「05本」の記事一覧(6 / 14ページ)

ノンフィクション作家・石井光太が迫る、虐待家庭の闇『「鬼畜」の家~わが子を殺す親たち~』

<p> 2014年に発覚した「足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件」を覚えているだろうか? この事件は、東京都足立区に住む、元ホストの皆川忍(当時30歳)と、元ホステスの朋美(27歳)夫婦が、3歳になる玲空斗君を長期にわたり、ウサギ用ケージに監禁。ある日の深夜、玲空斗君が「あー」「うー」と叫ぶので、忍が「静かにしろ!」と怒鳴り、タオルをくわえさせ、窒息死させた。</p>

<p> このような残忍な事件を起こす犯人夫婦とは、いったいどんな人間なのか? おそらく大半の人は、こう思うだろう。人を人とも思わないような“鬼畜”に違いない、と。けれど、彼らは言う。</p>

<p>「愛していたけど、殺してしまいました――」<br />
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“売春島”は本当にあった!? 消えていく外国人娼婦たちの声なき声『娼婦たちから見た日本』

<p> 日本のどこかに“売春島”と呼ばれる島がある――。都市伝説としてささやかれるそれは、本当に存在するらしい。フォトジャーナリスト八木澤高明の『娼婦たちから見た日本』(角川文庫)では、著者がその“売春島”をはじめとする色街の隆盛と没落を見つめ続けた10年間のルポ。黄金町、沖縄、はては海外タイなどの色街を訪ね、そこに生きる娼婦たちとのやり取りや色街の成立などをしたためている。<br />
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後藤健二さんを惨殺したISの処刑人「ジハーディ・ジョン」が生まれるまで

<p> 2015年、ジャーナリストの後藤健二さんと湯川遥菜さんがイスラム国(IS)によって殺害された。日本人が初めてISに人質として拘束されたこの事件、IS側は日本政府に対して身代金2億ドルを要求。72時間の猶予を発表したが、その結末は2人の死という最悪のものとなった。</p>

<p> 当時、公開されたビデオには、オレンジ色のジャンプスーツを着て、カメラに向かってひざまずく2人の間に、黒ずくめの男が立っていた。ナイフを握り、覆面をかぶったその男のニックネームは「ジハーディ・ジョン」。ISの処刑人として、数々の西側ジャーナリストや活動家たちの首を斬ってきた、残忍極まりない人物だ。<br />
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女だったら女帝を目指せ! 究極の成り上がりホステスマンガ『女帝』

<p>「日刊サイゾー」の読者の皆さん、こんにちは。皆さんは「成り上がりマンガ」は好きですか? 成り下がってばかりの潜水艦のような人生を送っている僕にとって、「成り上がりマンガ」は最高のカタルシスです。</p>

<p> このジャンルは、男性が主人公の作品が多数を占めています。スポーツマンガ、任侠マンガ、格闘マンガ、ビジネスマンガなど、多くの男性向けマンガは「成り上がる」こと自体が命題となっているので、当然ですね。</p>

<p> では、女性を主人公にしたマンガはあるのでしょうか? もちろんあります。それも、強烈なやつが。それが、今回ご紹介する『女帝』です。</p>

『障害者殺しの思想』から考える、植松聖容疑者が主張する「正義」とマスコミが助長した障害者差別の歴史

<p>「私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」</p>

<p> 相模原の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人の入所者を殺害した植松聖容疑者は、今年2月、衆議院議長に宛てて、このような手紙を書いている。障害者が「安楽死できる」という勝手極まりない発想だけでも身の毛がよだつが、犯行後の供述では「重複障害者が生きていくのは不幸だ。不幸を減らすためにやった」と、自らの「正義」を語っている。障害者に対する冷酷なまでのその発想は、ナチスドイツによる障害者の安楽死政策「T4作戦」にも影響を受けたとみられている。</p>

荒ぶる漢たちのリアル! 現役土建屋社長と石丸元章が立ち上げた「土木建築マガジン」編集部に潜入

<p> 作家の石丸元章が、「BLUE’S MAGAZINE(ブルーズマガジン)」なるフリーペーパーを作っているらしい。テーマはなんと「土木建築系総合カルチャーマガジン」。ど……土木建築!? 石丸さんって、ドラッグ小説とか書いてる人じゃなかったっけ? それがどうして、土木建築のフリーペーパーを!</p>

<p> ……というわけで今回は、「ブルーズマガジン」の制作現場である感電社の編集部に突撃した……のだが、もらった住所にたどり着いても、年代物のアパートが建っているだけで、フリーペーパーの編集部がありそうな雰囲気はゼロ。</p>

岡田有希子はなぜ飛び降りた? 不可侵の“タブー”へ切り込む『闇に葬られた「怪死」の真相』

<p>『闇に葬られた「怪死」の真相』(宝島社)は、数々の謎に満ちた“死”を取り扱った一冊だ。女優・岡田有希子の飛び降り自殺や、陰謀論がささやかれる日本航空123便墜落事故など18編の“怪死”に切り込む。</p>

<p> 14年、小保方晴子氏の一連のSTAP細胞騒動では、小保方氏の師であった笹井芳樹氏の自殺に大きな衝撃が走った。小保方氏との怪しすぎる“師弟愛”を大々的にバッシングされるなど、執拗なマスコミの煽りに心が折れた結果、自殺したとされているこの事件。本書によれば笹井氏を追い込んだ黒幕は、理研そのものであるとされる。</p>

