「穴リスト猫」の記事一覧(2 / 6ページ)

『エル』エロゲー創成期の名作! 衝撃的なラストなSFエロアニメ

 アニメの舞台が“近未来”に設定されることは、非常に多い。有名なところでいえば『攻殻機動隊』や『AKIRA』、そしてエロアニメでいえば『A KITE』などが該当する。  近未来を舞台にした作品は必然的にSF要素が強くなるが、今回はそんなSF要素満載なエロアニメを紹介しよう。グリーンバニーの『エル』だ。原作はelfからリリースされた『ELLE』の同名リメイク作『〔él〕』である。なんと、前者は91年のリリースで、後者は2000年だ。いずれにせよエロゲーの創世記を支えた名作である。  まずは紹介文を引用しよう。  秘密結社ブラックウィドウは、支配階級が人類を無害化する為に計画した「メガロアース計画」をテロで阻もうとしていた。これに対抗する為に結成されたのが女スナイパー、エルを中心としたカウンターテロのプロたちだった。そんな折、ブラックウィドウに襲われている美少女パセリを助けたエル。パセリの思わぬ誘惑で禁断の時間を過ごした二人に、大きな罠が待ち受けていた。果たしてエルの運命は…。  スナイパーである主人公・エルがトップアイドルのパセリを助けるところから物語が始まる。  スナイパーは街を護衛する集団なのだが、物語の構図としては正体不明の秘密結社ブラックウィドウの悪事をスナイパーが阻止するというものになっている。しかし、スナイパー自体がなかなかなの悪者集団なので、単純な勧善懲悪の物語ではない。これがなかなか深い。  また特徴的なのが、エロアニメなのに異性間の恋愛要素が皆無ということだ。純愛という意味ではパセリとエルの百合関係があるのだが、それ以外はスナイパーの逮捕者女性への拷問、暴行しかない。これらは容赦がないので、観ていて鬱になるほどだ。  物語が進むにつれ、ブラックウィドウの正体をめぐってシリアス展開が急加速する。原作ではかなりグロテスクな描写もあったが、今作でも大迫力な流血シーンが豊富にある。  大ドンデン返しの果てに、衝撃のラストまで観終えたとき、頭から観直したくなること必至だ。タイトルの込められた意味にハッとする。  今作は良い意味で原作のショート版だ。全2巻で作画のクオリティも高く、安心して観ていられる。原作ファンはもちろん、未プレイの方も、SFアニメファンも楽しむことができるだろう。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちら!】 ・エル #1 ・エル #2

『オトメ*ドメイン THE ANIMATION』ヒロインよりもかわいい男の娘? 王道学園エロアニメ

 萌えゲーアワードを受賞した作品はエロアニメ化されても良い作品が多い。ということで、今回は萌えゲーアワード2016の話題賞を受賞したぱれっとクオリアの『オトメ*ドメイン』のエロアニメ版を紹介しよう。  まずは公式の紹介文を引用する。  祖母の他界に伴い、天涯孤独の身となった主人公。  そんな彼を拾ってくれたのは、女子校を経営する同い年のお嬢様だった。  他に行くアテもなく、彼は女子の制服に身を包み、女子寮に住むことになってしまう。  けれど、一緒に暮らし始めたお嬢様たちは、なんだか残念な人ばかりで。 「パンツが見つからないわ。 今日はノーパンで過ごすしか……」 「すぐに用意しますから!そのまま出掛けちゃ駄目ですよ !?」  拾われてきたはずだけど、これじゃどっちが飼い主なのか分からない……!?  原作は非常にポップな作りとなっており、萌えゲーでありながらエンタメ性の強い作品となっている。OP曲にもそれらが顕著に表れており、yozuca*の「LOVING TRIP」は裏拍を強調したポップファンク調のアップテンポな楽曲だ。  さて『オトメ*ドメイン THE ANIMATION』はどうかというと、原作の世界を一切崩すことなく非常にクオリティが高い。徹頭徹尾、萌えを意識された展開は原作ファンでなくても唸る一品となっている。  物語は原作でいうところの西園寺風莉ルートだ。貴船柚子も大垣ひなたもサブヒロイン的な扱いで登場するものの、カラミはない。しかし原作にもあるキャラのデフォルメ化や、あのゲロシーンまできちんと描いてくれることが嬉しい。  飛鳥湊は女装男子であるが、今作のヒロインの中で最もかわいく、真のヒロインと言えるかもしれない。原作ファンはぬるぬる動く彼でもぜひ萌えていただきたい。  原作を知らなくても十分に楽しめる良い作品だ。エロアニメファンであれば、ぜひとも鑑賞しておこう。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちら!】 ・オトメ*ドメイン THE ANIMATION

