「011テレビ」の記事一覧(12 / 53ページ)

「コントを見る」ことの難しさとは……お笑い評論家・ラリー遠田『キングオブコント2016』評

<p> 10月2日、コント日本一を決める『キングオブコント2016』(TBS系)の決勝戦が行われた。決勝戦でコントを披露したのは、しずる、ラブレターズ、かもめんたる、かまいたち、ななまがり、ジャングルポケット、だーりんず、タイムマシーン3号、ジグザグジギー、ライスの10組。この中から、かもめんたる、かまいたち、ジャングルポケット、タイムマシーン3号、ライスの5組が最終決戦に進み、2本のネタの合計得点の最も高かったライスが見事に優勝を果たした。</p>

<p> 数あるお笑いコンテストの中でも、『キングオブコント』ほど場の空気が重視される大会はない。そもそも、個人の好みの差が激しい笑いという分野で、優劣をつけて勝敗を決めるということには宿命的な困難がつきまとう。それでも、何かしらの基準を定めて評価をしなくてはならないとすると、その日、その場所、その状況におけるネタの出来やウケ具合を審査基準とするしかないことになる。だからこそ、お笑いコンテストではその場の空気をつかんだ者が高い評価を受ける。</p>

“カトパン”加藤綾子の他局出演解禁で、フジ亀山千広社長の求心力急低下「もう何を言っても……」

<p> 今年4月末に8年間在籍したフジテレビを退職し、フリーに転身したカトパンこと加藤綾子。退社後も『ホンマでっか!?TV』『優しい人なら解ける クイズやさしいね』『スポーツLIFE HERO’S』(フジテレビ系)の3番組にレギュラー出演するなど、いまだ活動の場を古巣だけにとどめている。</p>

<p> ところが、いよいよ年末から“他局主演解禁”となる見込みだという。テレビ関係者が語る。</p>

ドラマ化できないなら……フジテレビが“ミステリー作家の登竜門”『江戸川乱歩賞』後援撤退か

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「江戸川乱歩賞」の後援から、フジテレビが撤退するかもしれないというウワサがささやかれている。9月9日、帝国ホテルで行われた第62回の贈呈式で、壇上で挨拶したフジテレビの亀井千広社長が渋い顔をしていたからだ。

「年々、受賞作が映像化しにくい作品になっておりまして。今年の受賞作も帯に『私の家族は全員、猟奇殺人鬼』とあります。テレビでは絶対できません」

 一見、ジョークのようにも聞こえたが、亀山社長はそのまま誰と歓談することもなく、受賞者と記念写真を撮るや、そそくさと会場を後にしていて、現場にいたフジ社員が「ドラマ化できないようなモノばかりなら、後援なんかしないぞっていう圧力みたいなもの」と言っていたのだ。

 同賞は1955年から日本推理作家協会が主催、池井戸潤、森村誠一、野沢尚らを生んだ「売れっ子ミステリー作家」輩出の文学賞で、フジは92年から後援。これは実のところ「ドラマ原作」を獲得するためのものだとされ、実際に受賞作では95年の『テロリストのパラソル』(藤原伊織)、96年の『左手に告げるなかれ』(渡辺容子)、98年の『果つる底なき』(池井戸潤)、2002年の『滅びのモノクローム』(三浦明博)、10年の『再会』(横関大)などがフジでテレビドラマ化。同賞は副賞として1,000万円が設定されているが、これにはフジテレビによる3年間の独占映像化権への対価も含まれている。

 しかし、近年の受賞作では13年、残酷な連続殺人が描かれた『襲名犯』(竹吉優輔)や、14年、盲目の主人公による『闇に香る嘘』(下村敦史)など、映像化しにくい作品が目立っているのは確かで、ドラマ化は激減している。今年の受賞作も、やはり凄惨なシーンが連続する一家全員が殺戮者の物語、『QJKJQ』(佐藤究)だった。

「選考委員がどう考えているかはわかりませんが、傾向としてはレベルの高さを維持したいというところがあって、いかにもテレビドラマにしやすいような話を選ぶ他賞と別格にしようという感じはあります」と出版関係者。

 ただ、やはりテレビ局後援だからか、受賞者は吉本興業で警備員をしていたという経歴で、会場内では「中身じゃなくて、人脈としてテレビにすり寄った」という陰口も聞かれた。

