「タレント解体新書」の記事一覧

視聴者の言葉をつなぐ90分間のDJショー NHK総合『今夜も生でさだまさし』(6月29日放送)を徹底検証!

<p> 言うまでもないことだが、テレビ番組とは多くの人たちの手によって作られている。出演者、ディレクター、プロデューサー、カメラマン、音声スタッフ、美術、などなど。これだけ多くの人々が関わるというのはテレビの世界では常識であるが、その常識に歯向かっているのが『今夜も生でさだまさし』(NHK総合)だ。出演者はさだまさしと、構成スタッフと音響スタッフの3人のみ。VTRは差し込まれず、セットは簡素そのもので、テロップでさえ手書きのボードで提示される。制作にかかる人数と予算を極限まで抑え、原始的なテレビの形を模索しているのが『今夜も生でさだまさし』だともいえるだろう。</p>

古舘伊知郎に学ぶ、3つのしゃべりの極意 日本テレビ『おしゃれイズム』(6月12日放送)を徹底検証!

<p> 12年間のブランクなど、みじんも感じさせない。むしろ、12年間の鬱憤を叩きつけるように言葉をまきちらしている。もちろん、古舘伊知郎のことだ。この3月で『報道ステーション』(テレビ朝日系)のキャスターを降板し、最後の放送では7分46秒にわたって台本なしの一人しゃべりを展開。それを皮切りに、『ぴったんこカン・カン』(TBS系)や『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)に立て続けに出演し、まさに立て板に水、これぞ古舘といえる真骨頂を発揮している。</p>

ゆうたろうはなぜテレビから愛されるのか? フジテレビ系『人気者から学べ そこホメ!? 2時間SP』(5月31日放送)を徹底検証!

<p> ゆうたろう旋風が巻き起こっている。石原裕次郎ファッションに身を包み、渋い声でワイングラスを傾ける男がなぜ突然ブレイクを果たしたのだ、と考えるのは早計であり、彼の話ではない。17歳の美少年ショップ店員、ゆうたろうの話だ。今年の2月に『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演しタレントデビューを果たすと人気が沸騰、わずか3カ月でテレビや雑誌の取材数は60を超えたそうで、いま一番熱いタレントの一人だと言って間違いない。</p>

<p> 実際、明らかに美少年であり、とにかく可愛らしい。ゆうたろうに会うためにショップにやって来た女性ファンが「守ってあげたくなる感じがいい」「超可愛い」「ギュッとしたくなります」と熱を上げているのもよく分かる。5月31日に放送された『人気者から学べ そこホメ!? 2時間SP』(フジテレビ系)では心理学者がその魅力を分析しているのだが、それによると、ゆうたろうの人気は自分を小さく見せていることにあるらしい。</p>

久本雅美は20年間でどう進化してきたのか? 日本テレビ『メレンゲの気持ち』(5月14日放送)を徹底検証!

<p> マイケル・ジャクソン、プリンス、マドンナ。この3人が1958年生まれの同学年であるということは知られているが、実は久本雅美も同い年だ。今年で58歳を迎えるとは信じられないほどアクティブに活動を続ける彼女だが、初回からMCを務めているのが、日本テレビ系『メレンゲの気持ち』だ。1996年4月からスタートしたこの番組も気づけば放送1000回を目前に迎え、5月14日のオンエアでは「1000回記念月間 歴代MC大集合スペシャル」と題して過去の映像を振り返った。<br />
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“バラエティの女王”若槻千夏の帰還 テレビ朝日『まとめないで!!』(4月9日&16日放送)を徹底検証!

<p> かつて彼女は、バラエティの女王と呼ばれていた。大物司会者にいじられれば的確なコメントを返し、おバカタレントとしては数々の偉業を成し遂げ、またMCになった際は進行を務めながらもしっかりと場を荒らし、ときに体まで張ることもあった。彼女の名は若槻千夏。どんな場所でもその状況に対応する天性の勘の良さと、努力に裏打ちされた確かな技術は、まさにバラエティの女王と呼ばれるにふさわしかった。だが彼女は2009年、自身のアパレルブランドを設立し、表舞台から去る。時を経て、今。長すぎる沈黙を破って、若槻がバラエティに帰ってきた。</p>

山寺宏一は小学生に何を伝えてきたのか? テレビ東京『おはスタ』(4月1日放送)を徹底検証!

<p> 平井理央の声は、早くも涙で震えていた。フジテレビのアナウンサーになる前、おはガールとして活動していた頃のことを思い出していたのだろうか。2016年4月1日に放送された『おはスタ』(テレビ東京系)は、いつもと様子が違っていた。この日のタイトルは「サヨナラのかわりにありがとうSP」。番組の立ち上げからメインMCとして、実に18年半にもわたって『おはスタ』を引っ張り、小学生に勇気と元気を与え続けたやまちゃんこと山寺宏一が、この日をもって番組を卒業する。<br />
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おすぎとピーコに学ぶ、夫婦円満の秘訣とは? TBS『サワコの朝』(2月20日放送)を徹底検証!

<p> かつて、オカマタレントというジャンルがあった。ゲイという言葉はまだ一般的ではなく、LGBTという言葉を誰も知らなかった時代のジャンルだ。それは現在のオネエタレントに系譜としてはつながっているが、しかし決してイコールではない。オカマとは多くの人にとっては蔑称であったし、一般人から理解できない人種としてテレビの中にいた。だが、それは昔の話だ。テレビというか社会全体が、マイノリティに対する差別に対して自覚的になり、それを改善しようとしてきた、あるいは差別感情を隠す技術を覚えた現代では、オカマタレントというジャンルそのものが成立しない。</p>

℃-ute岡井千聖はやさしさで人を笑顔にする フジ『クイズやさしいね』(1月26日放送)を徹底検証!

<p> テレビのタレントの枠のひとつに、バラエティアイドル、というジャンルがある。アイドルが神秘的な存在から素を見せる人間に変化を遂げた1980年代に生まれたこの枠は、かつてはバラドルと呼ばれ、少し前まではおバカタレントと呼ばれていた。だが現在では、指原莉乃、菊地亜美、嗣永桃子といった、空気が読めて仕切りもでき、あるいは逆にいじられることもできるアイドルがその席に座っている。そんな中、2016年、この潮流に真っ向から抗おうとするアイドルがいる。彼女の名は岡井千聖。アイドルグループ、℃-uteのメンバーである彼女が、徐々にテレビに見いだされつつある。</p>

中居正広という、世界にひとりだけのMC 日本テレビ『ナカイの窓』(1月22日放送)を徹底検証!

<p> 2016年の芸能界は、1月から騒がしい。数多くの芸能ニュースやスキャンダルが立て続けに起きているわけだが、その中でも日本国民が固唾をのんで見守ったのがSMAPの解散報道だろう。連日、テレビや新聞はトップニュースとして取り上げ、1月18日に放送された『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)では、緊急生放送としてメンバーの肉声を伝えた。そこで何が行われたのかは、すでに皆さんの知る通りだ。</p>

テレビが打ち出す“発掘”の新たな可能性 2016年注目の、3つのバラエティ番組とは?

<p> 2015年もテレビからは多くの番組やタレントが生まれたわけだが、印象に残っているのはお笑い芸人というより、むしろ他ジャンルからのニューカマーかもしれない。たとえば最近テレビで見かける有名人といえば、佐藤栞里や羽田圭介、あるいは藤田ニコルなど。新たなタレントが数多く発掘された年だといえるかもしれない。<br />
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