『アイカギ THE ANIMATION』ただひたすらイチャラブ日常系エロアニメ

 あざらしそふとのスマッシュヒットエロゲー『アイカギ』がエロアニメ化されている。同ブランドと言えば『アマカノ』で、萌えゲーアワード2014のエロス系作品賞PINKを受賞している。『アイカギ』も、萌えゲーアワード2017の

『Darling』エロマンガ家が繰り広げるおバカな妄想とは?

 かつてのエロアニメは、ギャグ路線ものが散見された。以前紹介した『ビ・ヨンド』や『Theガッツ!』などはその系統だろう。今回もギャグ路線が強めなちぇりーそふとの『Darling』を紹介しよう。  まずは公式の紹介文を引用しよう。  主人公は新婚ほやほやのエロ漫画家。ある日出版社からエロ漫画の単行本執筆依頼を受ける。ただし、締め切りは1ヶ月後!  常識的に考えれば不可能な納期だが、かわいい奥さんとコスプレHをしてハイパーエレクチオンモードで全力投球だ! チャイナ服に看護婦、はたまたSMと主人公の妄想も超アップモード! 果たして納期は間に合うのか!?  エロアニメ版『Darling』は3巻構成となっていて、原作同様ちぇりーそふとからのリリースだ。凌辱ゲーで評価を得ていたブランドがいきなりギャグ満載の純愛ゲーを発表したものだから、当時は物議を醸したタイトルであった。  1巻に2話収められており、ヒロインはあまっあまの声でかわいいし、主人公に従順で言われるがまま色んなコスプレもしてくれるので、様々なシチュエーションでのエロを楽しむことができる。しかし、その話のどれもが強姦魔との対決、病院でのエッチな研修など非常にバカバカしいものばかりだ。「そんなシチュエーションあるかい!」と、笑いながら突っ込みたくなる。  主人公はバカ&エロキャラ全開だ。「スーパーエレクチオンモード」(性的興奮がMAXになった状態)に入ると仕事が通常の2倍でできる。そんな頭の悪そうな言葉、いまどき中学生でも言わなさそうだ。しかし、そのセンスが作品に魅力と親しみやすさを与えているだろう。  変にエロ特化していない分、アニメとしても十分に楽しめる。少々古い作品だが、観たことがない方には自信を持ってオススメできるタイトルだ。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちら!】 『Darling Page.1』 『Darling Page.2』 『Darling Page.3』

『黒愛~一夜妻館・淫口乱乳録~』CLOCKUP初期の名作! 触手でメイドを調教?