 実際、亀山社長は挨拶でも「佐藤さんはよしもとの芸人と顔を合わせているでしょうから、映像化の際にはキャスティングプロデューサーとしてもご協力いただければ」と露骨な一言。しかし、実際にフジテレビに「今年の江戸川乱歩賞の『QJKJQ』のドラマ化はありますか?」と聞いてみたが「今のところそのような話はありません」とのことだった。

 フジテレビはゴールデンプライム枠の年間視聴率で民法4位に転落しており、そのイラ立ちが贈呈式に当てられたようにも見えたが、それに反して古い業界人の出席者からは「ドラマ化を意識しすぎた文学賞は低レベルになっていくので、本来はドラマ化を頂点とするべきではない。テレビのプロなら映像化しにくいものの映像化に挑戦しろ」という声も聞かれた。
(文=李銀珠)

迷走続くフジテレビ 今さら日曜ゴールデンに格闘技放送で、当然の惨敗……

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フジテレビ系『RIZIN FIGHTING WORLD GP 2016』番組サイトより

 迷走続くフジテレビが、日曜ゴールデンで今さら格闘技中継を行い、当然のことながら惨敗を喫してしまった。

 9月25日、フジは3時間(午後7時~9時54分)にも及ぶ枠を使って、総合格闘技『RIZIN』を放送したが、その視聴率は8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と振るわなかった。

 フジと総合格闘技といえば、かつて蜜月関係にあった『PRIDE』の存在なくしては語れない。『PRIDE』は桜庭和志らのトップスターを擁し、世の格闘技ブームも相まって隆盛を築いた。例年大みそかには、『NHK紅白歌合戦』の裏で、K-1主催の『Dynamite!!』(TBS系)と激しい視聴率バトルを繰り広げ、全盛期には18%台を記録したこともあった。

 しかし、反社会勢力との交流が一部で報じられた影響で、2006年6月にフジが契約を全面解除。地上波放送を失った『PRIDE』は、07年4月の興行を最後に消滅。その後、約9年の空白を経て、旧『PRIDE』の運営陣が昨年、『RIZIN』を発足した。過去のいわくつきのいきさつがありながら、フジは性懲りもなく、『RIZIN』を大みそかに『紅白』の裏で放送した。フジが大みそかに格闘技を放送するのは、05年の『PRIDE』以来、10年ぶりのことだった。

 オンエアされたのは、午後7時から11時45分の枠で、視聴率は第1部(午後7時~8時45分)=5.0%、第2部(8時45分~10時30分)=7.3%、第3部(10時30分~11時45分)=3.7%。同時間帯の民放では日本テレビ、TBS、テレビ朝日の後塵を拝する惨敗だった。

 そんな経緯がありながら、フジは日曜のゴールデンで再び『RIZIN』を放送。改編時期で強力な裏番組はなかったが、案の定、低視聴率に終わり、周囲から失笑を買うこととなった。

 ただ、フジとしては、あながち惨敗とは言い切れないのだという。というのは、『RIZIN』がオンエアされた枠では、従来『日曜ファミリア』、『日曜ドラマ』が放送されていたが、いずれも“爆死”枠とされる。前週(18日)の視聴率は、『日曜ファミリア』が4.9%と禁断の5%割れし、連ドラ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』最終回が6.6%で、それと比べれば、『RIZIN』の8.5%はまだましといえる。

「今回の『RIZIN』は大きな目玉がなく、最大の売りが、元レスリング女王・山本美憂の総合格闘技デビュー戦(対戦相手はRENA)。これが、弟の山本“KID”徳郁ならまだしも、40歳を過ぎたロートルの美憂では、世間の注目もたいして集めないでしょう。他の主要カードも、藤田和之vsバルト(元大関・把瑠都)、クロン・グレイシーvs所英男、ミルコ・クロコップvsミョン・ヒョンマンといったところで弱すぎ。これで10%超えなどおこがましい話で、8.5%でも上出来だったのでは? 『RIZIN』は今年も12月29日と31日に興行を行いますから、大みそかの中継を検討中のフジとしては、ゴールデンでどれほどの視聴率が取れるか、試してみたかった側面もあったのでしょう」(スポーツ紙記者)

 あまりパッとしないカード編成で、一番目立ったのが、試合より、夫・才賀紀左衛門の応援に駆けつけたタレント・あびる優の“叫び声”では、なんとも情けない話。

『PRIDE』を切って以降、大みそかの『紅白』の裏で爆死を続けてきたフジだけに、7%程度は確保できそうな『RIZIN』を、今年の大みそかも放送する可能性は十分ありそうだ。
(文=田中七男)