「集めて編むのが編集だ!」名言連発の熱すぎる編集者マンガ『編集王』

<p>『重版出来!』というマンガをご存じでしょうか? 大学を卒業したばかりの新人女性漫画編集者、黒沢心が、本が売れない時代に作品を売り出すために奮闘するという、いま一番熱い“編集者マンガ”です。現在も「月刊!スピリッツ」(小学館)誌上で連載中であり、黒木華主演でドラマ化もされました。</p>

<p>『重版出来!』はもちろん素晴らしい作品ですが、僕らのような90年代のマンガをこよなく愛するロートルマンガ読みにとって、どうしても忘れられない編集者マンガがあります。それは、土田世紀先生の『編集王』です。<br />
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まるで悪鬼の巣窟! 覚せい剤、レイプ、裏金、タブーのオンパレード『ヤバい! 警察官』

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『ヤバい! 警察官』(宝島社)

 たびたび報道される警察官の不祥事。もう驚くこともなくなったが、ヤクザや芸能界などの“ヤバい”本を多数制作してきた宝島社の『ヤバい! 警察官』は、想像以上にヤバいエピソードが満載だ。

 目次をみると、警察官による覚せい剤使用、レイプ、イジメ、天下りと胸糞が悪くなるようなキーワードがこれでもかというほど並んでいる。

 風俗店にガサ入れなんて話をよく耳にする。当該地域の浄化を目指すもの……だが、本書によればそうではなく、今までヤクザが担っていた“ケツモチ”の座を警察が強引に奪ったということらしい。現在、風俗営業の管理者には「当局懇親会」への出席が義務になっているのだが、それは我々の想像する懇親会ではなく、警察当局が管理者に対して「ヤクザと付き合いはないか」「ヤクザと付き合いのある店舗があったら密告しろ」と詰問するのだという。

 また、14歳の家出少女を“性奴隷”にした鬼畜警察官も登場。15年に埼玉県であった実際の事件で、1カ月以上にわたり、自宅に軟禁し性的暴行を加えたというのだ。出会い系アプリで「行くところがない」14歳の少女を誘い込み、性行為を強要。やがて、逃げ出そうとする少女に「ヤクザがお前を狙っている。外に出たら売り飛ばされるぞ」と洗脳したというのだ。
 
 捜索願が出されていることを知った警察官は、唐突に「出てけ!」と少女を追い出す。路上にいた少女を別の警察官が発見したことで、事件が明るみになった。少女は、「脅されながら暮らし、何百回とセックスしたことがトラウマになっています」と語るが、当の警察官は、現在も働いているという。

 ドラマなどで耳にする“裏金づくり”もお手の物。各県警は、関係者でしか購入できないオリジナルグッズを制作していて、これもワルの警察官にとっては小遣い稼ぎに都合のいいシロモノ。グッズは、県警のマークが入った酒や菓子などが主だが、コレクションするマニアは思いの外多く、1,000円ぐらいで買えるそれを、ネットオークションなどで、3万ほどで売りさばく。また刑事ドラマで見かける、黄色い規制線の切れ端でも同様に買い手がつくというのだ。足がつかないように、友人に頼んで代理で出品するなどして、手口は巧妙化している。
 
 極めつきは、神奈川県警の不祥事の数々。本書では、“まさに不祥事の公営デパート”と表現されている神奈川県警は、国内で3番目の職員の多さを誇る。数に比例してワルの警察官も多いようで、1996年に警察官による覚せい剤使用が発覚するが、当時の神奈川県警はこれを隠蔽。99年に事実が明るみに出ると、芋づる式にあらゆる不祥事が発覚していく。2000年には巡査が拘留中の女性に対してわいせつ行為を働き、06年にはパトロール中の警察官が制服姿のまま窃盗したほか、92年より12年間に発生した106件の事件の捜査を放置し、時効を成立するなど、枚挙にいとまがない。

 ほか、警察官が起こしたヤバ過ぎる不祥事を251ページにわたって収録。元警察幹部でメディア等で広く活躍する小川泰平氏、飛松五男氏両名によるインタビュー、元山口組関連団体組長による「警察と歩んだヤクザ人生30年」など、読み応えのある内容となっている。

 掲載されているエピソードは、おそらく氷山の一角だろう。はたして、警察官はもっとも身近な“ワル”なのか?

「もう、お前死ね……」貧困が招く悲しき老後生活『万引き老人』

<p> テレビの特番などでたびたび取り上げられる“万引きGメン”。スーパーや家電量販店でのさばる万引き犯を、ジッと監視し決定的な瞬間を待って捕まえる。現在も万引きGメンこと保安員として日夜窃盗犯の捕捉につとめる、伊東ゆうの著書『万引き老人』(双葉社)は、万引き犯となった高齢者、“万引き老人”の実態にせまったルポだ。<br />
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 特売品が売り切れていたことに腹を立て、万引きをした老女。保安員の手から逃れるため、車を急発進させた。思わず保安員をひいてしまうところだったが、「なんなんですか?」と言ってのける厚顔ぶりだ。最終的に警察に引き渡された老女は、翌日夫と思われる男性と店に謝罪に来た。</p>

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