 『euphoria』、『フラテルニテ』、そして『夏ノ鎖』など、人間の深層心理の闇を突いたシナリオと、スカトロすらも躊躇しないハードコアなエロ描写で人気のエロゲーブランド・CLOCKUP。以前、『euphoria』のをレビューしたが、むらかみてるあきが監督した作品も忘れてはならない。  原作エロゲー版『黒愛~一夜妻館・淫口乱乳録~』は、リリースが2004年ということもあり、今のCLOCKUPの作品と比較するとシナリオの完成度にやや物足りなさを覚えるが、この当時から人によっては鬱ゲーにもなりうるハードコア要素は健在だった。早くからブランドの特徴を打ち出していたのだ。  そんな作品が、むらかみてるあきの手にかかったらどうなるのか。今作は全2巻から構成されており、以下が公式の紹介文だ。  主人公・五丈テツヤは、幼なじみで姉代わりでもあった内海綾香の手術費を借りるため、遠い親戚の叔母・荒神六華の住む「館」に出向く…。  しかし借金の条件として提示されたのは、街で美女を見つけ館に連れ込み「娼婦」として調教する事だった。条件に従ってメイドや女学生を犯し汚していくうちに、テツヤの秘められた力が目覚めていく…。  紹介文に補足を入れつつ、改めて物語の全体像を説明しよう。  主人公・五丈テツヤが内海綾香の手術費をなんとかするために、月紅館という娼婦の館を訪れる。そこは遠い親戚の叔母の…といってもゴスロリ美少女なのだが、荒神六華がいて、金を工面する代わりに月紅館で働く女を連れ込んで、娼婦に調教していくことを提示される。立場的に条件を飲まざるを得ない五丈テツヤは、さっそく同館の娼婦である十川葉月の先輩・城ノ内美奈子を館に招き入れ、娼婦にしていく。ここまでが前編だ。  この物語のキーワードは「メイド」「娼婦」「調教」「凌辱」「洋館」で、実に分かりやすい世界観だ。しかし、細かい設定は残念ながら省かれている。原作を知らない場合、最初は意味不明のまま物語が進んでしまうだろう。  一方、エロシーンの迫力はかなりのものだ。さすがはむらかみてるあきといったところか。ダイナミックなエロを堪能させてくれる。OVAのリリースは2005年なので、その当時にこれだけのものを作り上げていたのは脱帽だ。  後編になると物語が一変。触手ものとへと生まれ変わる神展開となるのだが、失禁や破瓜などCLOCKUPらしさが盛り込まれていく。ただ、その神展開によりさらに物語は混迷を極める。オチも含め“こういうものだ”と観る必要があるだろう。  全体を通してB級ホラー映画のようでもあるが、実用性はすさまじく高い。ゴスロリやメイドといった英国風文化が好きで、凌辱といったハードコアポルノを求めるユーザーにはドンピシャだ。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちら!】 ・黒愛 ~一夜妻館・淫口乱乳録~ ザードル奴隷処女 孕ませの宴 ・黒愛 ~一夜妻館・淫口乱乳録~ 2 異常性欲人妻 射精地獄の宴

『サムライホルモン THE ANIMATION』くの一と女侍が極上肉便器に?

 佐藤健主演の映画『るろうに剣心』シリーズが『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』で遂に完結となった。近年は『キングダム』、『刀剣乱舞』、そして『鬼滅の刃』などが流行ったためか、時代劇が広い世代から支持をえているように思える。  今回はそんな流行りに便乗してみよう。「くらむちゃうだ~」から2013年にリリースされたフルプライス抜きゲー『サムライホルモン』を、ミルキーズピクチャーズがエロアニメ化した『サムライホルモン THE ANIMATION』だ。  原作エロゲーがリリースされた当時はハチャメチャなギャグシナリオで話題となり、ギャグ抜きゲーなのか、シリアス歴史物なのか、ユーザーの評価が割れた作品であった(おおむねギャグ抜きゲーという意見であったが)。  まずはエロアニメ版公式の紹介文を引用しよう。  風魔忍者に育てられた「シズネ」は毎夜、男衆の肉便器として口元から白濁液が溢れ、結合部からはシブキがあがっていた。  そんな時、一人の漢・堀紋十郎が現れた。曲者にシズネのクナイがヒカリ、紋十郎に飛んでいく。  奪われたクナイの刃先はシズネの首筋に当たる。恐怖におののくシズネの胸に刃先を走らせ一気に引き裂くと、たわわな乳房が露になり、タイツの破れ目は股間まで達し、グニュグニュと恥丘を揉み扱かれ、秘所に指をねじ込まれていく。  今作は30分の単巻である。これでは原作を表現するのは不可能。つまり、原作の要素は設定だけで、ほとんど別物に近い。かといって駄作というわけではない。原作のほとんどの要素を切り落としたために、良い具合に歴史物のエロOVAになっているのだ。  まず冒頭、ヒロインの一人である綾鷹シズネが仲間から受ける拷問シーンから始まる。三角木馬にまたがり、なかなかのハードプレイをいきなり堪能させてくれる。途中になぜ拷問を受けているのか、申し訳程度にフラッシュバックが入る。  シーンが変わり、続いてもうひとりの神楽坂小十郎太が登場すると、主人公・堀紋十郎との関係性をさらっと説明。ここではそれ以上は踏み込まず終了。無駄がないのでかえって分かりやすかったりもする。  再び綾鷹シズネが登場すると、くんずほぐれつでなし崩し的にカラミに移行。くの一とのガチカラミだ。作画が安定しており、くの一や歴史物が好きな人にはたまらないだろう。  それが終わると神楽坂小十郎太が再登場。ここで神楽坂小十郎太の秘密がさらりと発覚するのは置いておき、主人公とイチャコラ開始。オチはギャグテイストで終わるので一応原作をなぞっている。その他、細かい伏線などは完全無視だ。  原作は原作、エロアニメ版はエロアニメ版として、くの一や歴史物が好きという方であれば押さえておこう。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちらから!】 ・サムライホルモン THE ANIMATION