テレ東引っ張りすぎ! 『モヤさま』狩野恵里アナの卒業&後任発表はまだ先……

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テレビ朝日系『モヤモヤさまぁ~ず2』番組サイトより

 テレビ東京の人気番組『モヤモヤさまぁ~ず2』(日曜午後6時30分~)が、視聴者をヤキモキさせている。というのは、アシスタントの狩野恵里アナの卒業および後任発表が、いまだになされないからだ。

 テレ東のエースである初代アシスタントの大江麻理子アナに代わって、2013年4月から同番組に登場した狩野アナは、ムッチリした太ももを武器にした“エロさ”で、男性視聴者を中心に人気が急上昇。この番組への出演をきっかけに大ブレークを果たし、一躍同局の人気ナンバー1女子アナとなった。

 その狩野アナは7月24日の放送で、今秋での番組卒業を発表。11月7日スタート予定の経済ニュース新番組『ゆうがたサテライト』の初代MCに起用されることが明らかになっていた。

『モヤさま』の9月18日放送分では、「狩野アナ涙の卒業へ……」と題され、東京・吉祥寺の井の頭公園周辺をぶらり。エンディングで狩野アナは思わず涙を流したが、“卒業企画”は実はドッキリで、「一緒にハワイロケに行こう!」と告げられ、一転して笑顔に。10月16日に、「狩野アナ卒業スペシャル in ハワイ」がオンエアされることが発表されたのだ。

 視聴者としては、まだ『モヤさま』での狩野アナを見ることができるのはラッキーだが、気がかりだった、その後任発表がさらに延びて、なんともモヤモヤした状態だ。

「テレ東としては、狩野アナの卒業はもちろんですが、後任をギリギリまで明かさない作戦で、なんとか視聴率に結びつけたいのでしょう。引っ張りすぎの感はありますが、狩野アナの後任が誰になるかをいち早く知りたければ、『狩野アナ卒業スペシャル in ハワイ』を見るしかないですから」(テレビライター)

 同番組のアシスタントといえば、テレ東の女子アナにとっては、いわば“出世コース”で、視聴者も関係者も“3代目”が誰になるのか、気になることしきりで、そのモヤモヤ感は当分続きそうだ。
(文=田中七男)

武井咲がタッキーのディープキス攻撃に悲鳴!?「金魚みたいに口パクパク……」

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 結婚指輪も扱うティファニーの全面協力で、あえて不倫を肯定するような展開を見せてきた武井咲主演ドラマ『せいせいするほ、愛してる』(TBS系)。20日の最終回は視聴率9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、全話平均7.9%と、期待値ほどは伸びなかったようだ。

 そんな不倫ドラマで話題となっていたのが、武井と、その不倫相手である滝沢秀明とのキスシーンだ。

「第1話のラストでは早速、濃厚なキスシーンが登場。突然、武井を引き寄せて唇を重ねたかと思うと、15秒もの間、一度も離れることなくディープキスを続けていました。リハーサルのない、ぶっつけ本番だったそうで、滝沢も『ある意味、リアルなキス』と語っていました」(テレビ誌ライター)

 その後も、事あるごとにキスシーンが盛り込まれていたが、女性視聴者には意外にも不評だったという。

「口をパクパクさせる滝沢に、ネット上ではダメ出しの嵐。『タッキー、キスがヘタクソでビックリした』『金魚みたいにパクパクするだけ』『恋人同士のキスに見えない。武井が嫌がっているように見える』との声が飛び交いました」(テレビ誌ライター)

 視聴者の目は肥えていたようで、実際、現場では険悪な空気が流れていたという。テレビ関係者が声を潜めて明かす。

「現場では、滝沢がやたらと武井にベタベタしていました。キスシーンでは強引に舌をねじ込んだり、練習と称して何度もキスをしたがるので、武井が顔を引きつらせていました。武井はもともと、ジャニーズ系の正統派イケメンではなく、ワイルドなイケメンがタイプですから、ラブシーンに気乗りしなかったのでは?」

 今後、2人が共演することはなさそうだ。

クイズオタクたちの悲鳴が聞こえる? 『高校生クイズ』が“リア充”化した理由とは

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日本テレビ『ライオンスペシャル 第36回全国高等学校クイズ選手権 高校生クイズ2016』

 夏の終わりの恒例番組である『全国高等学校クイズ選手権』(日本テレビ系)が9月9日に放送された。今回もアメリカ横断形式が採られ、フロリダでは本家ディズニーワールド完全協力の下、早押しクイズが行われたが、ネットではこの番組の“リア充化”が話題だ。

