元ジャニーズ幹部も感嘆する“ビッグ”田原俊彦(55)の「アイドルとしての生きざま」
元ジャニーズのタレントには総じて冷たい芸能界だが、それは世間一般も同様だ。そんな厳しい現実の中で、歌手の田原俊彦は例外のひとりといえる。6月21日、東京・池袋のサンシャインシティアルパで開催された、72枚目のシングル「ときめきに嘘をつく」(ポニーキャニオン)の発売イベントでは、約2,000人を前に新曲を披露。観客には往年のファンと見られる中年女性の姿も多く、黄色い声援で歌がかき消されるほどの盛り上がり。田原は1980年代前半のヒット曲「ラブ・シュプール」「シャワーな気分」も披露して会場を沸かせた。
集まった記者の数は30人ほどだったが、囲み取材ではチャックが下りてしまったハプニングに「きばったりすると下がっちゃう。ビッグだから」と下ネタも披露するなど、サービス精神満点のイベントだった。
現場にはジャニーズの元幹部も来場。この幹部は現在もジャニーズ事務所に協力する仕事をしているため、表立って田原に声をかけていなかったが「55歳のアイドルがどんなふうに見せているか、これは後輩タレントにとっても勉強になるものだよ」と話していた。
さらに会場を見渡してみると、トシちゃんそっくりタレント・原俊作の姿も。原はモノマネ歴20年以上だが、2013年に大ヒットしたNHK朝ドラ『あまちゃん』に“トシちゃん似の男”として出演して遅咲きブレーク。田原の曲っぽいタイトルの「情熱ダイヤモンド」(ベーシック)でCDデビューも果たした。田原のファンに話を聞くと「トシちゃんのイベントには毎回来ています。彼のモノマネ歴は学生時代から入れると30年近いそうです。セクシーなダンスは本当にスゴい。今日も4回転ターンをしていました」と感嘆していた。
取材中、原に気づいたファンが次々に写真撮影を求めて人だかりができており、本家の人気にあやかったかたちで、同時期にシングル発売するコバンザメ商法ながら、原本人も息の長い本家の在り方が勉強になるのは本音だろう。前述の元ジャニーズ幹部が言う。
「SMAPの面々みたいに、テレビ主体で仕事しているタレントは例外。ジャニーズタレントは歌って踊ってナンボなわけだから、嵐の面々とかも、年を取ったときに田原さんぐらいのカリスマ性を見せられていればいいよね。それができるのとできないのに分かれると思うし、できるのが生き残るわけだな」
ジャニーズを出てもお手本になる部分があるというのだから、確かに「ビッグ」だ。
(文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)