 本]
<p> 中村淳彦の『日本の風俗嬢』(新潮新書)、坂爪真吾の『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、そして鈴木大介の『最貧困女子』(幻冬舎新書)など、性産業を描いた書籍は近年、新書を中心に好調な売れ行きを見せている。現代の格差社会を背景にした売春を描いたこれらの書籍には、「エロ」だけでは語れない女性たちの姿がつづられている。</p>
<p> 作家・詩人である森崎和江の『からゆきさん 異国に売られた少女たち』は、今から40年前の1976年に刊行された書籍であり、今年8月に朝日文庫より復刊された。本書を一読すれば、この海を渡って売春を行った「からゆきさん」たちの境遇が、驚くほど現代に似ていることがわかるだろう。</p>
「「いんばいになるか、死をえらぶか、といわれたら、死ぬんだった」“からゆきさん”として体を売った少女たち」の続きを読む
2016年8月27日 [03カルチャー, 05本, 最新芸能ニュース, 本]
『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社)
『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社)は、日本にやってきた外国人留学生たちが陥る“奴隷労働”の実態に迫ったルポだ。24時間営業のコンビニ、早朝の新聞配達、工場内での単純作業など、日本人が好んでやらなくなった仕事に従事する彼らは、日本に対して何を思うのだろうか?
著者の出井康博は、新潮社のウェブメディア「フォーサイト」での連載をきっかけに、外国人労働者への取材を始める。今現在、日本で一番多いのはベトナムからの留学生だという。
ベトナムでは、現在空前の日本ブームだ。さまざまな面で融通が利くので、多くが留学生として日本に入るが、文字通り勉強し大学に進学する者と、出稼ぎのために来日する2種類の留学生がいる。そんな彼らに現地で「カイシャ」と呼ばれるブローカーたちが留学を斡旋。ブローカーたちは紹介料として、ベトナムの一般的な家庭の7年分の収入に相当する150万円ほどを請求し、家族は泣く泣く先祖代々の農地を質に入れるなどして、費用を工面する。“留学の斡旋”とは形だけで、実際は日本語学校と現地のブローカーがグルになった悪徳ビジネスと化している。
晴れて日本にやってきた留学生たち。日本語の習得に勤しみながら卒業後は大手企業の戦力として活躍する……そんな夢を閉ざす現実が待っている。留学生の多くは日本にやってきた時点で、負債を抱えているからだ。さらに、母国からの仕送りもなく、借金の返済や月々の家賃、食費に学費など生活に関わる一切を稼がなくてはならない。
しかし、政府は留学生に対して“週28時間以内”の労働しか許可しておらず、日に働ける時間は約4時間。ブローカーから「日本に行けば月20~30万円稼げる」と騙された留学生の中には、違法就労をする者も多い。
違法就労を行う彼らの労働環境は、最悪だ。働き口を2カ所掛け持ちし、“週28時間”を超える“週50時間”働く者も。職場も人手が足りないこともあり、違法就労に目をつぶる。留学生の間で情報が共有され、同じ境遇の者が集まり、日本語の能力が全く伸びないという悪循環が出来上がってしまう。
ほかにも、給料のピンハネはもちろんだが、精神的に追い込まれることが多いという。現地では、優秀な人材として海外へ留学した彼らが、自分より能力の劣る日本人に“外国人だから”という短絡的な理由で侮蔑を受けるのが日常的だそうだ。憧れを持ってやってきた外国の若者は、“奴隷労働”の中で反日感情を募らせていく。
15年9月、埼玉県・熊谷市で日系ペルー人による、小学生を含む6人が殺害される事件が起きた。出井は、またこのような凄惨な事件が必ず起こると断言する。なぜなら、この犯人もまた“奴隷労働”の犠牲者だったのだから。
「国内約223万人! メディアが報じない外国人“奴隷労働”の実態『ルポ ニッポン絶望工場』」の続きを読む
2016年8月24日 [21インタビュー, インタビュー, 最新芸能ニュース, 本, 飛田新地]
<p>「飛田新地」という名前は、近年、急速にその意味を変えつつある。かつては、写真撮影したら「刺される」なんていうウワサがまことしやかに流れ、魑魅魍魎が跋扈するエリアだった。しかし、フリーライターの井上理津子によるノンフィクション『さいごの色街 飛田』(筑摩書房)の大ヒットをきっかけに、ついにNHK『探検バクモン』(でテレビカメラがこの街を映し出し、ネットには遊郭の内部を隠し撮りした映像が勝手にアップロードされるなど、飛田をめぐる状況は大きく変わりつつある。</p>