「かつては3人1組で戦われていましたが、2014年にアメリカ横断形式となってからは2人1組となりました。男子校、女子校の場合は同性同士ですが、共学校の場合、男女ペアもいます。共に力を合わせて喜び悲しむ“青春推し”の構成が、視聴者にリア充の印象を与えているのでしょう」(放送作家)

『高校生クイズ』は、もともと同局の名物番組である『アメリカ横断ウルトラクイズ』の高校生版として1983年に始まった。本家にな倣い“知力体力時の運”をコンセプトに掲げてきたが、時代ごとに内容は変遷している。当初は、知力と体力を合わせたクイズが多く見られたが、08年からは「知力の甲子園」と銘打ち、知力に特化を始める。大学院レベルの問題が出題され、物理や数学の難解な記号や数式が並び、出場校は全国の名だたる進学校が勢ぞろいであった。

「実は、クイズ番組というのは構成のバランスが難しく、超難問を出されても視聴者は楽しめません。かといって、懸賞クイズにあるような誰でも解ける問題を出しても番組は成立しない。さらに『高校生クイズ』の場合、『カルトQ』(フジテレビ系)的なマニアックな問題も似合わない。結果的に“青春推し”が選ばれるのでしょう」(同)

 今回の放送では、女子高生の水着姿などがクローズアップされていた。近年、フィジカルスポーツの世界で美男美女が取り沙汰されているが、それは『高校生クイズ』にも波及しているのかもしれない。だが、かつての番組の名物風景であった、メガネとオタクファッションの、いかにもクイズオタクな男子高校生たちの姿が見られなくなったのは少し寂しい。
(文=平田宏利)

“新婚”北川景子、人気下落の不安を一掃! 主演ドラマ『家売るオンナ』のヒットで評価上げる

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 北川景子主演の日本テレビ系連続ドラマ『家売るオンナ』の最終回(第10話)が9月13日に放送され、視聴率は自己最高の13.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークし、有終の美を飾った。

 同ドラマは、初回12.4%と好スタート。第3話では12.8%を記録するなど、第4話までは好調に2ケタ台をキープ。第5話では、裏でリオデジャネイロ五輪・卓球女子の福原愛の試合が中継された影響もあって、9.5%と1ケタ台に転落したが、第6話で11.6%と回復。以後、安定した数字をキープし、最終回で自己最高という理想的な形で幕を閉じた。

 全話平均は11.6%で、7月期の民放プライム帯の連ドラでトップとなるのが確実。夏場は在宅率が下がり、視聴率が取りにくいとされ、さらに今年は五輪と重なっただけに、低レベルの11%台ではあるが、大健闘といえそうだ。北川が前回主演した『探偵の探偵』(2015年7月期/フジテレビ系)は8.1%(全話平均)と振るわなかっただけに、そのリベンジを果たしたといってよさそう。

 北川は今年1月、DAIGOと入籍し、同ドラマは結婚後、初の連ドラ主演となった。結婚による男性人気の下落も懸念されたが、この視聴率を見る限り、その不安は一掃された。日テレの看板ドラマ枠である「水10」では、今年1月期、堀北真希が『ヒガンバナ~警視庁捜査七課~』で、山本耕史との結婚後、初の連ドラ主演を務めたが、視聴率は右肩下がりで9.6%(同)にとどまり、2ケタに乗せることができなかった。同じ立場、同じ枠で主演ドラマに臨んだ北川と堀北は、完全に明暗を分ける格好となった。

 同枠では、4月期の大野智主演『世界一難しい恋』も12.9%と高視聴率を記録している。10月期は『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』がオンエアされるが、同枠では高い視聴率を期待されるだけに、主演を務める石原さとみにプレッシャーがかかりそうだ。
(文=田中七男)

田中みな実がMXで帯番組レギュラー獲得も、“都落ち”の印象拭えず……

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TOKYO MX『ひるキュン!』番組サイトより

 結婚秒読みともいわれたオリエンタルラジオ・藤森慎吾と破局するなど、公私ともに最近いまいちパッとしない田中みな実が、TBSの局アナ時代を含め、自身初となる帯番組を担当することが決まった。田中はTOKYO MXで10月3日にスタートする情報番組『ひるキュン!』(月~金曜正午~午後1時)でMCを務めることになったのだ。

