窃盗逮捕の『ワンピース』歌手、裏切り・借金踏み倒し常習の“あきれた素性”
「One day」(rhythm zone)人気アニメ『ワンピース』の主題歌でメジャーデビューしたロックバンドの元ボーカルが、まさかの窃盗事件だ。元ROOTLESSのメンバーで、現在は建設作業員の野畑慎容疑者(34)が、友人のギターを盗んだとして窃盗容疑で警視庁池袋署に逮捕された。
「ほとんど知られてないことですが、彼は何度も友達を裏切ってきたので、正直“またかよ”という思いです」とは、容疑者を知る音楽関係者の話だ。いったい何があったのか?
野畑容疑者は6年前、4人組のバンドROOTLESSの結成から1年半で出したメジャーデビュー曲「One day」がアニメ『ワンピース』の主題歌に起用され、オリコンチャート3位のヒットとなったが、その後はメンバーの脱退が相次ぎ、活動が停滞。そんな中で、バンドが出演予定のライブを次々にドタキャンする騒動を起こし、解散していた。当時は野畑容疑者の「体調不良」と発表されていたが、「遅刻や欠勤の常習者だった」と前出関係者。
池袋署によると今年5月、野畑容疑者は居候していた都内の友人宅からギター2本を盗んだ疑いが持たれおり、本人は「ギターは質屋に入れた。競馬に使う金がほしかった」と容疑を認めているという。
「彼は、バンドをやる前はヒップホップユニットを組んでいたんですけど、その後、ソロシンガーとして再出発したところ、本人たっての希望でバンドを組んで、ブレークしたんですよ。でも、その節目では友人から金を借りたまま返さなかったり、何度も約束をすっぽかしたりで信用を失くしていました。バンドから次々にメンバーが辞めていったのも、野畑の不義理が大きかったと思いますよ」(同)
野畑容疑者は、関係者の間では評価の高いボーカリストで、EXILEのオーディションを受けたこともあったという。実際にライブでもCDと遜色ない声を披露していたことが評判で、Mr.Childrenの桜井和寿を思わせる歌唱や、本人が書く歌詞も好評だった。
「でも、バンドのために預かった金を『落としてしまった』と言いながらギャンブルで使ってしまった疑いがあったり、バンドにとって大事な女性にお金を借りておきながら、借りたこと自体を忘れていたり、バンド活動を無断で休むこともあったと聞きます。それでも、会えば笑顔のかわいいヤツで、明るい人柄だから許しちゃう人も多かったんです。それをいいことにまた裏切るから、どんどん友達が離れていきました。才能はあるのに、もったいない男ですよ。ファンからサインを求められると、一人ひとり丁寧に応対しながら書いてあげる“神対応”も人気あったのに……」(同)
警察によると、被害者の男性は野畑容疑者が家賃を滞納するなどして居場所に困っていたところを助けた形だったというから、こちらもまさに恩を仇で返されたようなもの。所有するギターを盗まれるつらさは元ミュージシャンなら理解できるはずだが、換金した金の使い道も競馬だったというのだからあきれるばかりだ。
「あまり反省をしない人なんですよ。周りはそれを『大物だ』とか『天然だ』とか言ってましたけど、こんな犯罪をしてしまう前に、もっと厳しくガツンと怒るべきでした。そういう仲間も失っていたわけですけどね……」(同)
すでに音楽活動は頓挫し、地元の北海道ではとび職などの建設作業員となっていた野畑容疑者だが、デビュー時は、曲を採用される前から『ワンピース』の大ファンだったことを口にしていた。仲間との絆を描いた物語から、何も学ばなかったのだろうか……。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)