<p> そんな飛田新地で、10年にわたって店を構えていた人物が杉坂圭介氏。これまで、長年にわたって飛田を見てきた彼が、3作目となる著書『飛田をめざす者』(徳間書店)を上梓した。「メイン」と呼ばれる通りで若い女の子専門の店を経営していた彼は、スカウトを経て、今度は熟女たちが並ぶ「妖怪通り」に舞い戻った。日本人客の減少、増える中国人観光客、そして妖怪通りの若年齢化……。今年、100周年を迎える飛田新地には、いったいどんな変化が起こっているのだろうか――。 </p>
「「妖怪通り」が「姉系通り」へ!? 営業許可100周年を迎えた色街「飛田新地」の知られざる今」の続きを読む
2016年8月18日 [03カルチャー, 05本, 事件, 最新芸能ニュース, 本, 石井光太]
<p> 2014年に発覚した「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」を覚えているだろうか? この事件は、東京都足立区に住む、元ホストの皆川忍(当時30歳)と、元ホステスの朋美(27歳)夫婦が、3歳になる玲空斗君を長期にわたり、ウサギ用ケージに監禁。ある日の深夜、玲空斗君が「あー」「うー」と叫ぶので、忍が「静かにしろ!」と怒鳴り、タオルをくわえさせ、窒息死させた。</p>
<p> このような残忍な事件を起こす犯人夫婦とは、いったいどんな人間なのか? おそらく大半の人は、こう思うだろう。人を人とも思わないような“鬼畜”に違いない、と。けれど、彼らは言う。</p>
<p>「愛していたけど、殺してしまいました――」<br />
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「ノンフィクション作家・石井光太が迫る、虐待家庭の闇『「鬼畜」の家~わが子を殺す親たち~』」の続きを読む
2016年8月13日 [03カルチャー, 05本, 最新芸能ニュース, 本]
<p> 日本のどこかに“売春島”と呼ばれる島がある――。都市伝説としてささやかれるそれは、本当に存在するらしい。フォトジャーナリスト八木澤高明の『娼婦たちから見た日本』(角川文庫)では、著者がその“売春島”をはじめとする色街の隆盛と没落を見つめ続けた10年間のルポ。黄金町、沖縄、はては海外タイなどの色街を訪ね、そこに生きる娼婦たちとのやり取りや色街の成立などをしたためている。<br />
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「“売春島”は本当にあった!? 消えていく外国人娼婦たちの声なき声『娼婦たちから見た日本』」の続きを読む
2016年8月12日 [03カルチャー, 05本, IS, イスラム国, 最新芸能ニュース, 本]
<p> 2015年、ジャーナリストの後藤健二さんと湯川遥菜さんがイスラム国(IS)によって殺害された。日本人が初めてISに人質として拘束されたこの事件、IS側は日本政府に対して身代金2億ドルを要求。72時間の猶予を発表したが、その結末は2人の死という最悪のものとなった。</p>
<p> 当時、公開されたビデオには、オレンジ色のジャンプスーツを着て、カメラに向かってひざまずく2人の間に、黒ずくめの男が立っていた。ナイフを握り、覆面をかぶったその男のニックネームは「ジハーディ・ジョン」。ISの処刑人として、数々の西側ジャーナリストや活動家たちの首を斬ってきた、残忍極まりない人物だ。<br />
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「後藤健二さんを惨殺したISの処刑人「ジハーディ・ジョン」が生まれるまで」の続きを読む
2016年8月4日 [011事件, 02社会, 03カルチャー, 05本, 事件, 最新芸能ニュース, 本, 相模原障害者施設殺傷事件]
<p>「私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」</p>
<p> 相模原の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人の入所者を殺害した植松聖容疑者は、今年2月、衆議院議長に宛てて、このような手紙を書いている。障害者が「安楽死できる」という勝手極まりない発想だけでも身の毛がよだつが、犯行後の供述では「重複障害者が生きていくのは不幸だ。不幸を減らすためにやった」と、自らの「正義」を語っている。障害者に対する冷酷なまでのその発想は、ナチスドイツによる障害者の安楽死政策「T4作戦」にも影響を受けたとみられている。</p>
「『障害者殺しの思想』から考える、植松聖容疑者が主張する「正義」とマスコミが助長した障害者差別の歴史」の続きを読む