 同番組は、平日昼に在宅している主婦、シニア層に向けて、東京に特化して身近な役立つ情報を発信していく内容で、曜日別MCとして、NON STYLE・井上裕介(月曜)、サンプラザ中野くん(火曜)、TKO・木本武宏(水曜)、俳優の蟹江一平(木曜)、ガレッジセール・ゴリ(金曜)が登場する。

 田中は2014年9月いっぱいでTBSを退社し、フリーに転身したが、必ずしも「成功した」とは言いがたい。現在レギュラー番組は、テレビが『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』『有吉ジャポン』(TBS系)、『幸せ追求バラエティ 金曜日の聞きたい女たち』(フジテレビ系)の3本。ラジオが『田中みな実 あったかタイム』『ジョブチューンR』(TBSラジオ)、『antenna* TOKYO ONGOING』(TOKYO FM)と3本ある。仕事にはそこそこありつけているが、いずれも週1の番組で、正直、局アナ時代のほうが目立っていたイメージが強い。今回初めて帯番組のレギュラーを獲得したわけだが、放送局がMXでは、なんとも“都落ち”の印象が拭えない。

「裏番組は『ひるおび!』(TBS系)、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)、『バイキング』(フジテレビ系)などですが、いくら田中が頑張ったところで、MXではほとんど話題になることもなく、目立つこともできないでしょう。ただ、ギャラが安いMXといえども、帯ですから、それなりの収入にはなります。その辺を本人も事務所も考慮したのでは? ぶっちゃけ、名より実を取ったということでしょう」(テレビ関係者)

 はからずも、田中は「視聴率や裏環境はあまり考えずにやりたい」と発言しているが、自由度の高い同局で、持ち味を発揮したいところ。とはいえ、番組が想定しているターゲットの主婦、シニア層の視聴者に、田中の“ぶりっ子キャラ”が果たして受け入れられるのかどうかの不安はよぎる。田中には、“人選ミス”といわれぬよう、健闘してほしいものだが……。
(文=田中七男)

テレ朝の人気企画『帰れま10』が復活! 日曜朝の視聴率戦争が激化へ

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 テレビ朝日の人気バラエティ企画『帰れま10』が日曜朝に帰ってくる! 『帰れま10』は2008年4月から15年1月まで放送された『もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!』の人気コーナーだったが、10月よりリニューアルした形で、『帰れまサンデー』(日曜午前10時~11時15分)、『帰れまサンデー プラス』(同11時15分~11時45分)として復活する。

『帰れま10』はレギュラーのタカアンドトシとゲストが、居酒屋やファミリーレストラン、ファーストフードなどの人気メニューの1~10位を予想しながら注文し、ノーミスでベスト10を当てられれば賞金100万円を獲得でき、ミスがあったらベスト10を当てるまで帰れないという内容で人気を集めた企画。直近では今年6月5日に単独番組として、日曜のゴールデン帯でオンエアされた。

 新番組『帰れまサンデー』はよゐこ、アンタッチャブル・山崎弘也、オードリー、サンドウィッチマンらが週替わりでMCを務め、日曜午後に出かけたくなるような人気スポットや観光地などに出向いて、ゲストとともに「○○するまで帰れない!」というお題に挑戦する。『帰れまサンデー プラス』は、MCのタカアンドトシとゲストが体を張って、さまざまな過酷な企画に挑むという。

 かつてテレ朝の同時間帯は“報道枠”で、15年3月まで『報道ステーション SUNDAY』を放送していたが、同年4月より夕方に移動。後枠では、ヒロミがMCの『美女たちの日曜日』がスタートしたが、最低視聴率1.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するほどの超低空飛行で、わずか3カ月で異例の打ち切り。その後、同年7月から付け焼き刃で始まった『さんぽサンデー』も、半年で終了する迷走ぶり。今年1月からは、草野仁と同局の人気ナンバー1女子アナ・竹内由恵が司会を務める『極上!旅のススメ』がスタートしたが、視聴率低迷により、9カ月で幕を閉じることになった。

 日曜の同時間帯は、爆笑問題の『サンデージャポン』(TBS系)、ダウンタウン・松本人志の『ワイドナショー』(フジテレビ系)などの人気番組がひしめき合う激戦区。これに対抗し、日本テレビでは『誰だって波瀾爆笑』の放送枠を10月から30分拡大して強化することを決めており、テレ朝も指をくわえて見ているわけにもいかなくなった。

 リニューアルして帰ってくる『帰れまサンデー』、『帰れまサンデー プラス』が、TBSやフジの牙城を切り崩すことができるのか、注目が集まるところだ。
(文=森田英雄)

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