“当て書きの達人”三谷幸喜が、ひそかに込めた『真田丸』での“高畑淳子イジリ”とは――

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 好調のNHK大河ドラマ『真田丸』が、業界関係者の間で再び脚光を浴びている。

 同ドラマには、強姦致傷事件で逮捕された高畑裕太容疑者の母・高畑淳子が真田信繁(堺雅人)の母親・薫(山手殿)役で出演。裕太容疑者をめぐっては、実の父親が、テレビ朝日系『相棒』シリーズにも出演していたシブ系俳優・大谷亮介だったことが公表されたばかりだった。

 事件によって出生の秘密がバレてしまったわけだが、実は『真田丸』では、高畑演じる薫の出自をめぐり、似たような展開になっているのだ。

 当初、京の公家・菊亭晴季の娘という出自で真田家に嫁いだとされる薫だが、実はそれは自分に箔をつけるためのウソで、本当の父親はまったくの別人だった。単なる偶然? これが一般の脚本家だったら、そうなるだろう。だが、今作の脚本はひとクセもふたクセもある三谷幸喜によるもの。

「三谷さんは、実際の俳優のキャラクターに役柄を当てはめる“当て書き”のプロ。例えば、世間ではお調子者キャラで通っている大泉洋さんを、気配りしすぎて心労の絶えない信繁の兄・信之役に起用した。実は素の大泉さんも気配りの人で、ストイックなことで有名。そう考えると、高畑さんの設定は三谷流の“出自イジリ”なのかもしれません。事実、高畑さんの息子(裕太容疑者)の父親が2番目の夫でないことは、演劇業界では知られた話でしたからね」(テレビ関係者)

 業界向けの“遊び心”を入れるのが三谷流だが、今回は事件のせいで、それらすべてが皮肉に変わってしまったようだ。

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