「オワリカラ・タカハシヒョウリの「サイケデリックな偏愛文化探訪記!」」の記事一覧

「ラーメンは減点法の食べ物」である

<p>「おいしさ」や「味」を定義する言葉というのは、たくさんある。たとえば「とってもフルーティー」。これ、相当難しい言葉だと思う。僕は、生レバ刺しを食べると、よく「とってもフルーティー」と言う。そのたびに、周りからは意味不明だと非難の声が上がる。しかし、僕の中では、新鮮でおいしいレバ刺しは「フルーティー」以外の何ものでもないのだ。プリプリと、まるで果実にようにみずみずしく、さわやかささえ漂ってくる。「いや、フルーツ味じゃないし」と言われたら、それはおかしいと反論する。「フルーティー」が果実にだけ使われる言葉だとしたら、果実は当然全部フルーティーに決まってて、そんな言葉は必要ないだろう。なら「ホタティー」という言葉があったら「このホタテ、すごいホタテ味で、とってもホタティー!」と使うのか? ホタテ関係にしか使えないのか? ここでは、フルーティー=果実そのものでなくても「果実のように」おいしいものやみずみずしいものも指す言葉に違いないのだ。味ってさ……それくらい自由なものなんじゃないんか? と、一語でもこんなふうに開幕と同時に侃々諤々と議論する。</p>

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