『受胎島』エロゲ版アナタハン事件? ハーレムすぎて主人公うらやま

 アナタハン事件を知っているだろうか。大戦末期の1945年から終戦後の1950年にかけて太平洋マリアナ諸島に位置する孤島アナタハン島で発生した失踪・死亡事件のことだが、この事件は内容の特異性で大きな注目を浴び、後に映画化や、事件をもとにした小説など数多くのメディアに影響を与えた。  孤島に32人の男に対してひとりの女が共同生活を送り、徐々にその女を巡り骨肉の争いが展開されていたというのだから、映画や小説のネタになるのもうなずける。事実は小説よりも奇なりという諺は的を射ているというわけだ。  そんなアナタハン事件をもとにしていたかは分からないが、この事件と真逆の設定のエロゲーがある。ルネからリリースされた『受胎島』だ。  「極限状態で中出しを懇願させるADV」と名付けられた今作は、その名称だけで全てを理解できそうだが抜きゲーとしての評価は高く、ルネピクチャーズからエロアニメ版が2本リリースされている。  以下があらすじだ。  海難事故で遭難した主人公達がたどり着いたのは絶海の孤島だった。  しかもそこには新種のウィルスが蔓延しており、感染したヒロインたちは常に発情し男の精液で妊娠しなければ絶命してしまう状況だった。実際、何人もの仲間が命を失った。  孤島に男は主人公しかいない。彼は容姿が悪く、クラスメートからいじめられているキモ男だった。しかし自分が嫌いなキモい男に膣内射精されなければならない死んでしまう。ヒロインたちは処女だろうがなんだろうが、彼にささげるのであった。  なぜ彼らは孤島に遭難したのか、このウィルスの正体は一体何か……。全てが明からになったとき、衝撃的ラストを迎える。  絶海の孤島で謎の病気が蔓延し、次々に人が死んでいく……。あらすじだけ見ると、ちょっとしたソリッドシチュエーションスリラーで、パンデミックホラーでもありそうだ。しかし実際は舞台と設定はさほど重要ではなく、モテない主人公が孤島で神のような存在になって、いままで自分をバカにしてきた女たちをひたすら凌辱する抜きゲーである。  エロアニメ版はどうかというと、さらに抜きに振り切った内容となっている。孤島へ漂流したことについては冒頭の90秒でサクッと説明し、あとはひたすらヒロインたちとのエロシーンとなる。  エロシーンはヒロインごとに「実験サンプル No.1」と表示されるのだが、女医の一条静にだけはその表示がされない。ここにストーリーの核心が隠されているものの、オチに関してはお約束みたいなものなので、深く考えてはいけない。  エロシーンはやたらと豊富なので実用性はかなり高い。しかし、物語を理解したい方は原作をプレイすることをお勧めする。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちらから!】 ■『OVA 受胎島 #1 『どうしてアンタみたいなブサ男に種付けされなきゃいけないのよ!?』 ■『OVA 受胎島 #2 『ご主人様のぶっといお●んぽ…あたしのエロま●こにぶち込んで◆ 』 ※◆はハートマーク

『エーベンブルグの風』公国の復興を巡る愛憎劇エロアニメ

 流行語大賞にも関連ワードがノミネートされたことのあるメイドカフェ市場。一時は飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長し、秋葉原を中心にたくさんの店舗が誕生した。一時期よりも落ち着きを見せたとはいえ、現在でも100億円規模の市場がある

『好きだよっ!』クズ男が本当の恋に目覚める純愛ゲーの名作エロアニメ

 このところ懐古厨全開の作品ばかり紹介しているが、今回はエーテルから2000年にリリースされた『好きだよっ!』のエロアニメ版を紹介しよう。バニラからリリースされている。  『好きだよっ!』は一見萌えゲーっぽいが、実際はなかなかシリアスな純愛ゲーだ。  メインヒロインは美人三姉妹。姉・新橋玲奈は全盲、次女・美奈はクローン人間(!)。主人公は手当たり次第の女に手を出す学園内でも有名な遊び人だ。彼は本気の恋をしたことがない。そんな彼が長女と三女との三角関係に悩みながらも、次女・美奈と触れ合うことで本当の恋に目覚めていくというのが大筋なストーリーだ。  前編が玲奈と梨奈、そして主人公との恋の葛藤、後編が美奈に心惹かれる主人公が中心に描かれる。シナリオの一部に超展開があるものの、全2巻60分という尺を考えれば上手くまとめられており、タイトルにつながるオチがすばらしい。  原作は原画家のきみづか葵氏の画力も功を奏し、良質なシナリオと美しいCGで人気を博したが、エロアニメ版の作画も悪くない。  EDのスタッフロールは原作のEDを意識して作られていると思われるが、歌は原作の「Everytime,Everywhere」ではない。個人的にはOVA版のほうが好きだ。  クローン人間が登場するなどキャラ設定がぶっ飛んでいることもあって、リアル路線の『君が望む永遠』やその他の作品に負けてしまった感のある『好きだよっ!』だが、当時の美少女ゲーム界には衝撃的なタイトルであった。古い作品のため、未プレイの方は原作を購入しよう。FANZAでダウンロード可能だ。 (文=穴リスト猫) 【ダウンロードはこちらから】 『好きだよっ! 前編』 『好きだよっ! 後編』

『ビ・ヨンド』PC98の超名作! ドタバタコメディで爆笑必至

 2019年にTVアニメで『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』が放送された。この作品はエロゲーマーなら誰でも知っているエルフの超名作であり、同名タイトルが原作となっている。リリースは1996年。しかもPC-98での対応というクラシックタイトルだ。PlayStation 4やNintendo Switchにもリメイクされている。(オリジナルとだいぶ雰囲気は異なるが)  懐古厨のエロゲーマーからすると、Windows以前の名作が注目されることは非常に喜ばしいことだ。ということで今回はシルキーズのPC-98対応『BE-YOND ~黒大将に見られてる~』のエロアニメ版『ビ・ヨンド』を紹介しよう。原作のリリースは1996年。OVAは1998年でピンクパイナップルだ。ちなみに脚本は『ポケットモンスター 』『イナズマイレブン』シリーズでおなじみの冨岡淳広氏である。  ストーリーは、記憶を失った漆黒の魔王とその従者・レンが巻き起こすドタバタSFコメディだ。完成度はかなり高く、古き良きギャグアニメであり、かなり笑える。魔王のくせに記憶を失ったことで、善良な小市民な性格となってしまった設定が最高だ。やることなすことが裏目に出る一方で、良い人のためにどんどん愛されてしまう。本当は魔王なのに。  今作は魔王をはじめ、とにかくキャラクターのすみ分けがすばらしく、それぞれがきちんと笑いの役割を担っている。従者のレンは感情を持たないのであるが、徐々に愛されていく魔王に嫉妬するようになる辺りが非常にかわいらしい。クールビューティーキャラであるが、魔法を繰り出す瞬間など萌えである。  警察のエバやトレジャーハンターのフェイなどはおバカキャラとして、どこかドジでマヌケなところもあるのだけど、憎めない存在だ。常にクスッとした笑いを誘ってくる。  全体のストーリーの流れにも違和感なく、ありがちが超展開もない。OVA全2巻、ギャグ満載できっちりとひとつの作品に仕上がっている。無理に原作を再現しようとしなかったのが功を奏したのだろう。  原作とOVAも古いタイトルではあるものの、いま観ても十分に通用するクオリティであり、万人受けする作りとなっているのはさすがは冨岡淳広といったところか。作画の乱れもない。  エロアニメ版を観て気にいった方はぜひとも原作にも挑戦してもらいたい。FANZAで原作リメイク版がダウンロード購入可能だ。 (文=穴リスト猫) 【視聴はこちらから!】 ・ビ・ヨンド 第1話 「覚醒 ~awakening Satan;the Devil~」 ・ビ・ヨンド 第2話 「伝説 ~The legend of Satan;the Devil~」

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